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マルチ商法、連鎖販売取引は全面禁止にせよ

第5期消費者基本計画の素案が策定され、現在パブリックコメントを受け付けています(1/23〆)。策定された基本計画に基づき、各省庁が取り組みを検討する、重要な計画だと思います。

どなたでも要望・意見を上げることができます。日頃から本問題に関心のあるみなさま、ぜひ、意見をあげてもらえませんか。どんな意見でも構いません。


私は、シンプルに「マルチ商法、連鎖販売取引を全面禁止にしてほしい」そうした要望をあげようと思っています。

理由は様々ありますが、一番は会員本人だけでなく会員の周りの親族(子ども、親、パートナー、きょうだい)を不幸にするビジネスであるためです。誰も幸せにならないビジネスであるためです。

私は母親が40年近くマルチ商法にハマっている、マルチ2世です。父は離婚、姉は母と8年前に絶縁しました。他の親族は縁は切っていないものの距離を取り、母に対する説得を諦めている状況です。これまで私のようなマルチ商法会員の親族からの声は、明るみに出ることはほとんどありませんでした。私も含め声を上げるべき親族当事者自身が、みな自分たち家族の問題だと捉えていたのだと思います。声を上げること・課題を解決することを諦めていたのだと思います。

今回の消費者基本計画にもあるように、マルチ商法に関する課題認識は強まりつつあります。
・悪徳商法であること
・若者の金銭トラブルにつながること
・モノなしマルチや後出しマルチなど対象商品や勧誘方法も多様化していること
・金商法違反事例など様々な問題が発生していること
などが取り上げられてきました。

ですが、私がマルチ商法の一番問題だと思っているのは、家族関係を壊すという点です。
家族の中で1人でもマルチ商法にハマってしまうと、非常に高い確率で家族関係が崩壊します。
マルチ商法が事業として継続するためには、製品を継続的に購入させる必要があります。そのため、会員はマインドコントロールという手法に長けていきます。家族に対して製品やアップ、会社の良さを熱弁する、製品を押し付ける、標準治療を受けさせない、お金を無心する、など、様々なトラブルにつながる行動を取り続けます。
家族は適切な相談先もなく、家族内で相談もできず、耐え続けるしかありません。自分の身を守るため、より大切な人のために、会員本人と縁を切るか、距離を取ります。家族関係の改善を諦めてやり過ごします。


言いたいことは山ほどありますが今は一旦ここまで。要望はシンプルにあげた方が良いかなと思いこんな風に書いて見ました。

時代は少しずつ変化している。色々な改善の取り組みが行われている。マルチ商法の課題も、少しずつ、改善がされるのだろう。モノなしマルチ全面禁止?特商法規制強化?登録制導入?色々と検討されていることはある。

ただ、それらが導入されたとしても、マルチ商法というビジネス形態がある限り残念ながら私のような家族は発生する。マルチ会社がどこであろうと変わらない。今この瞬間も、新たに苦しむ親族が生まれている。

私は、そんな状況に少しでも待ったをかけたい。マルチ商法に関する被害を減らすための取り組みを加速させたい。1年でも早く、1人でも多く、苦しみから解放される人を増やしたい。でも、どれだけメディアに出ても、話しても、発信しても、なかなか届かない。悔しい。

私のような親族当事者でなくても構いません。どうかマルチ商法にまつわる課題解決のために、ご協力のほどよろしくお願いします。

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朝比ライオ(マルチ被害をなくす会 代表)
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