DP中伝を取るためにやったこと
2024年9月27日、念願だったDP中伝を取得しました。
DP十段に初合格したのが2021年9月25日だったので、ちょうど3年かかったことになります。
本稿は、DP十段を取得してから中伝に合格するまでの記録です。試行錯誤の履歴が主になるので、「とにかくどのくらいの目安で受かるのか早く教えろ」という方は、「合格時の実力」の章からお読みください。なお、DP中伝は、難易度の差が作品によってまるっきり、本当にまるっきり違うので、EPOLIS以降は参考にならない可能性も大であることに留意してください。
十段取得時の記事もよかったら読んでみてください。(ページビューが思ったより多く感謝です)
TL;DR(要約)
ereter.netリコメ★6.54で受かりました
⭐︎11の両乱をやろう
3個押しに強くなろう
段位にFlashes(A)がいる場合は知らん
BISTROVER〜RESIDENT(停滞期)
しばらくは自分語りパートです。興味ない方は「EPOLISでやったこと」の章からお読みください。
2021/9に十段を取得してからはかなり実力が停滞しました。なんならCastHourの十段には苦手なAA(A)がいたので、十段解禁当初は合格できず、九段の時期が長かったです。(7ヶ月くらい?)
CastHour前半はSPのスコア力向上にお熱だったのでDP自体がちょっと弱火だったのですが、後半はDP熱がまた上がり、最終的にはereter.netのリコメンド値が★3くらいから★5.71に上がるほどにはやりこみました。十段が安定するだけの基盤を作り上げたような感じです。この時は、DP十段に受かるためにやったことの延長線上にある取り組みをずっとやっていただけで、目新しいことはしませんでした。
しかし、RESIDENTでは、はっきり言ってはちゃめちゃに伸び悩みました。どのくらい伸び悩んだかというと、ereter.netのリコメンド値が、2022年10月(レジデント稼働前)で★5.71、そして2024年1月(EPOLIS稼働3ヶ月目)で★5.8だったのです。1年間何やってたんだ?といいたくなるレベルです。理由としてはおおよそ下記です。
フレームレートが変わったのにライトニングモデルに適応できずずっと旧筐体でやっていた(近所にもあまりなかった)
引っ越しで環境が変化。近所の筐体がほぼすべて50/50(バネの重さが固くてDPに向かないボタン)だった
SPに夢中だった(※これによってRootage以来取れなかったSP皆伝の再取得などができた)
そんな中、EPOLISの稼働とともに、環境が変わりました。最寄りのゲーセンがライトニングモデル2台体制に増強したのです。また、近所の旧筐体が全て消滅し、いよいよライトニングモデルに適応せざるを得なくなったのです。ライトニングモデルに適応できなかったのは、なんだかノーツが細く見えるからだったのですが、EPOLISのアプデでノーツを太くできるようになったため、この問題は解決しました。ライトニングモデルにしっかりと乗り換えて、DP中伝を目指す日々が始まりました。
EPOLISでやったこと
この章では、DP中伝に向けてEPOLISで意識的にやったことを書いていきます。
50/50を受け入れる
RESIDENTでは50/50の台に遭遇するとSP、20/20の台ならDP、というマイルールでやっていました。これがDPが疎かになる最大の理由だったので、「50/50でも大してかわりゃしねえ!」をスローガンに、積極的に50/50の台でもDPに励むことにしました。指の力が強くなったのか、今では50/50の台でも難なくDPができるようになってきました。実際は50/50だと思い込んでるだけで、50/25の台なのかもしれませんが……
⭐︎11両乱道場を開設
RESIDENTではがむしゃらにDBR(Double Battle Random)をやっていたのですが、はっきり言ってあまり練習になりませんでした。簡単すぎるものか、難しすぎてどうにもならないものかのどちらかしかなかったのです。成果に結びつかない日々の中でハッと気付いたのです。「DBRの物量が捌けないんじゃなくて、そもそも“ランダム”の配置が捌けないだけでは?」ということに……
というわけで、選曲リストに⭐︎11の曲を10個ぶち込み、1日1周することにしました。とにかくミスカウントを減らすことを意識し、Programmed World(A)のミスカウント50以下という目標も立てました。わたしが選曲していたのは下記ですが、これはサイレントさんのブログ記事を参考に選んだものです。これはかなり効果があったと思います。ただし、効果が出るようになるまで時間がかかる代物なので、諦めずに続けることが大事だと思います。
練習を続けた結果、課題曲リストに挙げた楽曲の平均BPが体感ベースで30ほど下がりました。また、苦行だったSecrets(A)の両乱についても勝率が上がり、日常的な練習メニューにも組み込めるようになってきました。
運指の矯正
十段までは運指についてそこまで強く意識しなくても済んだのですが、非公式難易度12.3とか12.4の曲と戦う段階になってくるとそうも言っていられなくなります。
DPでわたしが致命的に苦手なもの、それが3個同時押しです。単体ではまだ押せるのですが、乱打の中にそれがあるようなパターンだと全く無理になります。それが一番如実に出てくるのが、State of the Art(A)です。
わたしは右手でいうところの13鍵が絡む同時押しが苦手です。とくに134、136が大の苦手です。理由ははっきりしていて、13の同時押しの3を中指で取ってしまう癖がついているからです。3を中指で取ってしまうと、4鍵を押すべき中指が不在になるため、134が押せません。また、中指が3鍵にいるときに薬指で6鍵を取るのはちょっときついので、136も難しくなる、というところです。(※123の同時押しの時は3を中指で取る癖が有利に働くので、完全にやめるのも勿体無い、という話もあります)134の同時押しに苦しめられた代表例がRave it!! Rave it!!のDPAでした。(ハード落ち多数)
というわけで、この状況に対処するため、13鍵を親指と人差し指で取れるようにがんばって運指の矯正をしました。とはいえ、3鍵を人差し指で取ることはいわゆる「ホームポジション」と呼ばれるものなので、もっと早く習得してしかるべきものではありました。わたしの場合そのツケを払うタイミングが十段取得後だった、というところです。3鍵を人差し指で押すコツについては、八王子の不正さんによる記事を参考にしました。なるべく手首を上に上げることで、人差し指を曲げやすくする、ということです。
なお、DP界に伝わる運指として、いわゆる中5・中6と呼ばれる、中指を曲げて5鍵や6鍵を取る技術が推奨されているのですが、これはまだものにできていません。階段を捌く時も中5ができると「親人親人中薬小」と弾けるようになりますが、現状はうまくできないので「親人親中グシャグシャ小」みたいな運指になっています。DP皆伝を狙うときには必要になってきそうだなあ、両乱道場をまた開いて、そこで習得かなあと考えています。
緑数字を増やす
DPはとにかく横に広い認識が求められます。高難易度の壁にぶつかったときは、緑数字を増やすことで行き詰まりが解消されました。EPOLIS開始時は324だった緑数字を、一度334まで増やし、今は341でプレーしています。334は覚えやすい数字で良かったのですが……
なお、この手法、自分には結構効きましたが、世間で言っている人があまりいないので、話半分の方がいいかもです。何か副作用がある話かもしれませんので……
ただし、一つ自分の体感ベースで言えることがあります。それは、緑数字を増やしたことが、先述の運指の矯正に大いに役に立った、ということです。おそらく緑数字を増やすことによって、ノーツの滞空時間を増やすことになり、運指を考えるコンマ数秒を確保することができたのでは、と踏んでいます。遅ければいいってものでもないと思うので、自分の適正値を見極めていきたいところです。
ランプの更新はバランスよく
十段を超えると⭐︎12のハードも十分に狙えるようになってきます。ハード狙いとイージー狙いはバランスよくやっていました。(いわゆる地力の下限と上限の意識)
それだけではなく、わたしの場合はノマゲ狙いもやっていました。正直ノマゲ狙いは多分やらなくてもいいのですが、それはいろいろな譜面をやっている人の場合に当てはまることであり、ランプ更新に強い興味のある人間にとっては、色々な譜面に触るきっかけを持つためにノマゲ狙いをやるのがよいと考えます。ノマゲはereter.netのリコメンドに影響しないのでご褒美がなく、代わりにビンゴカード機能でやっていました。
EPOLISでやらなかったこと
逆にあまりやらなかったことを書きます。「不要」というより、「効果はあると思うけど自分にはレベルが高すぎて無理だった」という感じです。
DBR
RESIDENTではそこそこ遊んでいたのですがあまり効果がありませんでした。EPOLISでは、日々の練習メニューには取り入れなかった、というところです。たまに模試を受ける感覚でHeavenly Sun(H)とかPLASMA(H)で遊んでミスカウントを見てみる、という使い方をする程度でした。こちらのDBR難易度表を参考にしてやっていたのですが、IXION(H)あたりになるともう全く無理で、ちょっと諦めムードになってしまいました。
自分の苦手なタイプは両側で違うことをさせる譜面(Nightmare before oversleepの最後、cinderの局所難部分など)なので、DBRの練習によるものと違う栄養を摂取した方がいいのかなという考えもあり、取り入れていなかった、という感じです。今後は物量耐性も増していく必要があるので、日々の練習メニューにうまく取り入れていけるといいな〜と思っています。
DBRは目的が一番大事と感じています。何を鍛えたくてDBRの門を叩くのか。その答えを得たときにやってみようと思います。
単曲攻略
段位曲含めて、単曲の攻略はあまりしませんでした。地力至上主義、ぶつかり稽古上等!の考え方です。これはあまり効率が良くなかったとも思うので、参考にしない方がいいかもです。単曲攻略もしっかりやった方が、もっと早く成長できたかもしれません。
⭐︎12の両乱
歯が立たずでした。No.13(A)と革命(H)はちょっとがんばってましたが、現段階では難しすぎて、あまり役に立った実感を得られていません……もうちょっと選曲に幅を持たせて戦略的にやらないと意味ないかなと思いました。
合格時の実力
中伝は3回受けました。3回で抑えた理性がえらい。
リコメ★6.0くらいのとき:大犬の道中6割くらいで死亡
リコメ★6.5くらいのとき:∀の道中7割くらいで死亡
リコメ★6.54のとき:合格
Dynamite(A)のBPが200越えくらいだったのですが、「これが180を切ったら受験しよう」と決めていました。ある日今日ちょっと調子いいかもな~と軽い気持ちでDynamite(A)をプレーしたらなんといきなりBP150(自己べ-72)でイージーしました。その勢いで中伝を受けたらあっさり合格した、という状況です。その日はコンディションが異常に良かったのですが、これは普段より1時間多く寝ていたのでそれが大きかったのかもしれません。睡眠は大事。坂東は英二。
また、大犬がやたら得意だった(※SPでも大犬が大好き)ので、それも合格の重大な要因になっていたと思います。あまり再現性のない話をしてすみません。ただ、大犬がだめでも∀の後半ができないと話にならないので、必要地力の目安がこれによって大きく変わることはないのでは、と感じています。万一わたしと同じくらいのereter.netリコメ値があるのに大犬が抜けられない、という場合は大犬に特化した練習をするのが良いかと思います。
合格時点のクリアランプ状況
Googleスプレッドシートに合格時点のクリアランプ状況をまた載せていますので、良かったら見てください。
課題曲各曲のBP
下記の通りです。蓋を開けてみると余裕でしたが、上振れを引いたことによるものです。
Painful Fate(A): 113
THE PEERLESS UNDER HEAVEN(A): 120
ワルツ第17番 ト短調 “大犬のワルツ”(A): 117
∀(A): 156
中伝の難易度差
有名な話ですが、DP中伝は難易度が全く安定していないので、作品が変わると目安の話はなんの参考にもなりません。次回作の中伝ボスにFlashes(A)が復活した場合は、また中伝取得に向けた長い旅が始まることになりそうです……(来ないで〜〜😭)
おわりに
DP中伝は一つの通過点に過ぎませんが、通過点にしてはあまりにもしんどいものです。練習方法も工夫が必要で、必ず1枚以上の壁にはぶつかることになると思います。壁のぶつかり方や乗り越え方は人それぞれなので、本稿が役に立つかは分かりません。誰かこの世界にいる一人でも、この記事が役に立つことを祈ってやみません。
それでは、次回、「DP皆伝を取るためにやったこと」でお会いしましょう!!早くて3年後ですかね……