【MTGアリーナ】2024~スターター・デッキ白青『真相を暴け』の使い方・2【初心者の学習メモ】
前回、スターターデッキのなかであまりにも勝ち方がわからなかった青白を初心者が初心者なりにちゃんと考えてみよう、ということをやってみました。
スターターデッキに期待しすぎるものでもないのですが。ただ、60点のデッキを20点の使い方しかできてない気がしていました。弱いなら弱いで、せめて60点のデッキを50点の使い方ができるようになりたかったのです。
というわけで前回の記事はこちら↓
このデッキの傾向を掴んだところで、もう少し掘り下げて考えてみることにしました。
このデッキで土地事故も起こらず順調に行った場合はどうなるのでしょう。
1ターン目に出せるのは《ひよっこ捜査員》《探偵帽》なので、とりあえず《ひよっこ捜査員》を出してひたすら強化してみることにします。
◆ひよっこ捜査員育成計画(微妙)
1T《ひよっこ捜査員》
ひよっこ捜査員の初期値は1/2
2T《プロフトの映像記憶》
プロフトの映像記憶自体が出たときに1ドロー
戦闘開始までに2ドローしているので+1/+1カウンターが1個
ひよっこ捜査員が2/3になる
3T《投光器の捜査員》
投光器の捜査員が出たことで1ドロー
プロフトの映像記憶の効果により+1/+1カウンターが1個
ひよっこ捜査員が3/4になる
4T《私立探偵》
私立探偵の効果で+1/+1の修正
私立探偵が出たことで投光器の捜査員の効果により1ドロー
プロフトの映像記憶の効果により+1/+1カウンターが1個
ひよっこ捜査員が5/6になり、私立探偵の効果によりブロックされない
1マナ余っているので探偵帽やひよっこ捜査員が手札にあれば出しておく
ひよっこ捜査員の場合はドローが増えてカウンターの個数も増える
なるほど……なるほど?
1ターン目には1/2の貧弱ボーイだったひよっこ捜査員が4T目には5/6か6/7になったうえ、相手からブロックされることなく殴れるようになります。
でもこれが強いかどうかでいえば弱そうな気がします。
せっかくムキムキにした《ひよっこ捜査員》も、クリーチャーを破壊したり追放したりするインスタントを相手に使われたら何もできないです。対処されるのは《プロフトの映像記憶》や《投光器の捜査員》のほうかもしれません。《私立探偵》の能力は1枚のクリーチャーを重点的に強化するよりは、たくさん探偵を並べてみんなで強くなるほうが向いています。《投光器の捜査員》もたくさん探偵を並べたほうが多くドローできますし、多くドローできれば《プロフトの映像記憶》で置けるカウンターの数も増えます。《投光器の捜査員》はドローできるとはいってもその後で1枚捨てないといけないので、手札枚数自体は増えないこともジリ貧になりがちです。
ということは《ひよっこ捜査員》はあくまで1T目にあったらとりあえず出して壁にする、もしくは後から探偵を複数枚だすにあたっての低コスト探偵としてのポジションとして考えるべきでしょうか。
《ひよっこ捜査員》自体の能力は調査するだけですもんね。
では、次は探偵を沢山並べてみんなで強くなる方向で考えてみましょう。
◆数で囲んで殴る(わりと勝てる)
多数で囲み棒で殴るのは原初から続く基本戦術だって誰かが言っていました。
探偵で囲んで殴ることにしましょう。横に並べるならパワー/タフネスで揃えたほうが見やすいので先頭に持ってきたメモを作ります。
1T:《ひよっこ捜査員》
(1/2)ひよっこ捜査員(酔)
2T:《プロフトの映像記憶》
プロフトの映像記憶の対象がひよっこ捜査員しかいない
(2/3)ひよっこ捜査員+1/+1
3T:《投光器の捜査員》
ドロー担当の投光器の捜査員は殴りに参加しないほうがいいかもしれない
(3/4)ひよっこ捜査員+1/+1
(3/2)投光器の捜査員(酔)
4T:《捜査線の執行者》《歴戦の相談役》
捜査線の執行者は飛行&絆魂が便利なのでパワーを大きくしていきたい
(3/4)ひよっこ捜査員
(3/2)投光器の捜査員
(3/3)捜査線の執行者(酔)+2/+2
(1/3)歴戦の相談役(酔)
5T:《疲れ切った分析者》《私立探偵》
そろそろ私立探偵を出してみんなで強くなって殴るのを実現したい
(4/5)ひよっこ捜査員+1/+1
(4/3)投光器の捜査員+1/+1
(6/6)捜査線の執行者+3/+3
(4/4)歴戦の相談役+3/+1
(4/3)疲れ切った分析者(酔)+1/+1
(3/3)私立探偵(酔)
5ターン目までかかりましたが攻撃に参加できるパワーの合計は18点になりました。
うーん、さっきよりは強い気がしますね。
プロフトの映像記憶がなかったら+1/+1カウンターが6個くらい少ないので、プロフトの映像記憶頼りが過ぎる気はします。
積極的にパワーを増やしていく手段が《プロフトの映像記憶》《私立探偵》《探偵帽》くらいしかないので、それらのカードを序盤から確保できるかどうかも微妙なところ。
それに、5ターン目まで相手が何もせず一方的に殴らせてくれるわけもありませんよね。
このデッキは一気に決着をつけるまでの準備期間をかなり長めにみて、序盤は《不撓の門番》や《確固たる証人》なども使いつつ凌いでいくものなのかもしれません。
そもそも、早期に決着をつけるのであれば、マナ加速もたいしてないのにコストの高い《探偵社社長、エズリム》《有能な調査員》《探偵社の装備役》といったカードに出番があるわけないのです。序盤は耐えることを意識してカードを出していくのがいいのでしょう。そういえば《探偵帽》も攻撃よりは防御に向いた装備品でした。
◆6マナ以上でやっと攻勢(楽しい)
序盤は耐えることを意識を向けてスターター・デッキ戦を繰り返してみました。展開力で負けてアッサリ削り切られることもよくありましたが、意外にもわりと耐えられることを知りました。そして、長く耐えているとそのうちドローがたくさんできるようになってきて、デッキの山札(ライブラリーというらしい)をどんどんめくってそのうち欲しいカードをちゃんと引けたという経験を何度もしました。
なるほどこのデッキは本当に長期プランで勝ちを目指すものなのね、とようやく実感がでてきます。赤単アグロしかまともに使えるデッキがない私は、長期的なプランで勝ちを目指すデッキの扱い方がまったくわかっていなかったのでした。アグロの感覚じゃダメなのね。
ここで前回の記事で書いた『このカードはきっとこういう役割!』というのが一部認識を改めることになります。改めてクリーチャー評を書き出してみることにしましょう。
◆クリーチャー評
もちろん今回も『初心者が初心者なりに考えたクリーチャー評』なので、当然ながら見逃したテクニック、気づけないシナジー、そもそも勘違いしているカードテキスト……そういったもので溢れている可能性があります。
そのあたりご了承の上で読んでください。
防御役や妨害役になりやすいクリーチャー
《ひよっこ捜査員》白
シンプルに支払うマナが少なくて済むのがいいですね。能力も登場時に調査しておしまいですし、ちょっとこの攻撃は痛いなと思ったら気軽に墓地へ送ってよさそうです。
《歴戦の相談役》①白
なぜこのカードが入っているのかがやっとわかりました。パワー/タフネスが1/3なので、本来は防御を担当するカードなんですね。そして自分のクリーチャーがたくさん並んでいよいよ一斉に攻撃するぞ、という段になって攻撃役としても動けるカードなのでしょう。また、3体以上で攻撃できる時期は相手クリーチャーもパワーがそれなりになってきているので、防御時にも相打ち以上をとるためのパワーが必要になってきます。
《疲れ切った分析者》①青
こちらはパワー/タフネスが3/2と、序盤から相手と相打ち以上がとりやすい性能をしています。終盤に攻撃するときになれば、デッキ傾向的にドローしていることが多いのでこのクリーチャーも戦闘に参加できることが多いようです。
《不撓の門番》変装時③→解除①白
このクリーチャーは自体は探偵ではありません。ですが変装を解除したときの能力により、相手クリーチャーを追放することができる妨害役として入っているようです。
敵側に探偵が出てきちゃうのがちょっとめんどくさいです。
《確固たる証人》変装時③→解除白or青、白or青
敵クリーチャーの妨害としてはちょっと使いづらい能力です。間違えて敵をアンタップしたこと多数。慣れれば敵のクリーチャーをタップしたり自分のクリーチャーをアンタップしたり柔軟な戦い方ができそうです。
《グリフィン乗りの追跡者》③白
スターターデッキ戦だと黒赤デッキ『無法者の集まり』にこっちの墓地カードを盗っていく《すりのチビボネ》が入っていて、ただ墓地から追放するだけの能力にも意味がありました。
スターターデッキのなかだと黒赤はわりとよく使われているので、効果的に使っていける場面はそれなりに遭遇します。
攻撃側になりやすいクリーチャー
《捜査線の執行者》①白
便利な飛行&絆魂のセット。一方的に攻撃して、相手のライフを削りつつ自分のライフを回復できます。元々のパワー/タフネスは1/1と貧弱なので、ちゃんと強化してあげたいですね。
《探偵社社長、エズリム》①白白青青
召喚に5マナも必要ですが、手掛かり消費担当は貴重です。警戒・呪禁・絆魂をつけられる能力はとても便利。
手がかりを消費して5マナぴったりで出すよりは、6マナ以上出るようになってから場に出すほうが、呪禁をつけて相手からの破壊や追放を受けにくくなります。
攻撃するときも、常に呪禁をつけられるよう余裕を持ちながら、絆魂で攻撃します。ブロックしたときに相手のパワーが後から大きくなったりすると普通に死んじゃうので、警戒はあまり使っていません。タップしててもエズリムの能力は使えるので問題ないですしね。
他のクリーチャーはドローだったり強化だったりと便利な能力を持っています。
◆初期手札にあったら嬉しいカード
土地2枚以上
殴るまでに必要なマナが多いので土地事故はなるべく避けたい。できれば青白どちらのマナも出せるといいです。土地1枚ならマリガンしていい気がします。序盤からどんどんドローができそうなら土地1枚でもなんとかなりやすいですが、そうでないなら1マナで止まってなにもできなくなる危険があります。
耐えるための軽いコストのクリーチャー
1~2マナのクリーチャーをポンポン出して、時にはガンガン肉の壁にして墓地に送ることになります。
あまりに召喚コストの重いカードが初期手札に複数枚あるときは、マリガンしてしまってもいいかもしれません。
◆終盤までにちゃんと引きたいカード
クリーチャーを強化するカード
《プロフトの映像記憶》《私立探偵》
終盤に沢山ドローして、プロフトの映像記憶で+1/+1トークンを沢山のせて、私立探偵でブロックされない状態にして。そうして相手を攻撃するとごっそりライフが削れて楽しいです。
プロフトの映像記憶を使うためのカード
《鑑識の利器師》《過当な尋問》《投光器の調査員》
他、ドローするためのカード
終盤に自分も相手もクリーチャーがたくさん並んでいて、戦力差が少なくどちらも攻めあぐねている。そんな状況がわりと起こりやすいデッキです。《プロフトの映像記憶》があれば《過当な尋問》で手がかりをどっさり増やし、《鑑識の利器師》で手がかりに必要なコストを下げてたっぷりドローし、+1/+1カウンターを乗せたクリーチャーが相手を殴りに行けます。
そのとき《私立探偵》がいれば、相手クリーチャーにブロックされることもありません。
過当な尋問も鑑識の利器師も手がかりも、プロフトの映像記憶がなければあまり使い道がない気がするんですよね。しいて言えばエズリムくらいで。
たくさんドローすることに意味を持たせられるのがプロフトの映像記憶と私立探偵くらいですし、私立探偵は+1ドローで十分ですし。あとはシンプルに手札の枯渇を避けるくらいの意味合いしか持てない気がします。
とはいえ一枚しかない《プロフトの映像記憶》に全力で頼る方針……というのはさすがに危ないかもしれません。
クリーチャーを沢山並べて私立探偵や探偵帽でパワー/タフネスをあげていく、あるいは《証人隠滅》で場をリセットしてからクリーチャーをどんどんだしていくなど、プロフトの映像記憶がなくてもライフを20点削り切る手段は一応あるようです。
◆そういえばこのデッキの顔
ドローして、ドローしただけライフを回復できます。たくさんドローしてたくさん回復しようと思ったら、かなりたくさんのマナが必要です。
召喚自体は3マナで出来ますが、実際に活躍するのは6マナ……なんなら10マナくらいでるようになってからが本番かもしれません。本当に終盤ですね。
ドローしてライフを回復しても、ただそれだけでマナを使い切ってしまっては、1ターン時間を稼げたかどうかさえ怪しいところです。ライフに余裕があればいいのですが、すでにかつかつの場合はクリーチャーを展開するスピードなどがすでに劣勢になっているということです。次の相手ターンで削り切られてしまうことが多くあります。
この探偵も《プロフトの映像記憶》があって初めて強く使える気がします。
◆結論:使ってて楽しい瞬間はある
早くから飛行クリーチャーを沢山横に並べることができて、一方的に殴る展開がなんだかんだ一番早い気がします。
自分も相手もクリーチャーを横に並べて、互いに10枚ずつくらいクリーチャーが睨みあっているところに、たくさんドローしてプロフトの映像記憶で+1/+1をどっさり乗せた呪禁絆魂エズリムが私立探偵でブロック不可状態になって殴っていくのも気持ちがいいです。
相手が強いクリーチャーを並べて、いよいよ次のターンにも攻めてくるぞとなったところで証人隠滅で場をリセットしてからクリーチャーをだしていくのは最後までワクワクします。
強いかどうかでいえば……やっぱり強くはないんじゃないかなぁ。