目指すは無税国家。1997年消費税増税に関する思い出。

 1997年のちょうど今頃、私は、首都圏のあるコンビニエンスストアにて、客として、買い物中でした。途中、5歳位の男の子が来店、あるお菓子1個をレジに持っていき、100円玉を女性の店員さんに渡したところでした。

 女性の店員さんが、「ごめんなさいね、今月から100円ではなくて、105円になったんですよ」
と、男の子に言っていました。

 男の子は、きょとんとした顔をしていましたが、
幸い、ポケットには、10円玉があったようで、追加で10円を渡し、5円のお釣りを貰い、事なきを得たようでした。

 ついつい、みるとはなしに、この光景を見ていた、私に、女性の店員さんは、「こんな子からも消費税を取るなんて、可愛そうですよね」と、私に話を向けてこられました。私は、反射的に大きくうなずいてしまいました。また、胸の内でこみ上げるものがありました。

 1997年4月、日本国内の消費税率が、3%から、5%に引き上げられました。以前の3%時代には、製造から小売までの各企業の血の滲むような努力で、最終小売価格を、消費税導入前の価格に据え置いた製品、商品が多数ありました。何とか、3%
までは、吸収できていた分野も多かったのです。

 しかしながら、5%になりますと、もういけません。本体価格への吸収は難しくなりました。そして、上記の様な悲しくなるような、光景が、日本国内の各所で、発生した事でしょう。

 あの男の子は、現在、30歳手前でしょう。幸せに暮らしているでしょうか。日本の指導層世代を恨んでいるのでしょうね。

 もう少しの辛抱ですよと、知らせてあげたいです。

 
 

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