三井物産の人事ツールの記事が日経新聞に出ていました
9月26日の日経新聞に三井物産の人事ツールの紹介記事が出ていました。
さすが三菱商事と総合商社の双璧と言われる、物産!と感じましたのでご紹介します。(私のイメージだと、商事と物産が商社)
新聞記事を読んだ感想です
記事によると、海外現地採用の社員の情報をデータ化して日本の本社でも見れるようにしたそうです。
さらに、社員であればこのデータベース(Bloomというシステムだそうです)にアクセスできるとのこと。通常このような情報は人事や管理職だけがアクセスできるのが普通ですが、解放するとは大胆だなー。
bloomをネットで検索してみましたが、ヒットしなかったので三井物産さん独自のシステムのようです(どこかのベンダーが汎用アプリで提供しているものでは無いようです)。
どんなデータベースで構築しているのか興味深いところです。
人的資本レポートを見てみました
三井物産さんは人材マネジメント情報を公開しているので、見てみました。
リンクを貼ったwebの下の方に【「未来をつくる」人を作る(人的資本レポート2024)】がPDFで公開されています。
沢山の情報が記載されているので、詳細は原本を見て頂きたいですが、
私はデータの部分が面白かったです。
残念ながら、bloomのデータベース詳細は記載されていないようです。
平均給与が1800万円超え
三井物産の単体の従業員平均給与が年々増加していて、2024年では18,999千円と2020年の13,934千円の1.36倍になっています!
データを読み込んでみると、総合職(担当職と業務職の合計)の給与のようです。担当職に管理職を含んでいるようですが、それでもさすが商社です。
昔から、「商社と銀行は給料が良い」と噂では聞いていましたが、データで明らかにされると、凄いとしか言いようがありません。
四季報等では、上場企業の平均給与が公開されていますがこんな高給は珍しいです。時々高給な企業があっても、ホールディング会社で人数が少なかったりすることが多いです。
三井物産さんも単体(本体)が5,419人、連結が53,602人なので、単体(本体)が、通常のホールディング会社の扱いに近いかもしれませんが、5000人の規模で年収平均が1800万円を超えるのは・・・。
労働時間は2003時間/年程度
まあ、これだけ貰えれば少々過酷な仕事でも我慢できそうです。
私の商社の働き方のイメージは、昔の「24時間戦えますか」です。
辺鄙な海外に単身乗り込んで商売を開拓する、世界を飛び回るので時差関係ない、24時間いつでも仕事OK、多言語を操る能力必要、各地のカルチャーに適応(宗教や文化)、等々です。
ところが、労働時間を見ると、2003時間/年程度で数字上は普通です。
残業時間が28時間/月程度で済んでいるので、「24時間は戦っていない」みたいです。
数字上はかなりホワイトです。
能力に自信のある方は総合商社を目指す価値はありそうです。私は昔の若い時でも無理ですが・・・。
男性の育児休業の取得率が70%
男性の育児休業が70%の取得率で平均取得日数が45日だそうです。
男性は復職率100%です(女性は85.2%)
子供を育てる世代の方には良い企業です。
さすがに介護休業は0名
介護休業は0名でした。
介護休暇は102名(男性34名、女性68名)で、それなりに取れていますが、休業まではなかなか難しいようです。
育児と違って介護は終わりが見えないので、休業が難しいです。
私も、引退した理由のひとつに父の介護がありました。
私の場合は実介護せずに病院や施設の対応のみでしたが、それでもかなりの時間が必要でした。特に体調変化があった場合は時間的猶予が無いので、仕事でプロジェクトを担当していると両立は無理と感じていました。(私は窓際だったので対応できていましたが、それでも大変でした)
それと、介護が必要になる年齢だと、それなりの地位になっていることがあるので、休暇はともかく休業は難しい気がします。プロジェクトリーダーが長期不在にするわけには行きませんので。
私の場合、休業するとそのまま引退になりそうだったので、切りよく引退しました。1年もせずに父が他界しましたので休業でも大丈夫だったかもしれませんが、こればっかりは予測不能です。
やはり一流企業は凄いです
三井物産さんの人事データの新聞記事が出ていたので、ちょっと調べてみました。
人事データの詳細はわかりませんでしたが、代わりに人材マネジメントの情報が公開されていました。
データが公開されていると、具体的に会社のイメージがつかめると感じました。
それにしても、一流企業は違いますねー。
その分、能力高い人が多いでしょうから、中は違った意味で大変そうな気がします。それでも、入れるチャンスがある人は頑張ってみる価値はあると感じました。