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行政書士試験合格講座 債権各論 > 不当利得
第11節 不当利得
■ 1 不当利得
(1) 不当利得とは
法律上の原因なく他人の財産または労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした場合におけるその利益のことを不当利得といいます(703条)。そして、この不当利得を得た者のことを、受益者といいます。
【事例】
Aは銀行に1,000万円を預けていたが、Aの預金通帳と印鑑を盗んだBが銀行に払戻しの請求をし、銀行はBをAだと思って(そう思ったことに過失もない)1,000万円を支払ってしまった。
この場合、銀行によるBへの支払いは、「受領権者としての外観を有する者に対してした弁済」として有効となり、Aは銀行から払戻しを受ける権利を失ってしまう(損失が発生)。それに対して、本来払戻しを受ける権利がないにもかかわらず(法律上の原因がない)Aから盗んだ預金通帳と印鑑で銀行から払戻しを受けたBは、不当に利益を得たことになる。このBを受益者という。
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