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愛車の話

 夏に買い込んだアイスの在庫が今だ冷凍庫に眠っていることを思い出し、いつ消費するか悩んでいるしろやんです。昨年は10月の中頃まで暑かったので、そのノリでシャトレーゼでアイスをまとめ買いしたらダダ余ってしまいました。もう少し寒くなったらしっかり暖房を利かせた暖かい部屋で食ってやろうと思います。アイスどもよ、この寒さに乗じて来年夏まで生き残ろうと考えているのなら諦めろ。こちらにも考えがある。震えて待て。

 さて、今回は愛車の話です。noteでクルマの話というと大抵カーシェアリングやEV、コネクティッドカー等の最先端の話題になりがちですが、これはそういう話ではありません。ただ愛車の話をします。好きなので。オチとかそういうのはないです。

◇マイカー:三菱 ランサーエボリューションⅩ GSR

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 2008年式三菱 ランサーエボリューションⅩ GSR 5MT(略称:エボ10)が愛車です。

◇好きなポイント

・走行性能
 カタパルトから発射された戦闘機のように加速し、敏腕ピッチャーのカーブボールのように曲がり、見えない壁に激突したかのように止まります。いや言いすぎか。実際のところ、世の中にはもっと速いクルマがごまんとありますが、それでも十分過ぎるくらい速い。その速さを活かすような走り方ができるシーンは限られていますが、街中を走るだけでもその片鱗が見えるのが素敵。もちろん、そのような走り方が許されるジムカーナ練習会やスポーツドライビングレッスン等の場では自分が無敵になったと錯覚するくらいに楽しく、速く走れます。

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 特に朝一の走行で全力加速すると、目覚め切っていない低血圧の身体が耐え切れず、意識が遠ざかりそうになるくらい速い。冷静に考えるとこんなに速い必要はないよな。それでも速いと気持ちいい。スピードはいずれガンにも効くようになる。はず。

・見た目

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 色々評論家じみて言葉を並べ立てて褒めちぎりたいところですが、どうにもオタク特有の早口のようになるビジョンしか見えてこないので、一言で。駐車場に停めたあと振り返りたくなる。素敵。おっと失敬。拙者二言も喋ってしまったでござる。

・サンルーフ

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 中古で購入する際に、「サンルーフなんているかな」と思っていましたが、実際サンルーフがあるカーライフを送ってみるとなかなかいい感じです。チルトさせておけば適度に換気できますし、何より暗くなりがちな車内が明るくなるのが素敵。普段、日の光を浴びない文字通りの陰キャなので、ドライブするときくらいは日の光を浴びるのもいいかなと思います。夏場は太陽の恵みを致死量に至るまで受け取り、即身仏(炎タイプ)になるのではないかと戦々恐々としていましたが、実際のところシェードを閉めれば概ね平和です。もちろん、サンルーフなしのクルマよりは暑いですが、エアコンでどうにかなる範囲です。そんなことよりも、車内が明るいのがとても良い。あって良かったサンルーフ。

・マニュアル
 実は前のクルマもエボ10だったのですが、SST車(雑に言うとAT)で、乗っているうちにMT運転したい病の発作が出てしまい、1年かそこらで乗り換えてしまいました。乗り換えた当初は随分と無駄な金を使ってしまったなと部屋を散々に散らかしたことが飼い主にバレてしまった犬のように自責の念にかられていましたが、乗るうちにやっぱり大枚叩いてでもMTに乗り換えて良かったと思えるようになりました。それはもうシンプルに楽しいし。回転数をぴったり合わせての綺麗なシフトダウンや素早いシフトアップをキメられると脳汁出ます。SSTは機械がほぼ完璧な変速をしてくれるので無駄なく速く走れ、それはそれで楽しかったですが、個人的にはオタクらしく必要もないレバーをガコガコ操作しながら走る方が好きです。

◇結論

 内装が軋むとかサンバイザーを留めるためのネジが走行中に脱落してきたとかロードノイズがやかましいとか些細な問題はありますが、逆に言うとそれくらいしか不満な点はありません。それ以外は好き。19年5月に買ってから1年7か月、基本的に週末しか乗らないのに既に22,000km程走っています。走るのが楽しいので、近場に行くにもわざわざ山間部の道に回り道したり、特に目的地もなく何となく走り回ったりとしていたら、100kmくらいはすぐに走ってしまう。楽しいから仕方ない。とはいえ、エボでのハイスピード徘徊の代償として安くない燃料代を要求されます。燃費はよろしくない(9~10km/l)し、ハイオクを要求してくるので、あっという間にガソリンスタンドの店員に顔を覚えられてしまう。お互い認識してるのに特に話したことはないような微妙な距離感、何か気まずいから俺のことは忘れて代わりに世界の国々の首都でも覚えては如何か。更に言えば、大した目的もなくガソリンを過大な音とスピードに変換するような行為はここ最近のヘルシーな世の中の価値観からすれば愚かだし、何処ぞの環境少女にも「よくもそんなことが出来るな」と糾弾されそうです。それでも、どうしようもなく楽しいのでやめられない。結構前から救いを探し求めていましたが、多分クルマは結構救いです。かつての人々は目に見えない八百万の神だとか脇腹から生まれた王子様に救いを求めていましたが、その血を散々にまぜこぜした勢いでこの世に転び出た俺は高速移動出来る鉄の塊に救いを求めています。生きる中で時たま感じとることのできる目に見えない偉大なものを言葉で表し、それを信じた昔の人たちと比べれば、ただただ移動とスピードで気持ちよくなっているあたり、文明の利器の威を活かして昔の人の思う魔法使いのように暮らしていても、俺は昔の人々を周回遅れにしているようで周回遅れにされているのかもしれません。こんなにも速いのに。

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