
妊娠37週出産記
私は、2017年に、37週6日目で出産をしました。
以前の記事に書いたように、息子には先天性疾患があり、産後すぐに手術の必要があったため、とにかく出産に関わる関係者が多かったのです。
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且つ、14年ぶりの出産とはいえ私は経産婦だったため、万が一にでも不可抗力で出産が早まってしまうと、病院側の準備が整わなくなってしまうということもありました。
そのため、私の身体と赤ちゃんの成長、そして関係医師の皆様のスケジュールをすべて検討して、出産日を決めました。出産直前から出産の様子について、どんな過ごし方をしたのか書いておこうと思います。
出産1週間前~入院までの過ごし方
当時、私はマタニティヨガに通っていました。
出産日が予定よりも早まることが決まったので、まずはヨガインストラクターの先生に相談。年末年始休暇を挟むタイミングだったので、教室がお休みに入る前日=出産日の1週間前にもヨガの予約を取りました。
その教室では、希望をすれば先生が最終のアジャストをしてくれます。下半身全体から骨盤を調整して、子宮が開きやすい状態にしてくれるのです。
勿論、それだけで子宮が開いてくれるわけではなく、その後何をするのか指示があります。先生からのアドバイスは、
・終わった後に1時間以上歩くこと
・太腿周りのマッサージを旦那さんにしてもらうこと
(やり方は教えてもらいます)
言われた通り、私はその日と翌日は1時間近く散歩して、夫にも協力してもらって太腿をほぐすマッサージをしてもらいました。
ヨガをうけた3日後には、第一子妊娠時には感じなかった激痛を子宮口、というよりもその周囲の骨の辺りに感じて「ヒーーーーッ!!!」となりました。スーパーに買い物に行っている間に、あまりにも痛くなって歩みを止めたくらいでした。
入院日
病院に入ったのは出産予定日の前日の午後でした。
お昼ご飯を済ませて、シャワーも浴びて、メイクはせずに病院に来てくださいと言われていました。
出産を予定していた病院は、我が家からは、公共交通機関を使うと電車とバスを駆使しないといけない場所でした。「ノーメイクで移動か…」と思っていたら、義母が仕事の休みを取って車で来てくれて、夫と私を乗せて病院まで連れて行ってくれました(感謝)。
病院に入って、まずは私の現在の身体の様子をチェックしてもらいました。
そこで、子宮口が既に2㎝近く開いてますねと言われました。あの、入院直前に、歩いている最中に感じた痛みはこれだったのか~と妙に納得しました。
それが幸いして(?)、元々はバルーンを入れる予定でしたが、控えましょうということになりました。順調に体が準備されているので、バルーンを入れたらそのまま陣痛が来てしまうかもしれないという判断を頂き、そのまま過ごすことになりました。
※バルーンとは、分娩を誘発するために使用するものです。↓↓↓
バルーンとは、子宮口にゴムの袋を入れて蒸留水や生理食塩水を注入し、袋を風船のように膨らませて子宮頸管を押し広げる医療器具です。分娩誘発や陣痛促進の目的で行われます。
子宮口にバルーンを入れると、この器械的な刺激により子宮頸管の熟化が始まり、子宮口が開きやすくなります。ときには陣痛がいざなわれることもあります。
ただ、多少の緊張と興奮もあって中々眠れずに過ごして、且つ翌日は朝5時にはLDRという分娩室に移動しなければならず、私は午前4時半には目覚ましをかけて準備をしました。
まあ、生まれたらゆっくり眠ろう、くらいの気持ちでこの日は過ごしていました。
出産日
出産当日は、朝4時半に目を覚まして、歯磨きや洗顔をして準備をし、且つ部屋を移動するために荷物をすべてまとめていたら、看護師さんから声をかけられLDRに移動しました。
私が入院した国立の医療センターには、LDRと呼ばれる、陣痛から分娩・分娩後の回復までを一部屋でゆっくりと過ごせる分娩ルーム(←今は、割と大きな病院ではこういう形式をとっている病院が多いような気がします)があり、移動してからは着替えをして、あらゆるモニターを身体中に装着してもらいました。
また、入院前に、”どんなお産を希望するか”というアンケートを提出しており、かけてほしい音楽やアロマ、用意してほしいものなど希望が出せるようになっていました。
私は、確か足湯とヨガマット、大きめのヨガボールを希望していたと思います。そのため、私のLDRにはそれらが準備されていました。
検査を済ませて、いよいよ促進剤を入れ始めたのは、恐らく7時過ぎていたのではないかと思います。
それでも、比較的順調なペースで子宮口が開いてきたため、夫の病院入りは9時くらいでOKと言われていたのですが、早まるかもしれないということで急遽呼び出しがかかり、早めに病院にかけつけてくれました。
モニターを装着していたので、最初は分娩台に横になっていたのですが、ふと、ヨガの先生から「寝ていても赤ちゃんはおりてこないよ」と言われていたことを思い出した私。
徐に分娩台から下りて、オロオロする夫を横目に、事前に準備してもらっていたヨガマットの上に立って腰回しをすることにしました。また、猫と牛のポーズを取ったり、ヨガボールに寄りかかったりして、とにかく動きまくりました。
”結構痛みの感覚が狭くなってきた?”、”でもまだ陣痛本番とは言えない?”なんて思いながらも、余裕ぶっこいていたのですが、看護師さんから「そろそろ子宮口の開き具合見てみましょうか」、と言われて横になると、既に9㎝開いていて、陣痛始まってますよ!とのこと。
これには夫も看護師さんも驚愕。慌てて関係診療科に連絡してお医者さんを集めてくれていました。
夫が唖然として私を眺めていたのは言うまでもありません。
そのとき
私の出産に立ち会ったのは
・産科医
・麻酔科医
・外科医
・呼吸器内科医
・NICU担当医師
・新生児科医
・助産師
・看護師
の皆様。立ち会った夫の話だと、最初はなんだか慌ただしいな~くらいだったけど、ふと顔をあげたら20名以上の人たちがずらーッと並んで見守っていて、びっくりしたとのこと(←今思うと、あの雄叫びを聞かれていたのかと、ちょっと恥ずかしい…)。
私はとにかく生むことに集中をしていたので、認知していたのは助産師さんと産科医。そして、後に分かったのですが産科の部長医師の方でした。この部長さんが、気付くと私のすぐ近くで声をかけてくれていて、いきみ方や呼吸をずっと褒めてくれました。
そして、痛みで”心が折れそう…”と思った瞬間に、「もう次で産まれますよ~、あと1回いきんだら終わりますからね」と言ってくれたのです。
その言葉で、”あと1回!”と思い直して踏ん張ることができました。
出産を終えて夫に、「人って何事も承認とゴール設定が大事だね~」と言ったら苦笑されました。
まとめ
私は、分娩所要時間2時間26分で、無事に出産を終えました。
産後すぐに息子は保育器に入れられてNICUに行ってしまいましたが、運ばれる前にちょっとだけ顔を見せてもらうことができました。
今は、間もなく5歳になろうとする生意気な男児になっていますが、あの日彼を見た瞬間に、思わず「かわいい」と口から漏れて涙が溢れたことは忘れられません。
高齢出産や子供の先天性疾患など、いろいろなプレッシャーもありましたが、結果的に楽しんだ出産だったなと思います。
今日はたまたまですが、息子の七五三の御祈禱に行ってきました。これからも無事に健やかに育っていくことを、願わずにはいられません。
最後までお読みいただきありがとうございました。