ファインモーションに会ってきました。
24歳
唐突ですが、ファインモーションに会ってきました。2023年8月26日(土)です。24歳なので、人間なら70歳代後半でしょうか。体のハリツヤは良く元気そのものでしたよ。
現在は北海道浦河町の伏木田牧場で功労馬として過ごしています。伏木田牧場といえば、2022年桜花賞で鼻差2着だったウォーターナビレラなどの生産牧場で、ご存知の方も多いでしょう。
生産牧場のため防疫上の観点から、一般公開はされていません。なのでここで眺めてください。
ピンチは3年前
伏木田牧場 伏木田修代表の話
食欲もあっていい状態ですね。ピンチは3年くらい前でした。骨盤を痛めて約2カ月間は舎飼い(馬房から出さずに安静にすること)でした。もう危ないかと思ってましたが持ち直してくれました。さすがの生命力です。今はもう絶好調ですよ。
放牧地に出さずにいると、運動量は少なくなります。まして高齢だと回復も遅くなり、体力もどこまで回復するのか不安がつきまといます。それでもファインモーションは乗り越えてくれました。
伏木田さんとは15年ぶりの再開
今回、元競馬担当の記者だった私、高橋悟史が訪れました。伏木田さんに事前に電話する時は「絶対忘れてるだろう」と思ってましたが、「高橋さんどうしたの? 久しぶりじゃないの」と快く受け入れてくれました。
そもそも牧場に行っていいのかも分からなかったので、確認すると「全然いいっすよ」と。友達の競馬好きの人が、地方競馬の馬主免許を取得するということで、サマーセールをのぞきがてら、お邪魔しました。
産駒はなし
ファインモーションに産駒はいません。もともとアイルランドで購入する際は、将来の繁殖牝馬として購入されました。競走馬としては約5億円を稼ぎました。2002年秋華賞やエリザベス女王杯は持ったままで圧勝でした。
でも産駒はいません。染色体異常です。具体的に言うと、卵子が出来ない異常で、1万頭に1頭の割合で存在するとのことです。発情という発情もなく、初年度はキングカメハメハとの種付けをこころみたそうですが、2年目以降は種付けも行っていません。
伏木田さんの話
よく走ってくれましたよね。性格は今でこそおっとりしていますが、来た当初は本当にわがまま。レースの通りです。
でもこうして、ウマ娘のキャラになって、こうしてまた人気になってくれているのは嬉しいですよ。産駒がいないのは残念ですが、こればかりは仕方ないです。競走馬として走ってくれましたが、もしあまりいい成績じゃなかったら、うちの牧場はどうなっていたのでしょう。
最後に
ウマ娘のキャラの通り、まさにお嬢様なんです。血統的には世界的な良血ピルサドスキーの半妹ですからね。
上にあるボックスティッシュ「鼻セレブ」は、すでに製造していません。しかし伏木田さんが大切に保管していたものです。ティッシュとしてはもう使えないと思いますが、せっかくなのでどうぞとくれました。
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最後に伏木田さんが言っていた故伊藤雄二師の話を。
初めて豊くん(武豊騎手)が乗った時、「先生、ダービーに行きましょう」と言ったそうなのです。そこで伊藤雄師は「豊、これ牝馬やで」と言うと、武騎手はびっくりしたそうです。
それくらいモノが違ったのですね。
伏木田牧場には現在、当歳のウォーターナビレラの全弟がいます。
姉と同じ青鹿毛で、いい雰囲気でしたよ。
最後に、歓待して頂いた伏木田修代表、そしてスタッフの皆さん、本当にありがとうございます! また行きたいな。