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NJPW 2.11 The New Beginning in Osakaの感想

どうもRyutch’s Papaといいます。
2月11日に行われた新日本プロレス「The New Beginning in Osaka」を見た感想を書きたいと思います。


1試合目 棚橋弘至ファイナルロード~縁(えにし)
棚橋弘至 vs 真壁刀義

来年の1.4で引退を表明している棚橋選手は、限られている残りの時間で多くのレスラーと勝負を望んでいて、今日はデビュー戦の対戦相手でもあった真壁刀義選手との試合です。
棚橋選手と真壁選手は早い段階からバラエティ番組に出るなどして、今の新日本プロレスを多くの方に広めた選手でもあります。
真壁選手は棚橋選手の先輩にあたり、自分よりも先に退く棚橋選手に対して、あまり良く思っていないことを話していましたが、社長業と選手の両立は無理だと思った結果だと解釈しています。
試合の方は、デビュー戦を意識した始まりで、ヤングライオン時代の基本的な技をお互い出し合い、懐かしさを共感してしたのかもしれません。
真壁選手のきれいなジャーマンにはさすがに驚きました。日頃から練習を欠かさずしていた結果だと思います。
得意技の真壁選手のキングコングニー、棚橋選手のハイフライフローは共にかわされ、最後は棚橋選手がジャパニーズレッグロールクラッチで勝ちました。

真壁選手のきれいなジャーマン

2試合目 スペシャルシングルマッチ
鷹木信悟 vs ドリラ・モロニー

モロニー選手から鷹木選手へのシングル対決要求で決まったこのカード。
モロニー選手はBULLET CLUBのWAR DOGSのメンバーで現在Jrヘビーのタッグをメインに活躍していましたが、ヘビーに転向する意思を固めたようで、鷹木選手と一戦交えることで弾みをつけたいということだと解釈しています。モロニー選手は新日本に登場するまでは、120kgぐらいウェイトがありヘビーで活躍していましたが、何があったか知りませんが30kgほど減量してJrヘビーの選手で日本のリングに上がっています。そういった経歴もあるので、ヘビー転向は自然な流れなのかもしれませんが、Jrタッグの相棒クラーク・コナーズは誰とタッグを組むのかも気になります。
鷹木選手はG1では決勝トーナメントに残る実力がありながら、大事なシングルマッチは勝てていません。とはいえ、毎試合名勝負なので実力が落ちてきた訳ではないと思います。
試合の方は、モロニー選手がウェイトを上げてヘビー級の体になっていることもあり、バチバチのぶつかり合いでも互角な勝負となり、スピードとパワーを売りにしている両選手なので、激しい試合となりました。
ラリアットやパンチを繰り出す鷹木選手に対し、モロニー選手も呼応するように応え、モロニー選手は鷹木選手の技のメイド・イン・ジャパンを掟破りで繰り出し鷹木選手を動揺させ、最後はラスト・オブ・ドラゴンの体勢になったところをリバースのドリラキラーで切り返し、モロニー選手が勝利しました。
モロニー選手のヘビー級のシングルに絡むところに期待したいと思います。

ドリラキラーを炸裂させるモロニー選手

3試合目 スペシャルシングルマッチ
海野翔太 vs グレート-O-カーン

1.4でメインを飾ったが思うような結果を残せなかった海野選手に対し、O-カーン選手が観客の子供の手作りのチャンピオンベルトを壊したり、試合後に髪を切りヤングライオン時代に戻れと煽り、やりたい放題やっていたが、プロレスファンはそんなO-カーン選手を支持し、海野選手にブーイングを浴びせる状況で、やられっぱなしの海野選手がO-カーン選手に対しどのように反撃するのが注目されました。
試合の方は、O-カーン選手は断髪する意気込みでハサミとバリカンを持ってリングイン、海野選手はいつものように場内を回らず直接リングイン、そして珍しくゴング前から奇襲をかけ怒りを露わにするが、ブーイングが聞こえる。海野選手が場外乱闘に持ち込むが、ラフファイトだとO-カーン選手に分があり、ダメージを与えられリングインする。
あらゆる格闘技をこなすO-カーン選手は柔道の投げ技でペースを掴む、海野選手は打撃で返すが、ペースを掴むことができない。気持ちが乗っていないのかもしれない。O-カーン選手はダウンしている海野選手に対し容赦ないエルボーの連打で意識を飛ばし、逆河津落としからエリミネータの必殺フルコースで海野選手に勝利した。
試合後、倒れている海野選手の髪をバリカンで刈ろうとしたところ、海野選手は自分で髪を刈り始め、場内が変な空気になりました。
そもそも、髪の毛を賭けた試合でもないのに、坊主になる意味ってなんだろう?それくらい海野選手は追い込まれていたのかもしれません。

試合に敗れ、バリカンを自ら入れる海野選手

4試合目 スペシャルシングルマッチ
タイチ vs SANADA

タイチ選手とSANADA選手はJUST 5 GUYSで同じユニットでしたが、タイチ選手のフィンレー選手とのIWGP GLOBAL選手権の時に、タイチ選手の応援をすると思いきや、タイチ選手がブラックメフィストを炸裂させ、フォールに入ったときに、SANADA選手がレフリーの足を引っ張りカウントを邪魔し、JUST 5 GUYSを裏切り、BULLET CLUB WAR DOGS入りをしました。
SANADA選手がBULLET CLUB WAR DOGS入りしてから、JrチャンピオンだったDOUKI選手が怪我で戦線離脱。JUST 5 GUYSは、いつの間にかタカタイチのコンビに戻っていました。故障中の上村選手は復帰間近だが、そもそもSANADA選手と気が合ってJUST 5 GUYSに加入したので、タイチ選手は上村選手に自分の戦いたいところでやっていいぞと声を掛けていたようだ。
試合は、SANADA選手はスピーカーがたくさん付いたジャケットを纏い、ギター片手に入場しました。ギターで試合後攻撃することが見え見えです。
タイチ選手は裏切られた感情が抑えられないようで目が血走っており、コスチュームも脱がずにSANADA選手に突っかかって行きました。何度も凶器で攻撃をしようとするが、タカ選手に「落ち着け」と宥められ、高ぶる興奮を抑えているようでした。
SANADA選手はいつものように落ち着いており、タイチ選手がペースを掴んでいるようにみえていても、それほど慌てていないように感じました。
SANADA選手がピンチの時のレフリーの使い方が絶妙で、相手に反則をされたように演じたり、向かってくる間にレフリーを入れて妨害したり、相手にペースを掴ませない技術として褒めたくはないけど上手だと思います。
また、急所攻撃の方法が多く、レフリーが見ていないときにいつ飛んでくるか恐怖を感じます。
最後は、タイチ選手がブラックメフィストを狙おうとしたときに、SANADA選手がレフリーを引っ張り、見てないところで急所蹴り、デッドフォールで勝利しました。
試合後に倒れているタイチ選手を無理矢理起こし、ギターでアタックするところを上村選手が助けに来て、「オイ、SANADA! まずはオマエからだ!いつでもどこでもいい! 決着つけてやる! オレの踏み台になれ!」と一対一の勝負を訴えました。上村選手はJUST 4 GUYSで共闘することを決意し、タカタイチはその場所を守ったことを喜んだ。(上村選手の登場は涙が出そうでした。)

SANADA選手と対峙する上村選手
上村選手の復帰に涙するタイチ選手

4試合目 IWGPジュニアヘビー選手権
C ロビー・藤田(TMDK) vsYOH・ロメロ(Roppongi Vice/Chaos)

1.4の4WAYラダーマッチで勝ってチャンピオンになったTMDKのロビー・藤田に試合後の控え室で挑戦表明をしたYOH選手。
タイトルマッチが決まるまでのYOH選手の変態チックな行動が話題になりました。
タイトルマッチが決まって、前哨戦が始まると今度はロメロ選手が来日せず、挑戦しても大丈夫なのか?という不穏な空気が流れました。
とは言っても、ロメロ選手はJrタッグ最多戴冠数保持者でYOH選手はJrタッグリーグの最多優勝者なので、タッグのスペシャリストが組んだ恐ろしいチームとなります。
試合は、Jrなのでとてもスピーディな展開で、ヒール選手もいないので純粋に試合を楽しめる良い試合になりました。
随所にみせるコンビネーションで、どちらが勝ってもおかしくない試合展開になりましたが、ロビー選手がYOH選手にトペコンヒーロで分断し、ロメロ選手対藤田選手の一騎打ちになり、藤田選手がAbandon Hopeを決めロメロ選手からピンフォールを奪い、初防衛を飾りました。
試合後、石森選手がリング上がり次期挑戦者に名乗りを上げました。石森選手のパートナーはロビーXで、これも良い試合になりそう。

勝ち名乗りを上げるTMDK

5試合目 NEVER無差別級選手権
C KONOSUKE TAKESHITA vs ボルチン・オレッグ

1.5でTAKESHITA選手が石井選手相手に防衛をした後に控え室でボルチン選手が挑戦表明をしました。
TAKESHITA選手はAEWをメインに活躍する選手なので、普段はアメリカにいるので前哨戦はありませんが、一度対戦したG1クライマックスの公式戦では、ボルチン選手が大金星をあげています。
試合は、ヒールではない大型選手同士で対戦なので、パワー全開の内容となりました。普通のショルダータックルでもスケールが桁違いでリングがかなり狭く見えます。
ボルチン選手は初めてのシングル挑戦なので、かなり攻めた戦術を試していて、珍しく場外でラフ攻撃を仕掛けましたが、勢いをつけて放ったエルボーをかわされて、鉄柱に誤爆し逆にダメージを負ってしまいました。
TAKESHITA選手は雪崩式ブレーンバスターでボルチン選手をぶん投げ、次元の違うパワーを見せつけ、ボルチン選手を得意のボルチンシェイクで負けじとTAKESHITA選手をぶん投げました。
TAKESHITA選手が打撃戦を望み、お互い手を握りながらエルボーを打ち合いが始まりました。エルボーに定評のあるTAKESHITA選手に負けないボルチン選手のエルボーの破壊力が伝わりましたが、全体重を乗せたTAKESHITA選手のエルボにボルチン選手はダウンし、上に乗ったところをボルチン選手はショートレンジの神風を見舞うが、TAKESHITA選手にギリギリ返されてしまう。TAKESHITA選手にフロントチョークで体力を奪われ、レイジングファイヤーを受け、ボルチン選手は惜しくも勝利を逃してしましました。
ボルチン選手は試合の組み立て方が上手になったら、誰も勝てない恐ろしい選手になるなと思いました。
試合後に、TMDKの大岩選手が次期挑戦者に名乗りをあげました。大岩選手は、積極的にシングル王座にチャレンジしていますが、まだ結果が出てません。
大岩選手の戦いはNEVERに合っているので、まず、NEVER王者を目標に頑張って欲しいと思います。

エルボー合戦を始めるTAKESHITA選手とボルチン選手

6試合目 IWGPタッグ選手権
C ヤングバックス(AEW) vs内藤・ヒロム(L・I・J)

IWGPタッグは昨年、グレート-O-カーン選手とHENARE選手が王者でしたが、WORLD TAG LEAGUE中にHENARE選手が故障し、タイトルを返上することになり、1.5にヤングバックスを相手に防衛戦が決まっていただけに、とても悔しい思いをしたと思います。
1.5には挑戦が決まっていたヤングバックスとグレート-O-カーン選手とX(ジェフ・コブ選手)でタイトルマッチをする予定でしたが、急遽、WORLD TAG LEAGUE優勝チームのLIJが名乗りを上げ、3WAYのタイトルマッチになりました。
1.5ではヤングバックスが勝利し、6年ぶりにIWGPタッグを手にしました。試合後、LIJは1対1でのタイトルマッチを要求し、今回の試合となりました。
試合は、ヤングバックスのタッチワークとLIJの予想できない発想力が見所となり、スピード感はやや衰えているがハイレベルな技の読み合いを展開し、最後は内藤選手がニコラス選手にディスティーノを決めて、LIJがチャンピオンになり、タイトルの流出を防ぎました。
ヒロム選手はJrヘビーでありながら、ヘビーのタイトルを戴冠し、6年前のヤングバックスに続く快挙となりました。

喜びを分かち合うLIJ

6試合目 IWGP GLOBAL ヘビー選手権
C 辻 陽太(L・I・J) vs ゲイブ・キッド(WAR DOGS)

辻選手は1.4でフィンレー選手を破り、新世代で1番最初にIWGPの名の付くシングルベルトを取りました。現時点で同世代の中で首一つ抜きん出ており、コメントや行動でも、ファンを引きつける魅力があります。
STRONG無差別級王者のゲイブ選手は、荒々しいファイトスタイルが魅力で、最近では新日本プロレス愛をどの選手より見せ、ヒールでありながらファンの支持が高い選手です。
同世代であり、ヤングライオン時代は一緒に鍛え合った仲で、記者会見のときにも、お互いを称え合い新日本プロレスとはこの勝負だと言っていました。
試合は、緊張感が張り詰めるリング内にファンは両者へ盛大なコールが起こり、張り手の応酬やエルボの応酬、ショルダータックルのぶつかり合いといったヤングライオン時代がよみがえる展開を見せる。
 全体的に逆水平やチョップの応酬が多くなるが、この二人が対戦すると飽きずに見ていられる。
ゲイブ選手は辻選手のジーンブラスターをコブラツイストで返し、高角度のバックドロップを炸裂させる。
辻選手の雪崩式スパニシュフライをゲイブ選手はラリアットで叩き落とし、再度ラリアットをたたみ込むがカウントは2。 
 ゲイブ選手はブレーンバスターの体勢に入るが、辻は投げっぱなしのブレーンバスターボムを決め、ダウンしているゲイブに、「立ってこい! 見せてやろうぜ! オレたちの時代を!」と叫ぶ。
 ゲイブ選手は立ち上がり掌底を食らわせ「誰が最高か!? オレだ!」と雄叫び。
一進一退の攻防が続き、ゲイブ選手のO‐KNEEに辻選手はカウンターのジーンブラスターを炸裂させたが、両者立ち上がることができず、両者KOで辻選手の防衛となりました。

名勝負に水を差すように、HOUSE OF TORTUREの面々が乱入し、辻とゲイブに対し暴行し、しばらく姿を消していたEVILが登場。
ゲイブに対し、BULLET CLUB追放を宣言しリングを去っていった。

試合が終わっても闘志を見せる両選手

7試合目 IWGP世界ヘビー級選手権
C ザック・セイバーJr(TMDK) vs 後藤 洋央紀(Chaos)

メイン・イベントはIWGP世界ヘビー級選手権試合、王者ザックvs後藤選手の対決です。
1.4でIWGP世界ヘビー級王座挑戦権争奪ニュージャパンランボーに最後まで残った後藤選手が挑戦権を得ました。
後藤選手が最後にIWGP(統一前)に挑戦したのが、まだ本体に在籍のときで2016年の同じ日にオカダカズチカに、全身に写経を入れ精神的に研ぎ澄ませて挑戦しましたが敗れてしまい、その時の挑戦回数が8回目でベルトを巻いたことはありません。
G1では、新世代にチャンスを与える会社に対し、ベテラン勢の気持ちを背負いもう少しで決勝トーナメントに行けるところまで健闘しました。中でも、辻選手とTAKESHITA選手との試合はベストバウトでした。(その時の辻選手の試合はプロレス大賞のベストバウトに選ばれました)
そんなこともあり、後藤選手のベルト奪取に対する思いは多くのプロレスファンからも支持されており、このチャンスを逃すともう後がないので、そういった状況もファンから応援される要因となっています。
試合は、ゴングと同時に大後藤コールが起き、緊張している後藤選手を後押ししますが、ザック選手はかなりリラックスしていて、恐らく得意なタイプの選手なので自信しかないのがわかります。
まっすぐぶつかる後藤選手に対し、首を捻る攻撃を多用するザック選手、時間の経過とともにザック選手が主導権を握り、得意の間接技を決めてくる。
ラリアットや一人消灯で反撃に出るが、ザックドライバーを炸裂させ、腕ひしぎ十字固めから三角絞めに移行して、とどめのクラーキーキャットが決まる。ここで試合が終わると思いましたが、後藤選手が会場の後藤コールに後押しされエスケープ成功。それでも、ザック選手の優位は変わらず、サッカーボールキックからスリーパーへ。意識が遠のく後藤選手、再度サッカーボールキックを受けたが、すぐに起き上がりラリアットからのサッカーボールキック、GTWへと繋げたがフォールはならず。
ザック選手の張り手と後藤選手の頭突きの応酬でザック選手がよろめき、昇天・改を見舞う。そしてGTRはザック選手がヨーロピアンクラッチで返したが、後藤選手がGTRを決め、1度ではなくリストクラッチ式のGTRを豪快に決め、後藤選手が9回目の挑戦にしてIWGPの王者になりました。
ザック選手を応援してましたが、後藤選手の根性に胸を打たれました。
最後の締めの挨拶で、亡き父への感謝や長男と次女を試合に連れてきて強いお父さんを見せたこと、感極まって涙が溢れていたこと、後藤選手の集大成の試合だったと思います。
控え室では、第3世代の永田選手の挑戦表明がありました。ただ、次の挑戦者は棚橋社長だと決めていたので、その次の挑戦になると思います。
後藤選手がチャンピオンになったことで、新世代にチャンスが巡ってきましした。G1で後藤選手に勝った上村選手や辻選手にも近いうちに挑戦のチャンスが巡ってくると思います。

NJPW 2.11 The New Beginning in Osaka もしかすると、1.4よりも面白かったかもしれません。感動しました。

かわいい子供たちとカッコいいパパ


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