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介護・運営指導(実地指導)対策に■勤務形態ZERO[無料]の使用方法

前回投稿から日が空いてしまいました。
今日は早速、前回ご紹介した介護事業所で使用する勤務形態一覧表への自動転記Excelファイル "勤務形態ZERO" の使用方法をご説明いたします。


※ ご使用前のお願い

勤務形態ZEROを使用いただく前に、いくつかお願いがございます。

1) WindowsOS の更新

勤務形態ZEROを開く前にオペレーティングシステムの更新作業()をお願いいたします。経験則にて根拠はございませんが、Windows Updateが保留の状況下で、勤務形態ZEROを実行した時に動作が不安定になったケースが時折ありました。

※ Windows10をWindows11に上げてくださいという意味ではありません。

具体的な方法は、[Windows]キーを押しながらと[R]キーを押す。
"ファイル名を指定して実行" が表示されたら、下記を入力後、[OK]ボタンを押す。

ms-settings:windowsupdate
img: WindowsUpdateのコマンド起動

"オプションの品質更新プログラムがあります。"と表示があり、累積更新プログラムがある場合はインストールをお願いいたします。ただし、貴事業所の環境が ServerOS からの Active Directory などで一元管理されている場合は、無理にインストールしなくて結構です。

2) 他のExcelファイルについて

勤務形態ZEROを開いている間、できれば他のExcelファイルは開かないでください。他のExcelファイルを見ながら作業したい場合は、見たいExcelファイルのコピーファイルを見ながら作業してください。

理由は、勤務形態ZEROが無応答となり、Excel自体を強制終了せざる得ない状況となった場合、貴事業所の大切なファイルを万が一にも破損しては申し訳ないと思うからです。


▼1. 基本情報を登録する

1-1. シート: 祝日 の設定[任意]

元日 2024/1/1 など祝日情報を入力。
ただ、この設定は、勤務表や個人別勤務カレンダー上の日付を色違いにするだけです。不要であれば、何も入力しなくても大丈夫です。
あとは、事業所の創立記念日や特定の休みなどを入力しても良いかもしれません。ここはお好みで。

祝日の入力例
img: シート祝日の入力例
img: 祝日の反映結果(例1)
img: 祝日の反映結果(例2)


1-2. シート: Category の設定

ーー 職種名
各事業所で必須の職種名を入力。また、赤い文字で入力済みの職種は消さないでください。

img: 職種・設定例

兼務職種について
兼務職種を登録する場合は、半角スラッシュ" / "で区切って入力してください。ただし、ReadMeファイルの項番3.できない事でお伝えしたとおり、現在登録できる兼務職種は限定的で、その職種は作者が既に入力済みです。不要な場合は削除してください。

ーー 職種名(略)
職種名の略称を入力。次のシートPersonal上使用します。できるだけ分かりやすく、短い単語での登録をお勧めします。兼務職種の場合は同様に半角スラッシュで区切ってください。

img: 職種名(略)・設定例

ーー 使用区分
当該職種をどの事業所で使用するかをプルダウン選択。

img: 使用区分・設定例

ーー 資格
勤務中の職員様が保有済みで、職務に必要な資格のみ入力
※資格欄に入力する程、プログラムの実行時間が長くなりますので、必要な職種のみ入力してください。

ーー 公休等・汎用コード
公休や有給など、どの事業所でも共通して使用する勤務コードを区切り文字なしで入力。勤務コードに文字制限はありませんが、3文字以上になると視認性が下がるので、2文字以内がおすすめです。

img: 公休等コード・設定例

"公休年休研修" などでも大丈夫です。

ーー 事業所名
勤務形態一覧表を作成したい事業所名を入力。
事業所名が未入力の場合、勤務形態一覧表が作成されません。作成する場合は、ダミー事業所名でも良いので登録してください。

img: 事業所名・設定例

この場合、勤務形態一覧表は通所介護のみ作成されます。

ーー 事業所における常勤の従業者が勤務すべき時間数
1日と1週間の勤務時間を"h:mm"形式で入力。32時間を下回る場合は、"32:00"と入力。

ーー デイ・サービス提供時間
貴事業所のサービス提供開始・終了時刻を"h:mm"形式で入力。


1-3. シート: Personal の設定

ーー スタッフ ID
職員毎の固有の職員IDが既にあれば、そちらを入力。
今現在、職員IDがない場合は、ダミーでも大丈夫なので、重複しないように必ず入力してください。英数字・漢字かな・何でも大丈夫(なはず)です。

ーー 勤務形態
説明不要なA・B・C・Dですが、B:常勤で兼務 についての説明がいつの間にか変わったようです。

従前)
当該事業所で複数の職種を兼務しているか
又は同一敷地内の他の事業所の職務を兼務している常勤の職員

現在)
当該事業所で複数の職種を兼務している常勤の職員

※補足 職員様によっては、デイサービスでは"D"、住宅では"C"のように事業所によって勤務形態が変わる方もいらっしゃるかも知れません。
ただ、現状の仕組みでは事業所毎の勤務形態を設定することはできません。その為、そのような方がいらっしゃる場合は、メインの事業所の勤務形態を設定してください。事業所別の勤務形態一覧表が作成された後、メインでない事業の勤務形態を手動で修正してください。

ーー 事業所毎の職種
当該職員が『どの事業所』で『どの職種』で勤務するのか、シートCategoryで設定した職種名(略)をプルダウン選択。

img: 事業所毎の職種・設定例

ーー 資格
シートCategoryで設定した資格をプルダウン選択。

ーー 入社日
"yyyy/m/d"形式で入力。

ーー 氏名
●注意● まずは、テスト名("介護 太郎")等で登録してください。
貴事業所内で充分にテストを行った後に、本名を入力してください。姓と名の間にスペースを入れるかは任意。

ーー 頻出勤務 パターン1~20 [任意]
項番1-4. のシートMasterCodeに勤務コードを入力後、その職員が頻繁に使用する勤務コードをプルダウン選択。入力するかは任意。入力すると勤務表を組む際に入力が楽になります。

img: 頻出勤務パターン・設定例


1-4. シート: MasterCode の設定

勤務コード情報をシートMasterCodeに直接入力することも可能ですが、初めはシート左上にある[新規コード登録]ボタンをクリックし、表示されたフォーム上から勤務コードを登録してください。

img: 新規コード登録フォーム

ーー 勤務コード登録フォーム上の全体説明
黄色テキストボックス
→出勤時刻・退勤時刻を入力。

青色テキストボックス
→休憩時間を入力。

緑色テキストボックス
→勤務時間は自動表示。
兼務等で、〇:〇〇~〇:〇〇 と表記することができない場合、
出勤・退勤時刻へは入力せず、勤務時間に直接入力。

白色テキストボックス
→勤務コード(最大4文字くらいを目安)を入力。

時刻入力
→ コロンなしで入力。9時00分の場合、900 or 0900。

入力項目の移動
→[TAB]キーをご活用ください。また、チェックボックスやラジオ
ボタンは、[SPACE]キーを押してください。マウスを使わなくとも、TABキー・SPACEキー・テンキ―のみで入力できる仕様としました。

ーー 項番.1 新規コードの~
デイサービスの勤務コードを登録する際、サービス提供時間内に休憩を取得した場合は、休憩時間を入力後、"休憩をデイの提供時間内に取得した場合"をチェックしてください。

img: デイ提供時間内の休憩時間・設定

ーー 項番.2 特定職種の~
登録する勤務コードを使用する職種が、"管理者"・"看護師"・"相談員"・"サービス提供責任者"の場合、該当の職種をチェックしてください。
一般職種の場合は、チェックする必要はありません。一般職種の勤務コードを登録しようとしたが、誤って押してしまった場合は、"その他"を選択してください。

ーー 項番.3 勤務コードを~
当勤務表に登録する全体の勤務コードを入力。

もし、コードを自分で決めるのが面倒という方は、勤務コード入力欄の上にあるチェックボックス"実績変更・新規コード自動入力"をチェックしてください。"変01" ~ "変99" というコードで自動作成します。

img: 勤務コード自動入力

また、公休や有給などのコードを登録する場合は、勤務コード入力欄に"公"などを入力後、入力欄の右にある"公休など~"をチェックしてください。→各事業所の勤務コードにコピーされます。

img: 汎用コード入力

汎用コード入力後、チェックを入れると各事業所の勤務コードにコピーされます。

img: 汎用コード自動転記

ーー 項番.4 事業所別の~
黄色に出退勤・青色に休憩・緑色に勤務時間・白色に勤務コードを入力。デイサービスの休憩時間については、項番.1の青色に入力。

img: 事業所別勤務コード入力

ーー 登録ボタン
必要項目に入力後、[登録]ボタンを押してください。

→正しく登録できた場合は、「登録しました。」と表示されます。
→エラーメッセージが表示された場合は、メッセージに従い、内容を修正後、再度[登録]ボタンを押してください。


1-5. シート: 勤務表 の設定

ーー 作成対象年月
列Iの1行目、黄色のセルに "yyyy/m/1"形式で入力。(例) 2024/11/1

img: 作成対象年月・入力

ーー 職員氏名
列Iの9行目以下の氏名(モスグリーン色のセル)をクリックし、シートPersonalで設定した職員氏名をプルダウン選択。

img: 職員氏名選択

モスグリーンのセルに職員全員の方の氏名をセットしてください。

ーー 日別チェック用・勤務コード(任意)
列Jの2~5行目に、日ごとに必須な勤務コードを最大4つまで登録できます。(例: 早 日 遅 夜)
→勤務表を組む際の漏れ防止となります。

img: 日別チェック用・勤務コード入力

ーー 個人別集計(任意)
職員毎の勤務コード毎に月間勤務数を確認したい場合(公休数など)、列AQ~BHの予定行(9行目)にプルダウン選択。最大18コード登録可能。

img: 個人別集計 勤務コード入力



1-6. シート: 扶養chk について[機能停止中]

年収の壁を気にされている非常勤職員の月額概算給与をチェックできたらと思い作りました。しかし、現在、自事業所でも全く使用しておりません。
もし、使いたい方がいらっしゃれば、カスタマイズしてお使いください。


1-7. シート: 暦原紙 の設定

シート右上の年月セルに作成対象年月が表示されていない場合は、セル("D1")に

"yyyy/m/1"形式で入力。(例) 2024/12/1 または、以下の数式を入力してください。

=勤務表!$I$1
img: 個人別カレンダー原紙の作成対象年月を入力


▼2. 勤務表を作成する

職員毎のモスグリーンの予定行のセルをクリックすると、プルダウン形式で、シートPersonalで設定した頻出勤務パターン1~20が表示されます。
表示されたパターンリストから勤務コードを選択するとクリックした予定行のセルに勤務コードがセットされます。
この操作を月初~月末まで、また、全職員分の勤務予定を登録して当月の勤務表を作成してください。

img: 予定勤務コード入力

もし、このリスト表示が煩わしい場合は、作成対象年月(シート上部の黄色セル)の下にある[リストON状態]ボタンをクリックしてください。OFF状態になると、シートMasterCodeに登録した全勤務コードがプルダウンとして表示されます。
初期表示は、"リストON状態"です。

Tips!勤務コードの連続入力について

例えば、ダブルワークの方で月に3~4回程度しか出勤予定のない方の入力をしようとします。この場合、月初~月末まで、そのほとんどが"公休"マークが並ぶことになります。ですが、その公休マークを1日ずつ設定していくのは、多くの方が面倒くさいと思うはずです。
この場合、月初~月末まで一旦、公休マークで埋めて、その後、出勤予定日だけ、勤務コードに変更する方が明らかに作業が楽になると思います。
この"月初~月末まで一旦、公休マークで埋めて"をする場合、月初セルをクリックしたまま、月末セルまでドラッグ後、クリックを離してください。
その後、表示されたリストの中から公休コードをクリックすると、選択された全てのセルに公休コードがセットされますので、是非ご活用ください。


▼3. 個人別勤務カレンダーを作成する

ーー 事前確認
シート勤務表の左上にある[個人勤務表作成]ボタンをクリックする前にシート暦原紙の右上に年月が作成対象年月になっているかを確認してください。

img: シート暦原紙・作成年月確認

作成対象年月になっていない場合は、"yyyy/m/1"形式で年月日を、または以下の数式を入力してください。

=勤務表!$I$1


ーー "個人勤務表作成"ボタン
最後に[個人勤務表作成]ボタンをクリックしてください。
Excelブックの最後尾に個人別のシートが作成されます。

img: 個人別勤務表作成ボタン

ーー "個人勤務表削除"ボタン
個人勤務表を再作成する場合は、再度、作成ボタンを押す前に[個人勤務表削除]ボタンをクリックしてください。


▼4. 勤務形態一覧表(予定)を作成する

上記項番"▼2. 勤務表を作成する"が完了したら、勤務形態一覧表(予定)を作成することができます。シート勤務表の左上にある[事業所別勤務表作成]ボタンをクリックしてください。

img: 事業所別勤務表作成ボタン

作成条件選択フォームが表示されたら、

カレンダー → 4週 or 暦日 提出条件に合わせて選択
作成区分 → 予定を選択
時刻表示 → 10進数(7.5) or 60進数(7:30) 提出条件に合わせて選択後

[勤務表作成]ボタンをクリックしてください。処理が始まります。

img: 作成区分・予定を選択

→処理終了メッセージが表示された場合

ウィンドウ下のタスクバーに作成された予定ファイルを確認してください。
作成された予定ファイルは、勤務形態ZEROと同じ階層の"1予定"フォルダ内に格納されています。

→エラーメッセージが表示された場合

  • メッセージ内容を修正

  • 勤務形態ZERO以外の開かれているExcelファイルを全て閉じる

  • 再実行

Tips!処理が終わらない場合の対処

処理開始後、5~10分経っても処理が終わらない。またはExcelが無応答になっていると感じた場合、誠にご迷惑とお手数をお掛けいたしますが、下記項番"▼8. 勤務形態ZEROが暴走してしまった場合の対処方法"を実行してください。


▼5. 勤務予定に変更があった場合、実績変更コードを登録する

体調不良などにより予定されていた勤務表に変更があった場合、当該職員の実績行の変更日セルをクリックしてください。

[頻出コード]・[既存全コード]・[新規コード作成]ボタンが表示されますので、変更内容に合わせてボタンを選択。

img: 実績勤務コード入力

予実績に変更がない場合、実績行に再度、勤務コードをセットする必要はありません。あくまで、変更があった日のみ勤務コードを入力してください。勤務形態一覧表(実績)を作成時、変更があった日を除き、予定行の勤務コードが実績行に自動コピーされます。


▼6. 勤務形態一覧表(実績)を作成する

実績修正の入力が完了したら、勤務形態一覧表(実績)を作成することができます。予定作成時と同様に、シート勤務表の左上にある[事業所別勤務表作成]ボタンをクリックしてください。

作成条件選択フォームが表示されたら、

カレンダー → 4週 or 暦日 提出条件に合わせて選択
作成区分 → 実績を選択
時刻表示 → 10進数(7.5) or 60進数(7:30) 提出条件に合わせて選択後

[勤務表作成]ボタンをクリックしてください。処理が始まります。

予定ファイルと同様に作成されたファイルは、勤務形態ZEROと同じ階層の"2実績"フォルダ内に格納されます。

Tips!途中で終了させたい場合

勤務形態一覧表の予定・実績ファイルの作成開始後、途中で処理を終了させたい場合は、[終了]ボタンをクリック。続いて表示された確認メッセージでも[はい]をクリックしてください。

img: 処理中断方法


▼7. 次月の勤務表を作成する

前回投稿のインストールの箇所で触れましたが、次月の勤務表を作成する際も、フォルダの構成が重要です。

例えば、2024/11 中旬に 2024/12 の勤務表を作成しようとした場合、エクスプローラー(ファイルマネージャー)上で、

202411 ← (1)このフォルダをコピー
└ _勤務表原紙
└ 勤務表_202411.xlsm

img: 作成済み対象年月コピー

(2)フォルダをペースト

img: 作成済み対象年月ペースト

202412 ← (3)フォルダ名前変更
└ _勤務表原紙
└ 勤務表_202411.xlsm

img: フォルダ名を次月に名前変更

202412
└ _勤務表原紙
└ 勤務表_202412.xlsm
  ↑ (4)12月フォルダ内のExcelファイル名を12月に変更

img: ファイル名を次月に名前変更

202412
└ _勤務表原紙
└ 勤務表_202412.xlsm
  ↑ (5)ファイル名を変更後、ファイルを開く

(6)シート勤務表の左上にある[勤務データ削除]ボタンを押して、11月の勤務予実績データを削除。

img: 前月データをクリア

(7) 作成対象年月を12月1日で入力

img: 次月・作成対象年月を入力

(8) 12月分の勤務予定の入力を開始

※202412 フォルダ内にあるフォルダやファイルは、全て削除して構いません。

  • [フォルダ] 1予定

  • [フォルダ] 2実績

  • [ファイル] 勤務表作成_Log.txt

  • [ファイル] 勤務表作成_MasterLog.txt


▼8. 勤務形態ZEROが暴走してしまった場合の対処方法

作成ボタンクリック後、進捗状況が表示されますが、いつまで経っても終わらない、または、Excelが暴走(※)していると感じた場合は、お手数ですが、以下の方法でExcel自体を強制終了させてください。

  • 画面全体が白っぽくなり、マウスポインタがクルクル回る。

  • Excelウィンドウのタイトルバーに「応答なし」と表示されウィンドウ右上の[閉じる×]ボタンも押せない状況など。

1) タスクマネージャー を起動

[Ctrl]キーと[Shift]キーを押しながら、[Esc]キーを押して、タスクマネージャーを起動。

img: タスクマネージャー・ショートカットキー

2) Excelアプリ を選択

タスクマネージャー・ウィンドウの左上部に表示されている
"Microsoft Excel"または
"Microsoft Excel 応答なし" をクリック。

img: タスクマネージャーでExcelを強制終了

3) タスクの終了

タスクマネージャー・ウィンドウの右下に表示されている[タスクの終了]ボタンをクリック。

4) PCを再起動

無限ループに陥り、お使いのPCのリソースがパンパンになっている可能性もございます。念のため、お使いのPCを一度、再起動頂いた後、再実行をお願いいたします。


7. おわりに

皆様からのバグ報告やご提案、ご感想等をお待ちしております。
お問合せについては、前回投稿の"お問合せ"の欄をご一読の上、
gold.jimu369@gmail.com
までご連絡ください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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