1.音楽系NFTプラットフォームまとめ
Goldfishは、これから定期的にNFTについてのあれこれをブログ形式で発信していくことにしました🎉
記念すべき第一回は、今巷をにぎわせている「音楽NFT」を取り扱っているプラットフォームについてまとめ・解説をしました!
ぜひご覧になっていってください😊
NFTアートとは、暗号資産の技術基盤であるブロックチェーン技術を用いた、複製&改ざんが極めて難しいデジタルアート・コンテンツの総称です。
NFTアートには音楽やイラストなど様々な種類があり、その取引は様々なコンテンツに活用されることが予想され、新たなビジネスモデルやインターネット様式として世界的に注目されています。
イラストにおいて、大きく賑わいを見せているNFTアートですが、もちろん「音楽」においても、大きな可能性が見出されています。
2022年のNFT動向を把握するうえで、音楽を外すことはできないと言われるほど、大きく動くと考えられています。注目ですね!
今回は、そんな音楽を取り扱っているNFTプラットフォームについてまとめていきたいと思います!
1.Async Art
Async Artは音楽専門のプラットフォームではありません。イラストも音楽も取り扱っているいわゆる一般的なNFTマーケットプレイスですが、他のプラットフォームとは一味違う特徴をもっています。
Async Artでは、「マスター・レイヤー」という概念が存在します。簡単に説明するとアーティストやNFT所有者が、自分の所持しているNFTを「重ね合わせる」ことによって、全く新しいNFTを生み出すことができるのです。イメージとしては、以下の動画をご覧いただけると分かりやすいと思います。
(https://twitter.com/AsyncArt/status/1233114744573153280?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1233114744573153280%7Ctwgr%5E%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fdappsmarket.net%2Fnft%2Fasync-art-howtouse%2F)
1枚の「マスター」の上に22枚まで「レイヤー」を積み重ねることができ、それにより自分のコレクションからオリジナルNFTアートを作成することが可能なんです!
もちろんNFTイラストだけでなく、音楽 でも同様にNFTを重ね合わせることができます。こちらはマスターに、「ステム」と呼ばれるレイヤーを9個まで重ねることができます。
「音楽をいくつも重ね合わせてしまうと、ごちゃ混ぜになって変になりそう」と思ったそこのあなた、心配ありません。
この「ステム」と呼ばれるものは、「ボーカル」「ギター」「ドラム」などの曲ごとの音源を指しています。ですので、好みの曲の好みの部分を抽出して、自分だけのオリジナル音楽NFTが作れるわけです。
Async Artでは、NFTはただ「所有」するものでなく、「変化を加える」という、なんとも新しいNFT体験が可能なんです!
Async Art(https://async.art/)
2.Royal
Royalは音楽専門のNFTプラットフォームで、会社自体はまだアーリー期のスタートアップです。数々の著名アーティストの出資で話題を呼んでいるRoyalですが、実はかなり革新的なポイントがあります。
NFT売買の大きな特徴の一つ、「ロイヤリティ」というものがあります。NFTアーティストがあらかじめ決めた割合の金額を、売買が成立するたび獲得できるというものです。これはブロックチェーンの記録技術により成り立っているものですが、この方法により、半永久的にNFTアーティストに報酬を還元できるというシステムが成り立っています。そして、Royalでは、この「ロイヤリティ」の獲得権利そのものを販売しているのです!
つまり、NFTアーティストでなくとも、惚れ込んだ作品であれば、NFTだけでなく「ロイヤリティ」獲得権利も併せて入手することができます。
かなり挑戦的で面白い機能を搭載していますよね!
Royal(https://royal.io/ )
3.Catalog
Catalogは音楽専門のNFTプラットフォームで、現在はまだβテスト中です。すでに累計100人以上の独立アーティストが登録し、トータル200,000ドル以上の収益を得ています。
Catalogでは「1 of 1」という言葉を掲げ、原則1曲につき、所有者は1人に限定する、なんともNFTのイメージ通りを貫くマーケットプレイスになっております。Catalogでは、gas代以外、曲の公開にコストがかかることはありません。さらに、購入者が支払った金額の100%がアーティストに還元される仕組みも取っているため、音楽公開のハードル下げだけでなく、アーティストの利益もしっかり追求する、文字通り「アーティスト・セントリック(中心)」な設計になっています。
もちろん、再販時に獲得できる「ロイヤリティ」設定も完備ですので、アーティストの方にとことん寄り添ったプラットフォームになっております。
Catalog(https://beta.catalog.works/)
4.Sound
Soundは音楽専門のNFTプラットフォームで、現在はまだシードステージのスタートアップです。その大きな特徴は、何よりもアーティストとリスナー(購入者)で作られる強いコミュニティにあります。アーティストやNFT所有者限定でdiscord上のSoundコミュニティへアクセスすることができ、交流を図ることが可能というのも画期的ですが、Soundにはまだまだ気になる仕掛けがあります。
まず、アーティストが公開する音楽NFTには、それぞれ固有番号が与えられます。そして、その固有番号が初期のNFTを所持している人は、新曲発表時に最前席を確保できるなど、初期からサポートしている人への特典が大きいというのがポイントです。
さらに、NFT所有者はコメントする権利を与えられており、優先的にアーティストとかかわることができます。もちろん、所有者がよく変わるNFT界ですので、所有者が変われば、前所有者のコメントも同時に消滅し、新たな持ち主が書き込める状態になり、というわけなんですね。
更にもう一つ、面白い試みがあります。Sound内で公開された音楽NFTの持ち主で、コメントしたものの中からランダムに一人が選ばれ、その方が所持しているNFTが限定版にアップグレードされたり、アーティストから特別なジャケットをいただいたりすることがあります。それが「金の卵」と言われるSoundオリジナルのシステムです!
大好きな楽曲がもしかすると本当に世界に一つだけの、自分だけの音楽になる。これってかなりワクワクしませんか??
Sound(https://www.sound.xyz/)
5.Mintsongs
Mintsongsは音楽専門のNFTプラットフォームで、アーティストに持続可能な利益をもたらすことを目指すマーケットプレイスです。
Mintsongsは、Polygonブロックチェーン上に構築されています。一番大きなポイントは、アーティストが楽曲を公開する際、手数料なしで行うことができるという点です。さらに、mintする際にかかるgas代についても、代わりにMaticを入手することが可能で、楽曲公開の手軽さが売りです。
もちろんマーケットプレイスですから。新たにアーティストを見つけ、購入することも可能です。いうまでもなく、そこには「ロイヤリティ」制度が導入されていますので、ご安心ください。
「音楽を再定義するプラットフォーム」という標語に恥じない新世代の音楽マーケットプレイスになっております!
Mintsongs(https://www.mintsongs.com/)
6.Audius
Audiusは、ブロックチェーンを利用した音楽配信プラットフォームであります。厳密にはNFTとは違いますが、ブロックチェーン技術を利用した新しい様式を構築しているのがポイントですね。
Audiusでは、アーティストによってアップロードされた楽曲は、基本的に無料公開されています。そして、再生数が上位なアーティストは、独自の仮想通貨である「AUDIO」を入手できます。この「AUDIO」の保有比率によって、Audiusのサービス運用について、意思決定にかかわることが可能になります。いわばDAOに近い形です。
類似のサービスには「SoundCloud」がありますが、その違いはブロックチェーン技術を用いたデータ分散により、サーバーの負担を軽くしている点です。そうすれば、アップロードによりサーバーに過度な負担をかけることなく、持続的にサービスの運用が可能となっております。
更にAudiusは唯一、音楽ストリーミングサービスで。TikTokとの提携を果たしたプラットフォームでもあります。手軽に楽曲の共有が可能で、より多くの人に楽曲を届けることができるのではないか、とみられています。
次のSpotifyになれる可能性も秘めているAudiusですが、個人的に現在のシステムだと、「すべてのアーティストへの利益還元」が問題点となりうるのではないかと考えております。Audiusのこれからの展開に期待です。
Audius(https://audius.co/)
7.Arpeggi Studio
Arpeggi Studioはブロックチェーン音楽作成プラットフォームで、オンチェーンでの作曲・コラボ・販売が可能です。現在はβテスト中です。
Arpeggi Studioの最大な特徴は、音楽NFTにおけるすべてのデータがオンチェーンで保存されていることです。実際NFTイラスト一枚においても、オンチェーンですべて保存するのであれば、ガス代が5000ドル近くかかると言われています。それが音声データとなれば、想像しただけで身震いするような途方もない価格になるでしょう。Arpeggi Studioではなぜそれを可能にしているのかという話までしてしまうと、とんでもない長さになるのでここでは割愛しますが、かなり革命的な手法ではないかと思います。
話を戻して、Arpeggi Studioでは、楽曲を作成する分にはコストがかかることはありませんが、NFTとしてmintする際に「Arpeggi Studio Pass」というNFTが必要です。しかし「Arpeggi Studio Pass」は現在完売しており、二次流通でしか手に入れることができません。
Arpeggi Studio(https://beta.arpeggi.io/landing)
まとめ
さて、ここまで7つの音楽NFTプラットフォームをまとめてきました。気になったものがあれば、ぜひ足を運んでみてください。
音楽の楽しみ方がストリーミングサービス一強のこの時代では、ミュージシャン収益の減少が大きく問題視されており、音楽業界の衰退も危ぶまれているほどです。
そこにNFTの技術を用いることによって、「音楽」というジャンルに新たな価値を作り出すことが可能です。近い将来、インターネットコンテンツすべてが、NFTによる価値づけが行われるかもしれませんね。
それでは、また次回、お会いしましょう
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