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13blog_sasayama
電車の優先席に座るのが怖い
私はいつからか電車の優先席に座れなくなった。土日のお昼頃に電車に乗った時、席がまばらに空いている電車内で優先席に座っている人をたまに見かける。そんな時私は、この人は優先席に座れる人なんだ、羨ましいな、と思う。座席が空いているから優先席に誰が座っていても何も問題はない。そんなことは私もわかっている。それでも優先席に座るのはなんか気持ちが悪い。その気持ち悪さの根源はなんだろうと考えた時、嫌われたくない気持ちだと思った。優先席に座っている私をみて、知らない誰かは私のことを図々しい人だと思うかもしれない。そのリスクに耐えられないから、私は空いている車内でも優先席に座れない。
ただ、優先席に座っている人が皆、嫌われる勇気がある人たちなのかと聞かれたら、そうではないと思う。無意識に座っている人、空いているからただ座っている人、優先するべき人が来れば自然と席を空けるけどそれまでは座りたいから座っている人、いろんな人がいると思うが、優先席を見ていちいち嫌われてもいいから座っちゃおーなんて考えてから座っている人は殆どいないと思う。そんなことを考える人は優先席に座れない。優先席に座れる人と座れない人の違いはそのリスクを意識してしまうか否かだ。嫌われるリスクが頭をよぎる人は優先席に座れない。嫌われるリスクが頭をよぎりにくい人は優先席に座れる。ただ、それだけの違いだと思う。
空いている時に優先席に座ることは何も悪くない。なんなら混んでいる時に優先席に座っている人も別に罪人ということでもないと思う。そこに座りたいと思う人が座ればいい。私は、優先者が来たら席を譲る優先席に座れる大人になりたい。