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初めてのキーモセラピー2(抗がん剤治療の副作用の日々。 脱毛編彡)

これは、「初めてのキーモセラピー1(抗癌剤治療1クール初日〜15日目)」の続きです。友人限定で公開していたFacebook投稿を時系列でまとめたものになります。主に自分のための記録として記したものですが、同じ治療を受ける方やご家族の参考にご活用いただければ幸いです。5ヶ月の子犬パールの話題も出てきます。

抗がん剤治療1クール 16日目

ついに、キタ〜〜〜!!
それは、家人を送った帰りにコープの駐車場で。
何気なく指を髪に通したら…

あれ?

な、なんか、ずいぶんたくさんの毛が手についてきたぞ。
もしや?

と思って、改めて手櫛を通すと…
髪の毛が、た、束になって手に残る!

引っ張られている感触はない。

しかも、毛に毛根がついていない。
妙にサラサラな、きれいにカットされたような髪の毛。

うちに帰って、紙を広げ、どのくらい抜けるのか、手櫛を続けてみた。
やっても、やっても、まだまだ抜ける。
「抜ける」というのは正しくない気がする。
すでに抜けているけど、惰性でくっついていたものが、取れる、感じ。

耳の周りや襟足…と場所を変えると、またゴッソリ。

いつまで続くのか…
でも、抜けてる毛をくっつけていたら、部屋中に落ちて大変なことになるしなぁ。

広げた紙の真ん中にこんもりと、部分ウィッグなら作れそうなくらいの抜け毛の山ができた。

おお。

これが、あの、脱毛か。

ニット帽を準備しなきゃと思いつつ、サボっていたわたし。

鏡を見ても、もともと毛の量が多いわたしは、これくらい抜けても、あまり変わった気がしない。

何日くらいかけて、どのくらいまで抜けるのかなぁ?

ツルッと綺麗なスキンヘッドになるんだろうか。

日々剃らないと保てない方々に比べて、毛根を失うわたしのは、本当にツルッと綺麗なスキンになるのかな?

そういえば、昨日はシャワー浴びたけど洗髪は省略したんだった。
洗髪すると、普段から結構な量の髪が抜ける。

今日は?
どのくらいいっちゃうんだろう??
いきなり、ドサっと?

洗髪の前に、ニットキャップを買いに行った方が良くはないか?

痛みも吐き気もなく、食欲モリモリなのに。
自分で運転して買い物にだって行けるのに。

脱毛するのは、食が細くなり青白い顔でベッドに寝ている人だと思っていた自分に気づく。

昭和のテレビドラマでは、そうだった。
ピンピン元気でスキンヘッドな癌患者は記憶にない。

でも、病院の待合室では、見かけたじゃないか。おしゃれなニット帽をかぶった方々を。
仕事の電話とかしてて、お元気そうだったけど、治療中だったんだ。
薬のパンフレットにも書いてあった。遅れて出る副作用のところに。
「接客業やってるわけじゃなし、わたしの髪の毛が抜けようが、特に支障はない」と思っていたのに。

それなのに。

なぜ、こんなにうろたえるのか。

とにかく初体験なのだ。
はじめての経験は、なんてったって、ドキドキだ。

呼吸をして。ニーズにつながろう。

抜ける過程=受容、やさしさ、清潔(家じゅうに髪の毛をまき散らしたくない)
抜けてから=保護(むき出しの頭皮を乾燥や日差しからどう守ればいいのか?)、ケア…
理解、備え、美しさ、創造性のニーズも出てくる。病院のコンビニに売ってる帽子じゃ嫌だ。

リクエストはなんだろう?

  • 南風原イオンに帽子を買いに行く

  • 髪の毛のあるわたしを知念ちゃんに見てもらってから、洗髪する

  • メイに、ギークリームは頭皮にも使えるか聞く

  • 編み物上手な友達に、レッグウォーマーじゃなくて帽子を編んでもらえないか聞く

読んでくれてありがとう。こりゃ、明日もレポートしなきゃね。

手櫛で取れる分だけ取ったら、母が使ってた部分ウィッグくらいになった。
もともと、剛毛で毛量多目なので、それだけ抜けてもあまり変化なし。

抗癌剤治療1クール 17日目(脱毛2日目)

平熱、手足の指に痺れあり
痛み、吐き気はなし

昨日の脱毛発見の狼狽のその後のご報告から。

まずは、多くの手芸の達人方が「帽子作るよ〜」と言ってくださったことに感謝♡ いつも、作品がアップされるのを、ステキだな〜、素晴らしいなぁと指をくわえて見ていた方々が、次々と。
支えられるって、こういうことなんだな〜とカンゲキしつつ、眠りにつくことができました。

しかし、抜けるスピード感がわからない私は、朝こうなら、夕方シャワーを浴びる時はさらにゴッソリ、無帽で寝たら、翌朝枕の周りが恐ろしいことになっているに違いない…と思い込み、とにかく寝る時に被るニット帽をゲットしよう、と南風原イオンでカラシ色のニット帽とピンクの野球帽を買ったのでした。

シャワーを浴びるのはかなり覚悟が必要だったけど、覚悟して臨んだ割には、面倒くさいだけで、思ったほどゴッソリでもなく、気づいたのは、頭皮が少しピリピリと敏感になってること。やっぱり頭皮や毛穴にとっては負担がかかることなんだなぁ、と改めて薬の威力に思いを馳せる。

夜はキャップをかぶって寝たら、枕に毛もつかず、いい感じだった。

今日は…

朝、美容院に予約を入れて、短くしてもらいに行ってきました。

切ってもらう時は、美容師さんの普通の手捌きで髪の毛たちは櫛でとかされたり、指で挟んで上に持ち上げられたり、切られたりしてて、それがむしろ変な感じ。持ち上げた拍子にバサッと抜けたりはせず…

短くなってから優しくシャンプーしてもらったのが気持ちよかった。美容師さんは丸刈りというわけには行かず、一応スタイルをつけてくれて、こんな仕上がり。これもほんの3〜4日のうちに全て無くなる運命だそうだが。

ドキドキの旅は続く

抗癌剤治療1クール 18日目(脱毛3日目)

平熱。右手と足の指にわずかなシビレ有。
痛み、吐き気、倦怠感なし

午前中はなぜかBTSを1時間聞いて、その後パソコンに向かう。
午後はお風呂に行きフットマッサージ。

夕方、知念ちゃんの高校の先輩でおしゃれの達人千鶴子さんとスタバでお喋り。

お手製の編み帽子を二つプレゼントしてくださった。夕食の時、その話をして一つを被ってみたら、知念ちゃんが「カッコイイ」と写真に撮ってくれた。(この写真が予想外の大好評で、落ち込みがちな気分を救ってくれた)

スタバで教わったア・シンメトリーな被り方〜手塚治虫風? さっそくやってみました。

毛は順調に抜けてて、サイドは10円ハゲや500円ハゲでマダラな感じに。前髪いつまであるかなぁ?

お手製の帽子をその場で被せてくださって。
帽子の下はこんな感じ。脱毛よりもヘアカットのインパクトが大きい。


抗癌剤治療1クール 19日目(脱毛4日目)

平熱。手足の指のわずかなシビレ有。
いたみ、吐き気、倦怠感なし。
午後になるとバテ気味。

髪の毛は思ったよりゆっくり減っている。自分では見えない後ろの方がマダラが目立つらしい。金曜日は朝起きたら、知念ちゃんが、「後ろがカミナリみたいになってる‼️」というので、パンクの人が雷模様にソリを入れてるみたいなのかな~と思って「カッコいい?」と聞いたら苦笑された。そこまで鮮明ではなくて、マダラ寝癖の瞬間芸だったらしい。

入院前のPCR&血液検査。診察もあったらしいけど分かってなくて、ぶっちぎって帰ったら、午後先生から電話があって「お元気ですか」と。様子をお話ししたら、「血液検査もギリギリだけど範囲内なので、予定通り月曜日に来てください

戻ってバタバタとズーム会議に突入して気づけば3時間。気の置けない仲間との楽しさに、つい、没入してしまったが、終わったら、頭痛と空腹と気持ち悪さが一挙に来てダウン。いや、室温が33度だった。危ない危ない

早めに帰宅した知念ちゃんが、アイスノンしてベッドに倒れている私を発見。事情を話し、お腹空いてるけど、もうじき夕ご飯だし…と言うと「食べられる時に食べなきゃ!」と卵焼きを作ってくれた。2時間後の夕食もバッチリ食べて回復。

枕や床に髪の毛がたくさんつくけど、目に余ったら掃除することでヨシとする。


抗癌剤治療1クール最終日 (脱毛5日目)

パールはじめてのお散歩
2回目の予防注射から5日経ったので、お散歩デビュー

あんなにいつも柵の外にでたそうにしてたのに、いざとなると、なかなか動かない。人間が2人とも外へ出る素振りを見せても、ちょっと出てまた戻ったり…

段差もあるし、抱き抱えて外へ。

コンクリートのたたきの庭に下ろすと、クンクンと周りを調べ始める。生えている草や置いてあるもの、一つ一つに恐る恐る近づいては、だんだんエリアを広げていく様子に、今日は外まで連れ出さなくても、ここを探検するので十分だね、ということに。

まだ、西のマンゴーエリアは怖いらしくて行かないけど、南と東側は一通り自由に行き来できるようになった。

急に何かを咥えて得意そうに走り出す。見ると、寿命尽きて落ちてたセミ。しばらく持って歩いたり、放置したりを繰り返して、ある時点でバリバリと食べ始めた。

ちょうど前日お会いした方から、「子供の頃、母がセミを串刺しにして焼いてくれて食べたけど、あんまり食べるところないのよね〜」と伺っていたので、ヒトが食べられるならイヌも大丈夫だろうと黙認。

パール生まれて初めての捕食。ワイルドだな〜

夕方には、なんと京都からお仕事で来沖中の友人が娘さん2人と来てくれて、パールとたっぷり遊んでくれた。最初は「イヌ怖い」と柵の中にも入れなかったなっちゃんが、30分くらい経つと、コワゴワ入ってきて、1時間後にはすっかり仲良しになって遊んでた。子どものポテンシャルってすごいやん

そして、あきちゃんはイヌ騒ぎの中でも着々と準備を進めて、イトオテルミーを私にやってくれた。痺れた足先から徐々に熱が入り、「ハルノさんは初めてだから」と、軽くではあるがモモ、腰、上半身とほぼ全身触れてもらって、ほんとうに気持ちと身体がほぐれる体験だった。

アーユルヴェーダのアビヤンガは素晴らしいけど受けるのにかなりの体力が必要。イトオテルミーは、マッサージでもなく、ただ「撫でくる」だけなので、ほんとうに弱ってる時にも、小さい子にも、5分、10分でもできる家庭療法。前から知ってはいたが、良さを実感した初体験になった。

この翌日からの抗癌剤治療2クールの記録は別記事にて。
2クール目の副作用が思いの外強くて弱音満載の記事は、そちらをご覧ください。

頭髪の変化の写真資料

ユーモアもおしゃれもすっ飛ばしての記録写真です。抗がん剤の副作用についての強いご興味がない場合は、ここで読み終えてください。ここまでお付き合いくださりありがとうございました。

7月31日 暑い季節でもあり、室内では無帽で過ごしました。
8月1日 後ろがマダラに抜けています。麦の穂だったり、稲妻だったり。
8月3日 後ろはだいぶ抜けて、横が残っています。首の根本に湿疹が。
8月8日 外に行く時は帽子が必須。
8月10日 いろんなヘッドピースを楽しみます。頭に熱がこもるので、上が空いているのはラク。日差しの中に出る時は日傘をさします。
8月13日 思い立って、ヘナ で染めてみました。ヘナ の粉をお湯でといたのを塗り、ラップを巻いて4時間置きます。前髪だけ残っていたので遊べるうちに遊ぼう、と。
前髪の白髪がオレンジに染まりました。これで「お笑い米軍基地」を観にお出かけ。
8月21日 前から見ると、まだ結構ふさふさ。
8月21日 横と後ろはだいぶスケスケ。
9月4日 こうなると、ちょっと毛深い腕くらいの感じ。シャンプーを使うまでもなく、全身ボディーソープでまるっと洗えて楽チンです。


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