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プロバスケ選手になる方法。やったこと、今やるべきこと① -中学編-
「スラムダンク」の影響をもろに受けて中学から始めたバスケットボール。
今の子たちは、「あひるの空」や「黒子のバスケ」かな。
高校、大学と続けていく中で、どこからもスポーツ推薦がもらえなかった自分がプロになるためにやったこと、もっとやるべきだったこと、ダメだったこと、今の子たちが今やるべきことを綴っていこうと思います。
Twitterの「Peing(質問箱)」で
『プロになるにはどうすれば良いでしょうか?』
という質問の答えに、間違ってはないんだけど、『プロになるまで頑張る。』と身も蓋もない冷たい答えをしてしまったことと、そもそもプロになるにはどうすればいいかを一言で伝えきれなかったことに自分の中でモヤモヤしていたこともあり、自分にしか伝えられないことを伝えるために、
noteにアップしていこうと思ったことが経緯です。
■自己紹介
現在、京都でバスケットボールスクール[Risicare basketball(リジカーレ バスケットボール]を運営、コーチをしています。
5人制バスケは引退、今シーズンから3人制バスケットボールのトップリーグ3x3.EXE PREMIERのYAIZU GR UNITED.EXEに所属。
中部カンファレンスの焼津GRユナイテッドは5月25日(土)イオンモール岡山にて開幕。次回は6月9日(土)ららぽーと甲子園でROUND.2です。応援よろしくお願いします。
エリート街道とは真逆の裏庭街道のバスケットボール界を突っ走ってきた雑草のような自分が身をもって経験してきたことや考えていたこと、今考えてることが伝わり、読んで頂いた方に何か少しでもプラスになれば嬉しいです。
▼目次
【プロローグ】
■1年生時代
■2年生時代
■3年生時代
■コーチKとの出会い
【本題】
1)お気に入りの選手を見つける ~推しメン探し~
2)同じ映像を繰り返し見る ~シグネチャームーブ獲得~
3)目標設定 ~ 小さくまとまるな~
■最後に
【プロローグ】
■1年生時代
全くの初心者だった自分が中学に入学してバスケ部に迷わず入部。顧問の先生は、バスケ未経験でカリメロヘアーの数学の先生。とりあえず練習メニューを与えて、部活の時間が終わるまで体育教官室でテレビなど見て時間を潰し、気分がノっている時は指導をするタイプの先生でした。
どんなタイプや! 笑
1年の時は2,3年生が体育館で練習してる間、運動場を適当に走り、よくわからない筋トレをこなし、練習がほぼ終わって上級生がシューティングする時間まで自由に誰からも教われることなく、運動場にあるゴールで練習というよりは遊び、体育館に入れたとしても舞台の上でひたすらドリブルメニューといった感じ。
上級生のシューティングの時間になるとお呼びがかかり、リバウンド要員として招集される。みんなやりたがらなかったけど、自分は率先してボールを拾いにいったのを覚えています。
なぜなら、間近で自分より上手い先輩のシュートフォームを盗めること、綺麗なボールを触れること(1年生はボロボロのボールしか使えない)、パスの練習ができること(パスが悪いとキレられる)、後々だけど、シュートが外れた時にどこにボールが落ちてくるか予測できるようになった。
体育館で練習をやらせてくれない悔しさより、体育館に入れてボールを触れる喜びの方が強かったように思える。
■2年生時代
1個上の先輩の人数が5人(1人はマネージャー)しかいなかったこともあり、運良くスタメンになる。身体能力高い系の野生児、キャプテンの3Pシューター、成績オール5の秀才中国人ハーフ(身長187cm)、曲がったことは大嫌い系生徒会長(189cm)と試合にでていた。
身長が高い2人がいたこともあり、最高成績は奇跡的に京都府ベスト4。
■3年生時代
自分たちの代は、全員中学からバスケを始めた素人集団でゴール下も確実に決めれるメンツが少なく、最後の大会はあっけなく1回戦なのか2回戦なのか記憶にも残らないほどあっさり負けて、受験モードに切り替えたのだけ覚えている。自分たちの代の記憶が1番ない。
■コーチKとの出会い ※NCAA歴代最多勝利数、4度の優勝経験をもつデューク大学の監督とは一切関係ありません。笑
2年になる春、春休みの間だけ指導してくださるという期間限定おじいちゃん外部コーチが登場したと思いきや、入れ替わりに外部コーチとして来たのが、京大を目指す浪人生コーチKさん(たぶん当時19歳。金髪、ピアス、ロン毛の予備校に通わず自力で合格を狙うと豪語するヤンキー浪人生)。
コーチKとの出会いが自分のバスケ人生の始まりでありルーツと言っても過言じゃない。バスケのいろはを教えてもらい、高校に練習や試合に連れて行ってくれたり、大人のクラブチームを紹介してもらった。一緒に遊んだり、家にも泊まらせてもらったりお兄ちゃんのような存在だった。
【本題】
1)お気に入りの選手をみつける ~推しメン探し~
当時バスケを映像で見れる手段は、たまにBSの深夜にやっていたNBAと高校の試合はJ SPORTSと月刊バスケットボールに載ってる高校のインターハイやウィンターカップの1試合ごと購入のビデオ?だったはず。ビデオも高いし、J SPORTSは有料で見れるはずもなく、NBAはなんか次元が違いすぎて勉強にならない。ダンクは真似できないし。ちょうどいいお手本になるものはないか探していた。
コーチKにバスケの試合でおすすめのビデオない?
と相談してみて、貸してくれたのが
’96 ウィンターカップ決勝 「能代工業vs福島工業」
1年生からスタメンでバリバリにゲームを支配していたのが、
田臥勇太選手※!!!
小さいのに大きい選手に向かっていき、すり抜けながら打つシュート、広い視野に、会場を湧かす抜群のパスセンス。
なんかこの人だけ違うと感じた。
この時から田臥選手の虜に。。。そして、憧れであり、お手本に。
唯一無二の推しメンとなりました。
そしてビデオの中の田臥選手をひたすら研究することに。
誰でもいいので、ファンとしてだけでなく目指す選手として研究する選手を見つける。
憧れとしてだけで見るか、目標として見るか。
※高校では史上初の「9冠」達成。日本人初のNBAプレイヤー。現在38歳、bリーグ リンク栃木ブレックスで現役。
2)同じ映像を繰り返し見る ~シグネチャームーブ獲得~
当時はYouTubeで今みたく簡単にバスケの映像が見れなかったため、コーチKからビデオを借りるしか方法はなかった。
限られたビデオしかなかったため、繰り返し見るしかなかったが、これが良かったと感じている。
初めは、ただただかっこいいと思う難易度の高いプレーに目がいってしまい、憧れて真似しまくっていたが、これは自己満で試合で勝つために使えるほど自分はそこまでのレベルに達してないと気づき、今自分が真似するべきプレーと田臥選手を見るポイントを軌道修正した。
ビデオを見るポイントは、試合全体を追っかけて見るのではなく、分解して見る。
分解のポイントは、好きな選手中心に試合を見る。
気になるプレーや真似したいプレーを何度も見る。(シュートの打ち方、パスの出し方、出すタイミング、;ジャンプの仕方、着地の仕方、抜く時の足幅、スピード、ボールの位置、目線、ディフェンスとの距離、ディフェンスの目線、体勢など)プレーを完コピするために分解の解像度を上げるまくる。
1ポゼッションごとに分解する。
いいプレーが起こる前の状況を見る(なぜそのプレーを選択したのか?なぜいいプレーにつながったのか?いいプレーの出発点を探すため)
例えばノールックパスの場合はパスを出す瞬間は相手の方を見ないように出すわけやけど、パスを出す前に相手の位置を絶対に確認してるから、どの時点で確認してるのか、確認の出発点を見つける。どこを見てるのか目の動きを見るのもとても大切に感じる。
1Q(クォーター)ごとに分解する。
クォーターごとの始まり、中盤、終盤に分けて見る。4Qあるからこれを×4。
自分の中学時代は4Q制ではなく、前半後半。懐い。
試合の流れが良い方、悪い方にかたむくプレーの分かれ目、勝負所を見つける。
全く同じ試合が2度起こることはないけど、試合の流れや勝負所を嗅ぎ分けるためには流れが変わる瞬間やこれから勝負所になるプレーを見つけ、理解することが重要。
このように、
好きな選手→好きなプレー→好きなプレーが起こる1ポゼッション→1クォーターごと→前半後半→1試合
この順序で行くと、好きなプレーも完コピしながら、試合全体の流れも把握する能力もついていく。
今はYouTubeを開けばいろんな試合が見れるけど、自分の好きな選手の好きな試合を何個かチョイスして何度も繰り返し見て、頭の中に刷り込ましてコートで再現することができればいいんじゃないかと思う。
今はGOOD PLAYのハイライト集などがあってスキル単体で学ぶにはめちゃくちゃ便利やけど、使っていい場面とダメな場面があるし、その選手がいつ使っていてどんな状況(点差や時間など)なのかまで考えて見ないとダメだと思います。ただのスキルか本物のスキルかの分かれ目は、試合で使えるスキルであって、使う状況を理解しているかどうか。
チームスポーツのいいとこは、チームで練習してきたことが試合で発揮されることや喜びや悲しみをみんなで共有できるところ。
チームルールや決まり事とは別に、自分が研究してきた選手のプレーを表現できたときは最高です。
ただ、映像を見るだけでなくそのプレーを再現する、自分なりのプレーに表現、変換するために、何度も繰り返し映像を見て頭に身体に刷り込ませよう。
完コピして、自分のシグネチャームーブにしてしまおう。
ちなみに中学時代の自分のシグネチャームーブは田臥選手のアシストに惚れ込んでたこともあり、ノールックパスだとパスがどっかに飛んでっちゃってたので、チラ見でアシストしていたのをノールックパスと言い切ってました。笑 1番ダサいやつ。うん、その程度でした。
ただ、繰り返し見ることによって、みんなが気づかないとこまで見れるようになったこと、分解して分析する「目」を鍛えられたのが、バスケを見る目、自分で自分を成長させるスキルとしても今も役にたっています。
3)目標設定 ~ 設定と戦略~
中学で部活に入部した時からやるからにはプロになってやろうと企んでた。1年の時は体育館で練習もほとんどできていなかったくせに。
当時はまだプロリーグがなく、JBLがトップリーグ。完全無欠、一握りのエリートの方たちだけが辿りつける場所といった感じ。
JBLの選手になるためには、ドラフトやトライアウトがなかったため、有名大学で活躍した選手がチームの人に声をかけてもらう方法の一択。
有名大学に行くためには、高校の全国大会で活躍して推薦をもらって入学。
高校の全国大会で活躍するためには、有名高校へ。
有名高校に行くためには、中学の全国大会で活躍するか、府、県選抜に選ばれる。
中学生なりにJBLまでの道のりを逆算した時は、狭き門過ぎて震え上がった自分と、まあなんかいけちゃうんじゃないかと甘すぎる自分が共存してたのを思い出す。
府選抜にはあっさり選ばれず、自分が3年生の最後の大事な大会も一瞬で負け、ショックで記憶に残ってない。
推薦をもらって有名高校へいく道はあっさり消えさり、一般受験で高校へ行くしかなくなる。
全国大会に出れる可能性のある自分が受験して合格できる高校を探すことに。
京都なら洛南高校か東山高校が強豪校で当時は30何年連続で洛南高校が優勝していて、京都では洛南高校に行くしか全国大会へ出場する確率は。。。です。
そして洛南高校は京都で1番偏差値の高い高校。受験したところで自分には無理ゲーです。
東山なら受験しても合格の射程圏内、洛南を倒して新たな歴史をと考えたけど、身長が高くないと試合に出れないのと練習が死ぬほどキツいとの情報とゴリゴリの男子校。
大阪の高校は京都のように決まった高校が連続で全国大会にで出てたわけではなかったこともあり、大阪の高校に標準を合わせた。
大阪で合格の射程圏内で全国大会に出れそうな男女共学の家からギリギリ通える高校を探し、選んだのが近畿大学附属高校。
高校のことは高校時代編で。
自分で考えて、選んだ道を後悔なく進む。目標を逆算して戦略を立てて日々今自分のやるべきことをこなす。自分の場合は目標の逆算まではよかったが、戦略が弱すぎて結果に繋がらなかったかなと。
戦略の部分は、今はスクールなりクラブチームがあるので、外との関わりを自分から積極的に増やしていく。自分より上手い人とできるとか違う学校の子とできるとか部活とは違う練習メニューができるとか新しい発見があり、そこで身につけたものを部活とか今所属しているチームに持ち帰れば現状をより良い方向に持って行けるんじゃないかと思う。
■最後に
自分から外に出て学ぶ。
自分に投資をすれば、その分自分にかえってくる。
かえってくる価値を投資以上のものにするかは自分次第。
目標設定の最高到達点がどこで、何なのかによって日々やるべきことも結果も変わってくる。
設定した目標が勝手にそれ以上超えていくことは少ない。ってかほぼない。
目標設定と戦略の解像度を上げる。大人も子どもも同じ。結局最後は自分で考えて自分で動くしかない。
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