バンブラ大合作第10弾が出ました
本日から3日間にかけてバンブラ大合作第10弾というものが出ています。わたしも参加してまして、Team Bに動画が出ています。
そもそもバンブラ大合作とは何でしょうか。10個(かつては8個)のトラックで音楽を作ることができる大合奏!バンドブラザーズというシリーズのゲームがあります。このシリーズにて有志が自分の好きな曲を詰め込んだメドレーを作り、そのメドレーをまたシームレスにつなぎ合わせて、一つの作品にしようという試みがバンブラ大合作というものです。メドレーにはそれぞれテーマが設けられていて、ゲーム・アニメ・J-POP・ボーカロイド曲など多彩なジャンルのものが取り揃えられます。原初のものは2009年に公開されており、今回が記念すべき10回目となります。
10回目は節目ということでお祭り感もあり、過去最大級の規模となりました。記念だし枯れ木も山の賑わいだし……ということで、わたしも初めて出ることにしました。テーマはbeatmania IIDX選曲BGMメドレーです。コンセプトとしては2つあります。
一つ目は、beatmania IIDXの選曲BGMを、バンブラPが始まった時から現在の至るまでのものをすべて入れる、ということです。もともとわたしは中学生の頃にバンブラに出会いまして、そこでドラムの演奏がとても楽しいと思うようになりました。やがて、ゲームセンターに行くとドラムのゲームがあるということを知り、遊んでいるうちにjubeatとかポップンミュージックなど多くのアーケードゲームと出会いました。そして最も入れ込んだのがbeatmania IIDXだったのです。おそらくバンブラがなければアーケードの音ゲーと出会うこともなかったし、beatmania IIDXがなければバンブラをこの年齢まで続けることはなかったのではないかとも思います。そんなわけで、記念となる大合作にはこの歴史を振り返るようなものにしようと考えたのです。beatmania IIDXを始めたのはLincleのときだったので、はじめはLincleからにしようかと思ったのですが、大合作のレギュレーションの尺に収まらなさそうだったこと、またバンブラPの10周年の企画ということで、バンブラPが始まった後にリリースされたPENDUALからにしよう、ということで組み立てていくことになりました。バンブラPを遊びながら、IIDXの地力を高めていった自分自身の歴史を振り返るようなメドレーになったのかなと思っています。
もう一つのコンセプトは、これを順番通りに並べる、ということです。歴史を振り返るようにするためには順番が大事なので、作品の順番に並ぶようにしました。普通メドレーというのは自分の好きな楽曲を好きな順番に繋ぎ合わせて、繋ぎの妙だったり裏の隠し曲を入れたりということを楽しみながら作るというものが多いです。が、今回のメドレーではその辺りの自由度が全くなかったので、メドレーの楽しいところは一個もなかったです。つなぎ部分に関してはなるべく頑張りましたが、どうしてもただのクロスフェード音源みたいになっちゃったかなという反省はあります。順番を考えなくて済むという点では楽だったのかもしれませんが、やっぱり難しさの方が勝ちました。
また、選曲BGMは、作品によって雰囲気がガラッと変わるので、全てを忠実に再現しようとすると楽器の数が全く足りなくなります。そこで、ファミコン音源を使うことによって「ゲームのBGMなんですよ」感を出しつつ、楽器不足を補おうとしました。楽するために安易にファミコン音源に手を出したと思われたくなかったので、YMCK師匠などチップチューンの大家の音源を聴きあさって、技を盗もうとしました。とはいえ、少ない音数で音楽を成立させる技術は一朝一夕には身につきませんでした。成立はできたと思いますが、チップチューン道はまだまだ奥が深すぎる技術だと感じております。
なお、このメドレーがRESIDENTで終わっていることに対して「それでええのんか?」とコメントしたがる人もいるでしょう。それは百も承知しております。ただ、このメドレーがRESIDENTで終わっているのは怠惰ではありません。むしろ大合作メンバーのこの企画にかける思いが強いからこそ、このメドレーはRESIDENTで終わっていると言えるのです。このメドレーがRESIDENTで終わっている理由は(あんまり内情を言うもんじゃないとは思いつつ)、この企画の準備がかなり綿密に行われていて、EPOLISが稼働する(2023/10/18)よりもずっと前に、かなりの準備が終わっていたためなのです。どんな準備をしていたかは、運営メンバーからやがて語られると思いますのでわたしからは書きません。ですが、とにかく高い熱量と技術で企画が進められていった、ということはハッキリと言っておきたいです。多数の人間の成果物を集めて一つのものを作るのは並大抵のことではありません。企画公開日の1ヶ月前に稼働を始めたゲームのシステムBGMを耳コピして追加する、そんな付け焼き刃が似つかわしい企画ではなかったと言うことです。
そんな高い熱量で作られた企画ですが、本日時点でまだ折り返しにもなっておりません。明日以降も作品が出るので、ぜひ見てください。プレミア公開的なやつもあります。