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CL宮城が終わって

●はじめに

CL宮城(2023/4/1~4/2)に出場してきました。
前回のCL愛知にてDay2進出していたので、優先権での参加でした。
結果は5-3と、Day1敗退。
CL京都⇒愛知⇒宮城と、優先権のバトンを繋いできましたが、今回で途切れてしまいました。

使用したのは『サーナイトex』、敗戦3回の内、一回は岐阜の王ことたこくん(@yuki_judge)とのミラーマッチで敗れ、残り2回はたね切れでの負けという結果に終わりました。
プレイが関与するまでもなく、たね切れで負けるのは嗚咽が止まりませんでしたが、『サーナイトex』はたねポケモンが少なめのデッキであり、初動の展開に躓いてしまうとそういった負けになりやすい事を、もっと念頭に置いておくべきでした。
自分の使用リストでは『バトルVIPパス』を4枚採用していました。このカード、初ターンで引ければ最高のスタートなのですが、引けなかった場合、その後は比喩でもなんでもなく今世紀最大のゴミカスカードになり下がります。
たね切れ負け2回はどちらも先手でしたが、初手で満足な展開が出来ず、2ターン目で博士の研究を打った結果、どちらの試合もこのカードが2枚以上見えて心底絶望していました。
『ネストボール』との選択になる枠であり、もしもこの時引けているのが『ネストボール』なら、違う結果だったかもしれない、今回のCLで強いて反省点を挙げれるならそこくらいです。
下振れて負けるのはもうどうしようもないので、クヨクヨ考えずに次のCL新潟に当選する前提で、今後の競技に取り組んでいきます。

今回記事を書こうと思ったのは『サーナイトex』の構築とか、マッチングの簡易レポとかでは無く、競技ポケカ、ジャッジ対応、相互カット等、ツイッターやnoteで見かけた様々な問題について、今期のポケカを通じて自分が感じたことを雑多に書き記していこうと思います。

●環境デッキの平準化

今回のCL環境、特に目新しい構築がアーキタイプが勝ち上がるといった事は無く、順当に『ルギアVstar』、『ロストバレット』、『ロストギラティナ』が多い環境であり、それに続く形で『サーナイトex』、『ミュウVmax』、『ミライドンex』と分布していました。
CL愛知からの環境変化といえばトリプレットビートが登場したくらいで、そこまで大きく動くことは無いと思っていましたが、『ジェットエネルギー』との相性を評価されてか、Tier1が『ロストギラティナ』から『ルギアVstar』へと変わりました。
また『ルギアVstar』の増加を受けてか『ミュウVmax』がその数を減らし、反面『サーナイトex』がその勢力を拡大しました。
ロストにおいても、これまでは『ロストギラティナ』と『ロストバレット』では前者の方が母数が多かったのですが、CL宮城では後者の方が多かったようです。

CL特有の分布変化(CLでは初心者や復帰勢等、普段ポケカをしていなくても参加する層が一定数おり(通称記念受験)、そういった層はなるべくわかりやすい、入手しやすい、借りやすいデッキを選択しがちである。ミライドンex、アルセウスギラティナ、ミュウVmax等)があるので、一概にこれが全体の環境定義とは言えませんが、概ね現在の環境通りの分布ではあったかと思います。

シティーリーグの入賞レシピが直ぐに見れるようになった昨今、自主大会等ではレシピを秘匿する事もありますが、一度有名プレイヤーが結果を残すと、そのレシピは加速度的に拡散され、あっという間に環境レシピの指標となっていきます。
そこからさらに研究が進み、レシピが最適化され、テンプレと言われる形が出来上がる訳ですが、この工程、大昔はかなりの期間が掛かっていたのに対して、現在は高速で行われます。
人口の増加、SNSの普及など要因は挙げ出したらキリがありません。
これにより、構築によって強い、弱いに大きく差が出づらくなりました。使うデッキ構築のパワーに大きく差異が出ない場合、プレイの練度が差を分けますが、現環境はここも差異が出づらいように感じます。
もちろん細かいプレイ、サイドの進め方等、最適解と呼ばれるものは存在するのですが、正味引いた引かないの勝負になりやすい印象です。
例えばロストミラー、これは『アクロマの実験』を順当に打ち続けた方が勝ちやすいし、早く『ヤミラミ』で殴れた方が基本勝ちます。
『ルギアVstar』は先に『アーケオス』を展開して殴れたらだいたい勝ちます。
『頂への雪道』採用の『ミュウVmax』なんかは顕著にそれが出ており、『ジャッジマン』+『頂への雪道』で解答引かれたら苦しい、引かれなければ叩き潰す、シンプルなゲームプランに。
Dマークのカードが落ちたばかりであり、カードプールの多様性が若干損なわれている現状では、そういったゲームになりやすいのはある種致し方ないのですが、若干やるせなさは有ります。
それでも微差を積み重ねて、努力した物の元にしか勝利は訪れないので、皆さん、めげずに頑張りましょう。

●ex環境の悪い所

自分はVポケモンが結構嫌いです。Vmax、Vstarを使って戦う場合、常に後手側がたねの状態で倒されるリスクを背負います。一方的にサイド2枚献上した状態でゲームが進むので、そのまま順当に殴り合った場合、普通に押し負けてしまいます。
exはこの点をある程度緩和しています。なぜなら、進化前のたねが非ルールの事が多く、倒されてもサイドを1枚しか取られないからです。2-2-2といったサイドしゃくられに苦められる事も少なくなりますが、この画期的なカードたちを使う上で明確に癌になっているカードが幾つか存在します。

ベンチ狙撃はまだマナフィで抗えるとして、『ヤミラミ』の存在は今後もexが環境で活躍するのに大きな障壁になると感じます。
どんなおもしろそうなデッキを考えても、その基盤が低HPのポケモンで構成されている場合、全てこのカードに台無しにされるからです。

exの問題点はまだあります。

この二枚の評価で大きく違う点があります。
それは、【介護した後も介護しないといけない】事です。

まずは『サーナイトex』、進化ラインが既に優秀なので、リファインで手札を整えながら、アルカナシャンで更に手札を整え、バディキャッチでサポートのサーチすら行えます。
アタッカー性能も申し分無く、エネルギーさえトラッシュに貯めて置ければ、自身を含め、多様な超タイプのアタッカーで攻める事ができます。
進化するのに殆ど介護する必要が無く、進化後は介護いらずで、戦線を支えてくれる、デッキのエンジンを担います。

では『マスカーニャex』はどうでしょう?
進化ラインは何の特性も持っていませんし、お世辞にも強いとは言えませんね。運用するのであれば『ふしぎなあめ』から早期に進化を成立させてやる介護が必要です。
介護して進化成立後も試練が待っています。
まず攻撃するのにエネルギーを2個供給してやる必要があります。
『ダブルターボエネルギー』で一応賄うことが出来ますが、今度は火力を出すのにダメカンを乗せてやらないといけません。
自身の特性ではベンチにしかダメカンをばら撒けないので、バトル場の相手に高火力を押し付けるには『かがやくフィーディン』でダメカンをずらしたり、ダメカンの乗ったベンチのポケモンを『ボスの指令』で呼んでやる等、ひと手間掛かります。
また『マスカーニャex』自身はエネルギーを投げ捨ててダメカンをばら撒く以外にやれることが無いので、その消費するエネルギーの供給もしてやらないといけません。

ただでさえ運用が難しい2進化ポケモンなのに、どれだけ介護要求してくるんだこいつはと思うと、使う気が失せますね。
中継ぎの『ニャローテ』に、裏工作かリファインが付いたらもう少し使いやすかったでしょう。

ともあれ、『サーナイトex』くらい進化元が強くないと、そもそも運用するのが難しいorデッキにならないので、今後登場するex達にはインクの染みみたいなテキストが付いた名前だけ進化元はやめて欲しいですね。

運営もそんなV環境を終わらせて、早くex環境にしたいのか、意味わからんメタカードを投入。

『特性ロックってしっかり考えて出したほうがいい効果だなって改めて思いましたね。』CL京都 解説席 クリーチャーズ井上氏の発言

既存環境のインフラ整備する為に、変なメタカード出すの、自分はあんまり健全じゃないと思っていて、それよりは折角レギュレーション変更のシステムがあるわけですから、新しくパワーの高いカードを投入して環境を変えれば良いのかなと考えます。

ただ次弾スノーハザード・クレイバーストのカードはメタカードを差し引いてもかなり汎用性やパワーが高そうなので、期待しています。

●ジャッジ・運営対応あれこれ

前回のCL愛知より、ジャッジ・運営対応が悪かったという声がツイッターで流れてきました。
二日間にて開催されるCLの参加者は、ジュニア500人、シニア600人、マスター2700人と、計3800人。
関係者含め単日3000人相当の人間がいる中、参加者全員が一切の不満なく大会を開催する。
そんな事できると思いますか?
勿論、不適切な対応をされた場合には相応の断罪をして然るべくかと思いますが、自分が見掛けたものだと、用紙の記入ミスをジャッジが指摘してくれなかった、という、あまりに自業自得な内容過ぎて、仮に自身がその立場であった場合、恥ずかしくて発言する事すら憚られるでしょう。
とんだ厚顔無恥もいたもんだと思いながらも、その方はあまつさえジャッジ批判をしていました。
不満があるのはわかります、試合に負けた要因に自分以外の何かが入り込んだ時、人はそれをとてつもなく拒絶します。
しかし、ジャッジもまた人です。自分たちと同じように考えて生きており、有志でCLに参加し、運営に携わって頂いています。
彼らがいるから、自分たちは大会に参加できています。
ジャッジ:審判などという大それた名前が付いていますが、判断を下しているのは同じ人間です。
常に最適な判断が下せるのかと問われると、それはノーでしょう。
勿論、公正な立場から、求められた問題に最速で、最善な回答を提示するのがジャッジの理想像ではあります。
しかし、現実問題、間違えられないというプレッシャーかつ、ジムバトルとは比べ物にならない大規模大会。
冷静に判断しつづけろ、という方が無理な要求です。回戦を重ねるごとに疲労も貯まるでしょうし、それ以外にも見回りや、準備が出来たか、デッキチェック等多くの仕事をして頂いているジャッジに感謝こそすれ、叩くのは筋違いだと、心底思いました。
こういった思慮や、背景を加味出来ない精神年齢ジュニア未満がツイッターには多すぎます。

CL宮城より、参加賞の配布方法が、2回戦開始前から、受付時に配布へ変更になりました。これにより、無駄な配布時間が無くなり、スムーズな進行が行われていたかと思います。
対戦結果も紙への記入ではなく、スマートフォンからの入力(シティリーグ予選同様のシステム)に変更になり、ヒューマンエラーが起こりづらくなりました。
また施設外に簡易トイレを配する事で、トイレが行列で中々入れない問題もある程度緩和されていました。
このように、開催した大会結果、アンケートより、意見を集約し、PDCAサイクルを回して、よりよい大会を開催しようとする、運営の気兼ねが感じられます。

皆さん一度考えてください、CLって参加権さえあれば無料で参加できるんです。それどころか、参加賞や勝ち進めば賞品まで貰えます。
もう一度言いますが、参加費は無料です。

あまりにサービスを求め過ぎでは無いですか?

勿論そんな声が一部のみなんてことはわかっていますが、わかったうえであえて腹が立つので発言します。

そんなんだから、日本は過剰サービス気質になり、低価格で高品質を追い求めてばかりで、結果人件費が削られ給料上がんないんですよ。
そういう馬鹿な発言が周り回って自分の首絞めてること、少しは考えてください。
無理か、馬鹿だし。

●相互カット解禁

2023/4/1より相互カットが解禁されました、コロナ禍を迎えて以来、感染対策として行われてきたセルフカットもようやく廃止となります。
積み込みがどうとか、イカサマがどうとかいう疑念の声もこれである程度は解消されます。
が、イカサマが0になるわけではありません。
ダブルドロー(1枚引くと見せかけて2枚引く)、河拾い(トラッシュからカードを手札に加える)、燕返し(サイドのカードと手札を入れ替える)、トススロー(コインを振る際に、回転を加えずに文字通り投げて落とす、表を出すイカサマ)、積み込み以外のイカサマも挙げればキリがありません。
どこまで行っても自衛が大切なので、相手の手つきに注意を払いながらプレイする事を心がけましょう。

相互カットによる影響で、カードの取り扱い方が議題にあがるようになりました。
ポケカバブルにより、デッキをフルレアで組もうとすると、とんでもない金額になってしまう昨今、相手のカードはより一層慎重に取り扱う必要があります。かといって遠慮して数回カットするだけなのも、あまり良くは無いです。
普通に常識の範囲内でシャッフルする、これの何が難しいのだろう?と疑問には思いますが、皆さんもトラブルにならないよう、十分お気を付けください。

決勝卓のトラッシュペリペリ、あれは良く無いですね。手癖でやってしまっただけかとは思いますが、今後もこういった問題は起こり続けると思います。
ただ、そんな鬼の首とったように叩かなくても良いのに、とは思います。明日は我が身ですよ。

ああいった手癖が無理だから、相互カットなら参加控える事も考えるかも、なんて発言も見掛けました。

こういった発言が減るように、相手のカードは丁重に扱いましょう。
(そもそも義務教育で人の物は大切にと習うはずですが、こればかりは教育の敗北ですね。カードゲーマーは社不が多いので。)


●終わりに

ここまで読んで下さって、ありがとうございました。
なにかご意見ありましたらツイッターまでお願いします。(@goldexpistol)

現在ポケカ界隈ではリアルBOX争奪戦が行われています。
ナンジャモセットに至っては、発売前無在庫販売にて10万スタートを記録。
ほんま転売ヤーしょうもない。
でも一番しょうもないのが、特に転売ヤーってわけでもない他カードゲーマーが
『今回のポケカ超高く売れるらしいから、そこのショップでとりあえず抽選だけ受けとこうぜ!』
と、参戦してきてしまい、抽選倍率が上がる事です。
悲しい。

転売ヤーゆるすまじ。

共感頂けたら投げ銭頂けると励みになります。

ありがとうございました。

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