秘書検定2級を独学で1発合格した勉強方法。参考書選びから勉強時間まで攻略
そもそも秘書検定2級は独学で合格できるのか
"独学"で試験に挑もうと思う方が1番気になる「そもそも独学で合格」できるか否か。
結論から言うと秘書検定2級は独学で合格できます。
さらに付け加えると、数々の資格を受けた中でも秘書検定2級は、比較的勉強時間も少なく、かつ実用性(在職中でも就職活動中でも役立つ)がある非常にコスパのいい資格だと実感しました。
たとえば最新の合格率は次の通りです(第130回秘書検定2級)
受験者14,292名
合格者8,226名
合格率57.6%
僕はこの受験者数の分母の多さに注目しました。
これだけ分母が大きければ勉強しなくとも受験をする「記念受験勢」が多数います。
これはマンモス大学の受験状況を見れば一目瞭然です。
秘書検定2級においてはいままで生きてきた資質や接客のセンスを問われる問題が多いため「無勉強勢」「記念受験勢」が特に多数いることが容易に想像できます。
この「無勉強勢」「記念受験勢」が多い反面、それでも合格率が50%前後ある資格試験は多くはありません。
逆に言えば、勉強をすれば簡単に受かると考えることもできるのではないでしょうか。
秘書検定2級は役立つのか役立たないのか
結論から言うと役立ちます。
僕はその理由として近年の地元就職志向に着眼しました。
ハローワークや地元高校・大学の進路指導担当者と交流する機会が多く、ヒアリングによれば年々「地元」に就職したいという就活生が増えている傾向にあります。
実際これから就職をするみなさんもこの地元志向に当てはまりませんか?
そして地元企業となると大手だけではなく中小企業も多数候補にあがります。
大手企業では大量採用を行った新社会人にまとめてマナー研修を行うことがあり、初期能力はさほど重視されません。
しかし研修などなく数人を吟味して採用する中小企業では初期能力として秘書検定2級、要は社会人の最低限のマナーを備えている人物は大きなアドバンテージを得れることになると思います。
社会人の立場で言わせてもらえば、完全面接重視など綺麗事であり必ず資格も見ています。その傾向は近年の地元志向就職の対象である中小企業ほど顕著にみられます。
このような切り口で秘書検定をみるとボヤっとした「なんかマナーの試験なんだろな」という思いから一転し、合格するための明確な目的ができると思います。
学習開始時期はいつがいいの?1日どれくらい勉強するの?
※秘書検定2級第130回おつかれさまでした。私も問題を解いて秘書検定の傾向を掴みたいと思います。また今回も多くの方がこの記事を読んで秘書検定にチャレンジをしてくれました。みなさまからは合格しました等の声をいただき、とても嬉しく思っています。次回試験のみなさんも一緒に頑張りましょう。
次回の秘書検定2級(第132回)は2024年2月11日(日)です。
そして重要なのが申込期間です。
2023年12月4日~2024年1月16日が申込期間です。
申込については12月4日がきたら即申し込みましょう。
※現在はCBT試験(2級・3級)もあります。
申込完了によるモチベーションは何ものにもかえがたい勉強の燃料です。
秘書検定2級は2ヵ月前から勉強をすれば余裕でしょう。
僕は合計30時間弱の勉強時間で合格できました。
決して要領が良い人間ではないのでみなさんもこれくらいの時間で合格できます。
逆算すれば1日に30分程度電車の通勤時間に勉強しておけばいいですし、1か月前からでも1日に1時間勉強をすれば間に合います。
学生の方で時間をとれるならば正直1日2時間強を2週間くらいの短期集中型勉強をすれば合格圏内でしょう。1週間前でも1日5時間も勉強すれば十分です。1週間、強いハートで挑みましょう。
ライフスタイルにあわせてとりあえず合計学習時間を約30時間達成することを目標にしてみましょう。
公式に公開されている秘書検定2級の難易度と併願受験
おおよその難易度は前述の勉強時間から推測できるかと思います。
ちなみに秘書検定を実施している「公益財団法人 実務技能検定協会」ビジネス系検定のサイトには各級の難易度が紹介されており秘書検定2級の難易度は以下のように紹介されています。
とても役立ちそうな資格ですよね。ちなみに秘書検定3級の難易度は以下のように紹介されています。
当記事を読んでくださった高校生の方から秘書検定3級から始めなくて大丈夫ですか?との質問をいただきました。
僕個人の見解では秘書検定2級からで大丈夫かと思います。
しかしながら確かに社会人経験がなく初めて秘書検定を受ける不安もわかります。
そんな方にオススメなのは併願受験です。
秘書検定は3級と2級を同時に受けることが可能です。
※ちなみに3人の高校生からtwitterで連絡を受けたのですが、みなさん秘書検定2級にしっかりと合格されていましたので尻込みする必要は全くありません。
参考書(テキスト)や問題集はどれがいいの?
秘書検定2級の参考書(テキスト)や問題集は多くの種類があります。
まずは公式サイトをじっくりみてみましょう。
下のほう…下のほう。
そこそこ。
早稲田教育出版のバナーがあります。
秘書検定2級では、こちらの参考書や問題集を公式のものとして扱っています。実際公式サイトが「検定試験の学習には早稲田教育出版 の公式テキストをお薦めします」とうたっています。
何もオリジナルに勉強する必要はありません。とりあえずこの2冊を購入することが合格への近道です。
ちなみに早稲田教育出版の参考書(テキスト)の言い回しが肌に合わない人はこちらの参考書をおすすめします。
正直僕はこちらの本を多用していました。でもやっぱり試験会場ではほとんどの方が早稲田教育出版の本を利用していましたけど。
正直不安になったのですが…そのためにも早稲田教育出版のほうも一読はしておきましょう(小心者ですみません…)
どちらにせよしっかり読めば合格ラインに届きますので参考書の癖が自分に合う方を利用すれば大丈夫です。
ちなみに併願の場合ですが3級と2級では毛並みが少し違うため各級の参考書を買うことをおすすめします。
公式サイトでおためし過去問を解くことができる!
いったい秘書検定にはどのような問題が出るのでしょうか?そんな疑問や不安をいまこの瞬間に先取りして克服してしまいましょう。
公式サイトに問題を解いてみようのコーナーがあります。
もし問題につまづいてしまっても前述した勉強時間(約30時間)それにいまから紹介する学習方法を行えばぬるぬる解けるようになるので心配いりません。
参考書に加えて秘書検定のスマホアプリが大活躍
今回参考書や問題集に加えて大活躍してくれたのがスマホのアプリ「パブロフ秘書検定2級」という問題集アプリです(ちなみにダウンロードしたからと言って僕には一銭もはいってきませんので僕が純粋にオススメしています)
有料のアプリゆえに機能が充実。
・豊富な問題量
・間違えた問題やチェック印をつけた問題だけをピックアップして再学習できる
・ランダムに問題をだしてくれる機能
・間違えの選択肢もなぜ間違いなのかを解説してくれる←ここが一番気に入りました。
・画面もヌルヌル動き操作性が非常に良い
・2級、3級の併願に対応
電車で通勤や通学の隙間時間にちょこちょこ進めたり、テキストを開く元気がないときなどに活用していました。
問題量は豊富にありますが、その気になれば2時間で1周できるので合計で3周くらいは暇なときにやっていました(3週目は1時間程度でできました)
3周もやると正答率も爆上がりでかなり自信がつきますよ。
時間のない社会人には強力にオススメしたいと思います。
※過去問無料サイトもありますが、紹介したアプリのインターフェイスの良さや手軽さ、また紙ベースでの知識の定着率(問題と答えの行き来のしやすさや解説の豊富さ)を考えて僕は一切利用しませんでした。あれやこれやと手を出すと結局意識も知識も分散してしまいます。これは勉強法の中で頻繁に陥る罠です。各自自分にあった勉強スタイルを貫きましょう。
独学合格までの学習方法例
1.早稲田教育出版の参考書(テキスト)を一読する。
※スラスラ読む。全体像をつかむため、まだこの段階では難しい言葉などは覚えなくていいです(2日程度で読む)
2.過去問を古い方から2年分やる。
※間違えた問題は後日再挑戦できるようにチェックをしておきましょう。この時点ではかなり間違えると思いますが、ここであきらめない。間違えて当たり前(2日程度)
少し勉強するだけで秘書検定の解き方がわかり正解できるようになります。
3.出る順問題集「秘書検定2級に面白いほど受かる本」を読む
※問題集という名前ですがかなり詳細に秘書検定2級の全体像も含めて解説してくれています。正直この1冊だけでも合格基準に達することは可能であると思われます。この時点でも難しい単語などは覚えなくて良いでしょう(2日程度で読む)
4.スマホアプリ「パブロフ秘書検定2級」をする
※空き時間にサクっと1周する(1日で終えましょう)
5.スマホアプリ「パブロフ秘書検定2級」を完璧にする
※間違えた問題を再挑戦する(完璧にできると知らぬ間にかなり実力がついている)
6.過去問をすべて解く
※間違えた問題は後日再挑戦できるようにチェックしておきましょう(3日程度)
7.出る順問題集で、接遇用語、敬語、記述対策をする
※ノートに書きながら記述対策を行いましょう。また接遇用語や敬語の言い換え問題は声に出して読むと効率よく暗記できると思います。秘書検定2級の場合は一字一句間違えがないことを目指すよりも、ニュアンスで覚えるのが合格への近道です。
8.アプリと過去問をもう一巡
※アプリと過去問を再度1周しよう(1日1年分。1週間くらいで完走する感じ)
9.用語問題にザックリ目を通す。
※浅い知識でよい。この言葉見たことあるな…確かこういう意味だったな程度で(深い知識を学ぶには1年ではとてもじゃありませんが足りません)
これで完璧です。あとは暇なときにアプリをしましょう。
試験前日は早めに寝ました。
覚えにくかったところをポイントを踏まえて解説する
季節のあいさつの覚え方
1月~12月まで様々な「〇〇の候」という季節のあいさつがあります。
「お前は武士かっ!?」と思いますが、これは頻出問題なので覚えておくべきです。
僕の学習方法はまず、横線をひっぱって1~12月に分け、春夏秋冬を書き入れます。
そして新、初がつく言葉をその月の下に書き入れます。
あとはもうすぐ春がくるから「向春(2月)」、夏の暑さが残っているから「残暑(8月)」など自分なりに物語を作り、春夏秋冬の周りを埋めていく感じで学習すれば暗記しやすかったです。
※実際に学習したノートなので汚くてすみません。
グラフの書き方
「円グラフ」「帯グラフ」「棒グラフ」「折れ線グラフ」をそれぞれ1度書いてみます。
特にその中で注意が必要ことが
・タイトルの表記
・令和〇年 〇〇調べの表記
・単位の表記
・基点「0」の表記
以上のことに注意すればグラフ問題もさほど難しくありません。結構上記4つの注意点を書き忘れるので、これら表記もグラフの1部ということを頭に入れておきましょう。
※実際に学習したノートなので汚くてすみません。ちなみに平成で合格しているので表記が「令和」になっておりません。
接遇用語の覚え方
ひたすら声に出して覚えましょう。自宅でハッキリした声で参考書や問題集の解答を朗読してみてください。言葉で暗記するよりも記憶に残ります。
試験当日の対策
適当なものか不適当なものかという問題文
まずは適当なものを選ぶのか不適当なものを選ぶのかということを1番に確認。
もったいない点の落とし方をしてはいけません。
そこから問題文と選択肢をじっくり読みましょう。
選択肢は読んでいる途中で答えがわかっても念のため5つとも全て選択肢を読みましょう。
あきらかに不正解なものを消去法で解答していくのがベターです。
記述式からチャレンジ
どのような試験でも同じ解き方ですが、記述式から解答しましょう。
選択式を焦らず解くための豆テクニックです。
試験時間はかなり余裕
僕のときは試験時間が2時間で1時間10分を経過すると途中退席が認められました。
その際に約半数の方が途中退席をされたので、秘書検定2級は時間的にかなり余裕のある試験といえるでしょう。
しかし前述の通り適当なもの不適当なものという紛らわしい出題方法や、まるで国語の間違い探しのような文章がでてきます。
僕は秘書検定においては出題文や問題文でひっかけ問題のようなことをして意味があるのかいささか疑問に思ってしまいました。
しかしここは秘書たるもの小さな間違いをフォローしていくことが求められているのだろうと時間を目いっぱい使って見直しをしましょう。
解答速報はどこ?いつ?
公式サイトで解答速報を確認できます。
僕が受けたときには2日後の10時には解答がアップされていました。
正直3問ほど間違えていましたが60%が合格ラインなので、記載した学習方法で合格ラインを大幅に越えて受かることが出来ました。
秘書検定2級合格証
こちらが自宅に送付されてきた合格証です。
財布に携帯していますがちょっぴり自分を誇りに思えて背筋が伸びます…笑
秘書検定は必ずあなたの力になる資格だと思います。
みなさま良き秘書検定ライフを。
日頃より多くの「好き」をありがとうございます。
令和5年12月29日再編集。