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六絃ストーリー。「縁」

大人になってから、しかも50歳を過ぎてから、他人が聞いたらあきれるようなことも、恥ずかしげもなく言えるようになった。
例えば●●フェチだとか・・・。

趣味の話などは、したい人としたくない人がいるけれども、私の場合「ギターが好きです」なんていうのは、健全も健全で隠し立てするまでもなく
吹聴していました。

・・・・していましたら、職場の先輩が「うちの押し入れに、すごく古いギターがあるから譲ろうか?」と仰った。「ケースはボロボロで、本当に弾いていない」というそのブランドを伺うと・・・・「ギルド」だという。
「!」「!!!!」 
判りますか?この驚き。
エレキを主体に弾いてきて、アコースティックも手元にあるけれども、これもジャパンヴィンテージで50代以上でないと知らないようなブランドだし。
そんな私の耳元で、ギターの神様が「ギルドだよ」ってささやいた。
しかも・・・よく聞くと1987年製造 F55 !
デジマートでも実際の店舗でも見たことのない個体は、しっかりと「Made in USA」と書いてありました。

エンドピンが外れて「穴」が開いている状態でしたが、リペアマン曰く
「日本人がストラップで吊って弾く大きさじゃないから」という提案で、そのまま埋めました。

インレイがなんとも美しい。

まったくの予想外(欲しいとさえ考えもしなかった)なのに、私の手元に
来てくれたUSAギルド。聞くところによるとプロのギタリストが持っていたようで、弦高も低く、とても弾きやすく、何より音色が・・・素晴らしい。
マーチンのように鈴なりでもなく、ギブソンのようにカラカラでもなく、
何とも軽やかで低音も出てくれるという、見た目を裏切らない音です。
このギターのために、40年ぶりに弾き語りをしようかと思っている次第。

あ~こうして「縁」というのは繋がっていくのですね。私もあと20年経ったら、コードを押さえられなくなるでしょう。そのときに若い人に譲れるように大切にします。

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