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YAMAHA QY20 液晶表示しない③

今回は、液晶表示しない原因の2つめ、液晶自体の損傷の話です。1つめの故障は以前の記事をご覧ください。
多くの液晶の損傷は、「液晶漏れ」です。「焼け」とも呼ばれることがあり、見た目、黒く焦げたように見えます。ひどくなると、画面全体が黒くなりります。液晶が漏れると、表示そのものができません。

液晶漏れの例(左は液晶基板単体)

他の原因として見たことのある例は、偏光フィルムの変形(多分、水没)や、基板自体の故障があります。
修理方法に関して、まず初めにお伝えすることは、液晶自体の損傷の修理方法は1つしか、ありません。正確には修理でなく、ニコイチです。もう一台、QY20を用意して、そのQY20の液晶と交換します。これはプラスドライバーがあれば、できるので交換方法は省略します。
QY20で使われている液晶のメーカー・型番は、OPTREX:DMF50202Nです。入手不可です。たまに海外サイトで数万円で販売されていますが、新品なのか、部品取り品なのか、わかりません。それを入手すれば、ニコイチでない修理が可能ですが、現実としてほぼ入手できないと思われます。

ここからは、単なる事例紹介です。
修理でなく、「改造」という手があります。
ほぼ同サイズの「MSP2807」というカラー液晶があります。秋月電子でも販売されています。

MSP2807

表示ドットサイズが、320x240ドットであり、QY20の128x64ドットと異なりますが、横2倍、縦3倍にすると、256x192ドットとなり、画面サイズが小さくなりますが、縦横比の違和感なく表示できます。

MSP2807での表示

QY20のLCD表示画像データを、MSP2807の表示形式に変換すれば、表示できるようになります。私は数か月かけて、変換ボード(及びプログラム)作成しました。

液晶モジュール作成中

さらに本体内に組み込むための変換ボードの小型化を行い、外観を替えることなく、改造に成功しました。

小型化
改造されたQY20

組付けには、慎重な作業が必要ですが、希望される方がいれば、相談に応じます(費用はかかります)。

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