1年間のドイツ留学を終えて
先日、1年間のドイツ留学を終え帰国しました!
恐らくドイツへ来ていなければnoteも始めていなかったので、様々な面で大変実りのある留学となりました。
今回は、留学を終えた今の気持ちと今後についてです。
併せて、僕なりの考えを書いたドイツ滞在時の記事も読んでいただけると、ここでは書ききれない思いまで更に理解していただけるかと思います。
「自分と違う」「知らない」は「面白い」
僕は基本的に他人に興味のない人間でした。「外」はどうでもよくて、大事なのは自分の「内」にどれだけ矢印を向けることができるかどうか。そう思っていたし、今後もこれが通用する場面はあるでしょう。
しかしドイツでは「自分と違う」人や、自分の「知らない」ものばかりに出会いました。人種、生い立ち、言語、食べてきたもの、常識。。。とにかく違うんです、まったく。
僕にとってこの「違い」が面白くてたまりませんでした。何気ない日常の中にまだまだ知らなかった発見が溢れているんです。
「なんでこの人はこういう行動を取るんだろう」
「このシステムは日本ではありえないな」
もちろんこれは僕が全く「知らない」から、見つけたものを新しいと思うわけです。だから他の人からすると『お前が見つけたものってそんなものか』と思われるかもしれません。
自分の知っているものを「内」とすると、知らないものは「外」です。当然ですが、ドイツにはこの「外」ばかりが溢れていました。そして「外」も、知ってしまえばいつか僕の「内」になります。「内」をいわゆる「価値観」という言葉に置き換えると、「外」を知れば知るほど、それまで持っていた「価値観」の捉え方も変わってきます。
「外」を知ることの面白さを知ってしまった。
このことは別にドイツに来なくても気づけたかもしれません。なぜなら日本にいたって「外」を知ることはできます。でも僕にとってはドイツに来たからこそ得られたものだから、本当に「外」へ出てよかったと実感しています。
また日本を「内」、ドイツを「外」と定義すると、日本の見え方が少し変わってきます。1つ具体的な話をしましょう。
例えば、日本の街中って本当に綺麗です。ゴミが落ちていません。これはポイ捨てはしてはいけないというルールがあるからです。
しかしドイツの街中では、吸い殻を始めとするゴミが(たくさん)落ちているのをよく見かけます。でもその代わりに、ゴミ拾いをする清掃員がちゃんといます。だから別にポイ捨てしたっていいって考えなのかもしれません。
ポイ捨てしない社会だから清掃員がいらないのか、清掃員がいるからポイ捨てしてもいい社会なのか。
大事なのは、『こっちの方がいい!』と決めることではなく、『そういう世界もあるんだ』って幅を知ることです。清掃員がいなくても綺麗な国がある一方で、街が汚いからこそ清掃員としての仕事がある国もあります。
つまり現実として、今日も世界はそうやって回っているし、何が正しいかなんて個人の見解に依ります。そんなことよりも僕はもっと色んなものを見たいし、「外」ではどうなっているのか知りたい。大げさに言えばそんな感じです。
環境が行動を決める
以前こちらの記事で、『環境は言い訳にしかならない』というような趣旨のことを書きました。
いきなり自分の意見を曲げるようですが、「環境選び」は本当に大切です。なぜなら、どんな環境にいるかで自分の行動が決まると言っても過言ではないからです。
例えば、ドイツの大学生はメリハリがすごいです。勉強するときはものすごい集中力で取り組む一方で、お酒を飲むときは本当に楽しそうに友人との時間を楽しみます。(あくまで個人の見解)
そしてそういう環境の中にいると、『自分もやらないと』って気にさせてくれます。
「思いっきり勉強して、思いっきり遊ぶ」
今でも彼らのことを思い出すと、自然とやる気が湧いてきます。
極論を言ってしまえば、どんな環境にいようが結局のところ自分次第です。でも自分が力を発揮しやすい環境って必ずあります。僕の場合、周りの影響を受けやすいので、ドイツの学生が身近にいる環境は居心地がよかったです。
近くにいる意味
『必ずしも近くにいる必要はないな』
親の顔を見ない日はない20年間を送ってきた僕が、1年間親元を離れてみた感想です。これは親のことが好きではないということではなく、今の時代なら連絡は簡単に取れるし、声を聴くことも顔を見ることもできるからです。
でもたった1年間しか時間を共にしていないのに、ドイツで出会った人とは近くにいたいと強く思います。
これはなぜでしょうか。
答えは簡単です。近くにいないと感じれないものを知っているからです。
ドイツで出会った人とは、よく握手もするしハグもします。
挨拶としてだけでなく、嬉しいことがあったときも、悲しいことがあったときも。
このとき必ず視覚以外にも、触覚と嗅覚を使って、相手のことを感じることができます。でもこの2つって、画面越しには伝わってこないし、たとえ同じ空間にいたとしても距離が近くないと感知はできません。
だからドイツに来てから握手やハグをするようになった僕にとって、彼らと会える距離にいたいと思うのは必然なのかもしれません。
さぁ、これから
ドイツでの話はひとまずこの辺にして、最後のテーマはこれからのことです。現時点での僕の考えは、
・ドイツでの体験
・日本へ帰ってきて思うこと
・ドイツ関係で今は日本にいる方へのインタビュー
・サッカー関係の方へのインタビュー
これらをテーマにこれからもnoteを続けていくつもりです。
しかし正直不安もあります。ドイツにいる強みがなくなった分、これから書く文章にもリアルさがなくなり説得力に欠けるかもしれません。読んで下さる方の数が減ることもあるでしょう。
それでもはやり、「今だからこそ書けること」を1つの軸にしながらこれからも続けていきます。
そして今後についてはっきりしていることがあるとすれば、
「いつか必ずもう一度ドイツへ戻って来たい」
この気持ちだけかもしれません。でもそのために今できることをやり続けるだけです。
最後になりますが、ドイツでお会いすることができた方はじめ、いつもnoteを読んで下さっている方へ、本当にありがとうございました。
留学生としてのドイツでの活動は終わってしまいましたが、これからも引き続き読んでいただけたり、ご意見いただけると嬉しいです。
今回も読んでいただきありがとうございました!