世界で一番好きなボカロ曲の話をします
お久しぶりのvocanoteになります。ゴケです。
いつか、自分のボカロを好きになったルーツを残す名目で「私が一番ボカロで好きな曲」という題材でvocanoteを書いてみたいと思っていたところこのボカコレレビュー企画を知り、参加させていただきました。
自分語りみたいなものも多く、若干ですが「1」についても話をするため、100%1曲についてのレビューしかダメです!ということでしたらこの投稿をスルーしてくださると幸いです。
今回の164さん曲で語りたいのはshiningrayです。私が世界で一番好きなボカロ曲です。
何故この曲が一番好きなのか、どうしても自分語りになるので少々お付き合いお願いいたします。(長くても大丈夫って話だから自分語り兼レビューも大丈夫……?ですよね……????の精神)
どうしてこの曲が好きかを一言で表しますと、私が抱いてた今までの「ボカロ曲」像といい意味で違った曲だったからです。
まず、この曲との出会いをお話しします。10年くらい前なので多少事実と異なっているかもしれないですけどご了承ください。
私がこの曲を知ったのは動画サイトではなく、アニメイトの特典CDでした。(↓)
詳しい経緯は割愛しますが、今から約10年前。ボカロを知ってから一年経つか経たないか頃の私はEXIT TUNESのボカロコンピアルバム、vocaclonationをアニメイトで購入しました(これが初めて買ったボカロCDだったと記憶します)。
その時、ボカロ商品x000円以上購入で特典のCDが付いてくる!というフェアがたまたま行われていました。
このCDを貰った当時の私は、1と3の曲(消失、ぽっぴっぽー)は確実に知っていましたと記憶します。2と5のトリノコと脱げば~はどうだったかな、10年前くらいだから忘れちゃった。知ってたかもしれません。
しかし、4番のshiningrayは名前も、ボカロPさんも知らなかったのは確かだと思います。おっ、なんだか知らん曲あるわ、CDもらえてラッキーって感じでした。
ウキウキでCDを聞きます。shiningrayの4番になりました。
静かな前奏から落とされるミクの声、Aメロ、切なげな雰囲気を引き継ぎつつ盛り上がるようなBメロ、そしてサビの叙情的なメロディー、ミクの張り裂けそうな声。
二番が終わりCメロのリズム隊が映える間奏に、ミクの弱さを見せながらも愛しさも詰め込んだようにも聞こえる声。そして少女がずっと抱え込んでいた感情が爆発するような、昇華されるような、ラストサビ。
聞き終わった私はこう思いました。へー、こんな感じのバラード曲もあるんだ、ボカロって。初視聴時は確かこんな感じの感想を抱いてたと思います。
しかし同時に、ここは少し申し訳ないこと言うんですけど、この時はこの曲ってどういう曲なんだ?って理解できないままでした。初視聴ということもあり、あまり歌詞を重点的に聴いてなかったからです。歌詞を聴き取るのが苦手で歌詞カードをみながら覚える人間なのでこれは曲とか調声が悪いとかじゃないです。庇わせてください。(人間歌唱もわりと歌詞を聞き取れてない女)(歌詞カード見てこんな歌詞だったの!?ってなる女)
これ結局どういう曲なんだろうか、歌詞カードついてないし動画で見よ~って思った私は動画サイトを開きます。白黒のというシンプルな、少女が座り込んでいるような影絵のサムネ動画をクリックしました。
そして、この曲を歌詞付きで見直した率直の感想です。
えっ?死ぬの????????
えっこれ女の子最後死んで終わり???えっこれで終わり?????
これが正直な感想でした。動画で2回目聞いても、えっ????ってなりました。
この歌詞を知った上でもう一度CDでこの曲を聞き直していました。そこで生まれたのは、「なんか、すごいもん聞いちゃったな……」という衝撃です。
私はそれまでボカロを聞いてるときは、自分が感じた「ボカロらしい」曲を重点的に聞いていました。
この「ボカロらしい」とは何か。例えば、ボカロの二次元らしいかわいいキャラクター性を押し出した「メルト」のような楽曲。そして二次元キャラクターだからこそのストーリー性や妖しげな要素を付加し、それを押し出した楽曲。名前を出すと悪ノシリーズや幻想狂気リンクのタグの曲を漁りまくっていました(当時はYouTubeで聞いてたので幻想狂気曲リンクの存在を知らなかったのですが)。
それか、人間には歌いこなせないような、人間よりボカロの方が似合うような、「ボカロならではの」曲(初音ミクの消失やボーカロイドイメージソングのような曲)。このような曲が当時の「ボーカロイド楽曲」のイメージでした。
shiningrayは、そんなボカロ曲のイメージを抱いていた私にとって衝撃的と言わざるを得ないものでした。
そもそも自分は邦ロック曲が好きだしバラードも好きです(大好きな邦バンドもバラードが評価高い)。その両要素が含まれたロックバラードは私にめちゃくちゃ刺さる曲調だったのです(これも後にこのジャンルはロックバラードというのかと知りました)。今でもロックバラードがめちゃくちゃ好きな女です。
shiningrayは歌詞も魅力的な要素の一つです。この曲は病室の女の子が死を匂わせて終わる。キャラクターが死ぬボカロ曲はそれまでにも見てきましたが、キャラクターがストーリーを展開して進行してその結末で……というものが多かったと思います。
病室で、少女本人から独白のように語られるような、そんな死。この曲は今まで私が抱いた「ボカロ観」で見てきたストーリーと大きく異なったものでした。
これから訪れるであろう少女の死は悲痛さもありながら、曲の最後は「幸せな日々」「みんなを見守る」という必ずしもマイナスではない言葉で締められています。決して悲しいだけではなく、少女のいじらしさ、健気さ、そしてそこから生じる芯の強さも描かれている終わりかたです。そしてその締めを彩ってくれるような最後の唸るギター。本当に、ドラマチックとも言えるストーリーを演出するような音だと思いました。
まとめると、shiningrayのメロディーが、少女の命を表現した歌詞が、ミクの声が、その全てが私にとってとても惹き付けられるものでした。
今って「ボカロっぽい」って思われる曲って(自分の持つイメージやパブリックイメージの両方とも)10年前と違うと思います。ロックバラード曲のボカロ曲もたくさんあるし、歌詞が重い曲だってたくさんある。重厚な音のする曲だって探せばいくらでもあるはずなんです。
だから正直な話が思い出補正と切り捨てられそうなものなんですけど、思い出補正、いいじゃないですか。その思い出が今の私のボカロ好きに繋がっている証なんですから。
確かに、これからボカロを聞いてくにあたって、もっと曲調やメロディーが好きな曲が現れるかもしれません。メッセージ性を好ましいと思った曲も知るかもしれません。
でも、家族共同のパソコンを起動して一人で動画サイト繋いで、ボカロPさんに関しての事前情報も、曲を聞いた人の反応や評判も全て知らないままで、じっと動画の画面見て歌詞を凝視して、
「この曲ってこんな曲だったんだ……」
「なんかすごいもん聞いちゃったかもしれない……」
と呟くような、新鮮な気持ちから生み出されたあの中学二年生の私のような感覚は、多分もう二度と巡り会えないと思います。
だから言います。shiningrayがボカロ曲の中で一番好きですし、好きでした。10年間ずっとあの衝撃を忘れることなく抱え続けたし、一番好きなボカロ曲でした。きっとこれからも、10年後も20年後も一番好きなままだし絶対にずっと大好きです。
ここからは「1」の話になるのでshiningrayのレビューのみ見たい方はここでブラウザバックで
↓
同じようなことを最近の楽曲である「1」でも感じました。私はボカロのキャラクターの中で一番巡音ルカさんが好きです。だから、こんな青春の真っ只中に聞いてた164さんが、一番好きなボカロキャラで新曲を出すとは!!!語彙力0なんですけどめちゃくちゃ嬉しかったです。(Megurhythmの天ノ弱は知ってるので164警察さんは発動しないでください)(そのコンピCDは買ってて手元にあります)
1640mP(突然巻き込まれる40mP)は我々の、私の青春。164さんの曲は私の青春なんです。
そんな164さんが描いたのは、将来の道に悩み、もがき、それでも未来に、前に進み出す。明るいだけじゃないけれども、とても真っ直ぐな「青春」の世界。それをそのまま歌詞とメロディーに乗せて落とし込み、今まで使ってきたボカロの子の声よりちょっと大人びた声のルカさんでそれを表現したのが「1」だと思います。本当に最高の曲だと思いました。
あと1/4くらい今年残ってますけど、断言できます。2021年ボカロ曲で絶対に一番好きな曲です。2021年は「1」です。青春時代から好きなPさんの青春曲+めちゃくちゃ好きな曲調+最高な歌詞+一番好きなボカロキャラクターを使った初めてのオリジナル楽曲なので最強です(プロセカに関連しての語りを含めるとややこしくなるのでスルーでお願いします)。
以上、私の自分語りも含めたレビューになります。これはレビューでいいんだろうか。自分語り多すぎてレビュー企画として適してなかったならば普通にvocanoteとして読んでください。
もし、こんな私の文章が164さん本人や関係者の方にもし届くようなことがあれば、最後に締めの一言を。
これからも新しい曲との出会いを楽しみにしております。
P.S.
このnoteをネットにあげようと思ったときにこのツイートがTLに流れました。
日付的に狙ったわけではないんですけど、今日という日にこのnoteをあげられてよかったなって、そう思います。