HKDSE-Hong Kong Diploma of Secondary Education Examination ①
HKDSEとはなんぞや?簡単に言うと大学入試のセンター試験です。英語の正式名称は記事のタイトルになっていますが、中国語の正式名称は「香港中學文憑」で、要するに中等教育修了証書…を獲得するための試験がHKDSEです。ちなみに「中等教育」は中学校・高校を指しています。
その試験の必修科目は中国語、英語、数学、通識(一般教養)なのですが、多言語多文化社会の香港には中国語を母語としない人が少なからず存在するため、一部の少数民族の子女は中国語の試験を受ける代わりに自分たちの母語であるフランス語・ドイツ語・ヒンディー語・日本語・スペイン語・ウルドゥー語の試験を受けることができます。ちなみに母語が中国語であっても、選択科目として受験することが可能です。趣味と実益を兼ねることができる日本語は受験科目としても大人気で、受験者の数は例年多言語を頭一つどころか全身で引き離す勢いです。
Hong Kong Examination and Assessment Authority(=HKEAA) http://www.hkeaa.edu.hk/en/ のFact Sheetより抜粋
アジア各国同様、学歴でその後の人生が決まる(と思っている人が多い)香港では、この試験にかける情熱も並大抵のものではなく、巷にはカリスマ塾講師があふれ、受験のストレスとプレッシャーで悲喜こもごも。受験結果が芳しくなかった場合は卒業後に再チャレンジ!する人も一定数いる試験です。
5月に行われた歴史の試験では、「1900年から1945年にかけて、日本が中国にもたらした利益は不利益より多い。あなたはこの説に同意しますか?(原文:1900-45年間,日本為中國帶來的利多於弊 你是否同意此說?)」という問題が出題されて、「質問内容が誘導的」などといった理由で教育局が試験機関のHKEAAに厳重注意をしたことが大きな騒ぎになりました。
香港在住の日本人家庭に育つ子どもの進路はいくつかルートがあり、代表的なルートとして次の3つが挙げられます。
1.日本人中学校卒業後、日本の高校を受験、日本の大学に入学
2.IB(国際バカロレア)プログラムのインターナショナルスクールを卒業後、IB資格を得て海外の大学に入学
3.現地校を卒業後、HKDSEを受験して香港の大学に入学
・・・あくまでも例であって、これだけじゃないからね!もっともっとルートはあるからね!
てなわけで、現地の高校に通い、HKDSEで日本語を選択予定のお子さんを持つ知り合いに頼まれて「夏休み限定!HKDSE対策オンライン特別コース」を開くことになったのでした~。ぱちぱちぱち(前振り長すぎじゃね?)
数年ぶりにDSE対策コースを教えるので、まずは情報入手情報入手とネットの海に飛び込み海峡を越え山を登り雲に突撃していたら半日以上かかっちゃったよ!割に合わないよ!と思いつつ、ケンブリッジのASレベルの過去問をチェックチェックチェックチェック・・・。
・・・うん、ちょっと楽しくなってきた。
長文になったので、日本語の試験科目の概要についてはまた後日~♪
・・・といいつつ放置するに100万点。