第8回空色杯 500文字以上 投稿 「アイスキャンディみんなで食べたよ」
うつむいてつまらなそうに親友二人に付いて行く小学生、
C子の頭の中は数学ばっかりだ。
今は高校の教科書をやっている。
今300歩歩いたから、およそ何m進んだとか 救急車のサイレンを聞いて、ドップラー効果から救急車のスピードと方角を考えたり。
つい俯いてぶつぶつ言ってしまう。
A子とB子は慣れているが
「ねぇ」、「ねぇ」
A子とB子。
「一緒にアイス買って食べよ」
ユニゾンで二人。
「ってか、20円しかもってないけど・・・」と、B子。
「なら三等分しよ」と、A子。
三人で80円のアイスキャンディを一つ買った。
A子が30円
B子が20円
C子が30円
だから
A子が3/8
B子が1/4
C子が3/8
さて、実際のアイスをどうやって分数の通りに別けるか、なかなか難しい。
「google先生に訊けばいいじゃない」
と、A子。
いあ自分で求めたい。
「でも溶けちゃうよ」B子。
『ぱくっ』A子が一口食べた。
えええ、計算が狂うよ~。
ランドセルの中からコンパスと物差しを出す寸前だった。
アイスは失敗だった。
次は溶けないのにしよう。
そして自分を子供の域に
留めてくれる親友二人に感謝した。
まー甘い物は脳の活力だと
某ノートの出てくるアニメで知ってた。
さぁ
カエルが鳴くから帰ろ~。