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褒められても嬉しないとき

出前落語の行き先で嬉しい感想をたくさんいただく。おもしろかったというのは演者にとってサイコーの褒め言葉だ。しかし、おもしろかったの後にさらに尾ひれがつくことがある。○○○さんよりおもしろかった。これがいけない。この尾ひれ、つけられると途端に全然嬉しくなくなる。

本人は褒めているつもりでもカエルは全然嬉しくない。そんならひとこと、おもしろかっただけでええやん。それだけの方が数倍嬉しい。

比べてほしくないのである。比べるもんじゃないのです。上手やったと言いたいんでしょう。上手やったと伝えたいんでしょう。けどそれならおもしろかっただけでええやんか。尾ひれ、いらんし。

別の落語会では、おもしろいと思った人にはカエルさんよりもおもしろかったと言うんやろ。きっとそう。いらんし。そんなんいらんし。言われたないし。

おもしろさは人それぞれ。感じ方次第。あなたがおもしろくなくてもそれはあなたがそう感じただけのこと。おもしろいときはおもしろいだけでええやないの。○○○さんより、○○○さんと比べて、はいらんわ。やめてんか。

みんな一生懸命やってるんよ。精一杯やってるの。あんたもそうでしょ。一生懸命やってるでしょ。それと同じ。あんたと同じなんよね。誰に言うてんねん。

極楽亭カエル

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