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しょぼしょぼスペイン語から旅に出てどうなったか?


私は数ヶ月スペイン語を勉強して、そのまま中南米の旅に出たのだが、現在1年8ヶ月目に突入した。現地の人とコミュニケーションをとる中で、変わっていった言語への意識の変化を書き残しておきたい。そして、これから勉強する人がいたらなんらかの形で励まされたり、勇気が出たりすればいいな〜と思ってこれを書き始めている。


- ステップ1(3〜4ヶ月) -


◉「勉強してきたから、少しはスペイン語できるでしょっ」と思っているステップ

勉強してきたことが自信となっていて、自分のスペイン語は多少は伝わると思っているが、まだ知らない単語が多いことも重々承知。そのためここでは、(伝わると信じたいけど)伝わらなかったらどうしようと思っている。
このステップでは私の使っているスペイン語が正しかろうが間違ってようがどっちでもいい。言いたいことが伝わればいい。むしろ目的はそれしかない。

もう一度言う、「伝わるかどうか」が一番大切。知ってる単語の中から、とにかく必死で伝える。でも全然伝わらないと心折れる。

リスニングはというと、自分は多少できると思ってるから、わからなかった時は、ショックを受ける。そして「ごめん本当にわかんない、ごめん」と申し訳なくなる。少し萎縮する。

1:1だとなんとか話せる時もあったけど、メキシコ人5名と私1人だった時は絶望的だった。時々聞こえる知っている単語を頼りに、なんの話をしているのか想像を膨らませる。そのあいだに、次の話題に行っている。その会話中ずーーーっとだ。一応たまーーに気を遣って話を振ってくれるが、心底願っていた、お願いだから振らないでくれ、と。

ここではまだローカルの人とスペイン語を話すこと自体に抵抗感を感じている。


- ステップ2(6ヶ月くらい〜) -


◉自分はできないのだと身に染みてきたステップ

この時期は「今のスペイン語力では、通用しない」ことが当たり前だと悟ってしまったステップ。通用しないと分かっているから、相変わらず伝える時は必死だ。分かってもらうことに必死。
自分はできないことを認識はするものの、スペイン語力は知らずに上がっているため、知らない単語が出てきた時に「それどういう意味?」や、「もう一回言って〜」が容赦無く伝えられるようになっている。

「自分はできない」その言葉だけ見ると、ネガティブや自信のない印象を受ける人もいるかもしれないが、実は全くもって逆なのだ

どういうことか?自分はできないのが『当たり前』なので、ちょっと態度がデカくなる。というのも、私はできないから‥と萎縮するのではなく、心持ちとしては自分は喋れないんでよろしく!くらいの気持ちになるのだ。ということで、態度がデカくなった私は、何度か聞き返されたところで「え、このスペイン語でなんで伝わらないの?」とちょっと傲慢になり、「(いや、だから) ◯◯!」とちょっと自己主張強めに伝え続けることができるのだ。このステップの私も伝えることに必死なわけだが、伝わるまで自信満々で何度も伝え続ける。今考えると、ネイティブ相手にとんでもない度胸だ。笑

もちろん、「なんで伝わらないの?」で終わるわけではなく、「どうしたら伝わるのか?」までその場で聞いてしまうと超GOOD!
相手が自分の母国語を必死に学んでいることが伝わると、優しく教えたくなるものだ。

ちなみにこの時、スペイン語を話すことの抵抗感は当たり前にゼロ。なぜなら話せないと生きていけないからだ。


- ステップ3(1年くらい〜)-


◉やっと来たよ、正しく喋りたいステップ

多分1年くらいかな〜経って、正しい文章構成や言い回しが気になり始める。
スペイン語は動詞の活用がなんたって肝!なのでそれだけは正しく使うよう意識はしていたが、地域ごとの発音や言い方の違いを知りたくなったり、ネイティブらしい表現の仕方さえも知りたくなってるステップ。

そう、ここでよーーーーーやくそろそろ正しく、そしてネイティブぽく喋りたいなーと思い始める。もっとスペイン語上手くなりたいなぁ、勉強したいなぁと思い始める時期。喋るのに必死すぎる時期を超えて、すこーし自意識が芽生え始めて、ネイティブから見たらどう見えるのかな〜とか、まだ私の発音ってカタコトのスペイン語なのかなぁ〜とかね。気になっちゃうわけですよ。

全然ペラペラには及ばないけど、だいーぶ知ってることが増えてきたからこそ、わからないところも露骨になって、もっと円滑にコミュニケーションとれるようになりたいてっ思えるようになった。

ちなみに、1年いると本当に耳が慣れてきて、メキシコのスペイン語はくっついてて聞きづらいなぁ〜とか、ペルーは本当に聞きやすいなぁ〜とか、コスタリカのスペイン語はイントネーションが独特だなぁ〜とか色々感じ始める。


ちなみにここは余談で、現スペイン語学習者に読んでほしいのだけど、

この頃になると、聞いたことがない単語でもちょっとした予測も立てられるようになる。スペイン語にはある程度活用法則が存在するため、「movimiento」という単語を知らなくても、「mover(動かす)」という動詞さえ知っていれば「あっ、その活用はmoverの名詞だから movimiento(動き、動作)っていう意味かなぁ〜」と予測が立てられるのである。

また、チリでは小さいものとか可愛いもの、愛着を込めたものを表現したいときに語尾につく "ito" をめっちゃくちゃ乱用する(チリが一番多いと感じただけで、他の国もめっちゃ使う)。当時は元の単語を知っていても「Tesito (te お茶)」とか「Perrito (perro 犬)」とか言われても本当にわかんなかったけど、1年経つと聞いたことない単語でも判断できるようになる。



さて、ちょっと思い出してみてほしい。
学生時代にさらっと始まってしまった英語学習。あなたは正しさにフォーカスしてきた。なぜなら正しくないとテストで点を取れないから。目的はテストで点を取ること。点を取れないと恥ずかしい、怒られる。

その時は、正しければ良かった。
でも、それで話せるようになった人はどれくらいいるんだろう?


つまり、正しくても、話せない。(コミュニケーションが取れない)


テストで点を取れなくても大丈夫。
でも、コミュニケーションを取れないと命の危険に繋がることもある。

結論!!!

『 積極的に話そう! 』


今、机に向かって勉強ばっかしている人!
それも大切。私もちょっとはした。

でも今年はぜひ殻を破ってネイティブの友達作ろう!
英会話(スペイン語)カフェに行こう!
ハロートークでオンライン英会話しよう!
旅に飛び出そう!
話さなきゃいけない環境に飛び込もう!


話すことで「伝わる!」成功体験を重ね、コミュニケーションが取れると、言語学習がより面白くなる。そうなってしまえば、もうこっちのもの、元には戻れない。


そしてこれは嬉しい誤算だが、他の言語を知ることで、「日本語がより好きになる。」こんなに繊細に表現できる美しい言語を、もっと世界のみんなに知って欲しくなった。


「しょぼしょぼスペイン語から旅に出てどうなったか?」

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