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ありがとうさようならトロとパズル

ひとつずつの笑顔、はずむ声……

どこでもいっしょを題材にした「トロとパズル」が5月10日をもってサービス終了となりました……本稿では、トロとパズルに謝意を示しつつ、思い出を振り返っていこうと思います。

パズル要素はただ祈るゲームだった

よくなかった思い出から書いていきます。トロとパズルのメイン要素はパズルでした。しかし、これは頭を使うパズルではなく、ただ運の良い配置が来ることを祈るだけのゲームでした。ルールを簡単にまとめると、

①くだものを動かして3つ揃えると消える
②4つ以上くだものを揃えると爆弾的なアイテムになる
③与えられた目標を指定された手数以内にクリアすれば勝ち

という内容です。いわゆる3マッチパズルのようなものをやったことがある人であれば、あんな感じか〜とすぐにわかるかと思います。厳密には蜘蛛の巣に捕まっている鴨を爆風で吹き飛ばしたり、灯籠を3回爆破したり、などいろいろな要素があるのですが、すべて説明すると大変なので省略します。

キャラクターのかわいさとパズルのファンシーさに対して、パズルの難易度は超悪魔級でした。運良くたくさん爆弾を生成できることを祈るか、コインを出して爆弾を購入するかしない限りとても前に進めません。また、一度クリアしたステージをもう一度遊ぶことはできないので、詰まったら永遠に他のステージを遊べないという状況でした。心が折れた人がたくさんいたのではないかと思われます。「パズルを難しくすることでコインを購入してもらう」というビジネスモデルだったと思われるのですが、それにしてもちょっと厳しすぎたんじゃないかな〜と思っています。

他方、「頭を使わなくてもプレイできる」という側面があったので、テレワーク中のつまらない会議の時にこっそりプレイできる、というメリットはあったかと思います。えっ?いや、わたしはそんなことしてないですよ……ええ……

ポケピとのふれあいが楽しい

とはいえ、よくないところはパズルの鬼畜さだけで、それ以外は素晴らしいゲームだったように思います。どこでもいっしょシリーズの醍醐味といえば、ポケピにことばを教えることです。トロとパズルにおいてもこれは健在でした。

添付したものは、特に思い出に残っている発言です。このように、ついスクリーンショットを撮りたくなってしまうゲーム性はまさにスマホゲームにぴったりのものだったように思います。ジュンやスズキなどのポケピも、パズルを少し進めるだけで全員そろうので、彼らとのふれあいは、パズルを全く進めることなく楽しむことができました。 

ストーリーが良い

ポケピとのふれあいだけであれば、しんどい思いをしてパズルを進める必要などなかったのですが、それでもわたしがパズルを遊んだのは、ストーリーが良かったからでした。

トロとプレイヤーは天つ空という寂れた温泉街にやってきます。すると入り口でそらやという旅館の看板猫であるソラに遭遇します。ソラは「お姉ちゃん」と呼ばれる人物と旅館を経営していたのですが、ある日「お姉ちゃん」がどこかに行ってしまい、一人で旅館を切り盛りしていました。そんなソラに、この温泉街の復興を手伝ってほしいといわれて、観光大使になって協力してあげる……というような話です。パズルを解くと星がもらえて、その星を消費するとストーリーが読める、という構図になっています。あんまり言うとネタバレになるのですが、ストーリーを読んでいくと、「ああ~こういう話なんだろうな……」とだんだん読めてきます。そしておそらくその予想は当たります。いい意味で期待を裏切られない、素敵な話です。

ストーリーがいい、と言っても、正直かなり引き延ばされているような印象はあります。サービス終了の報を聞いたときに、「ついにあのストーリーが終わらせてもらえるのね……」と思ったほどでした。とはいえ、随所に温泉、酒、鉄道などなどのいろいろなうんちくがちりばめられていたり、登場人物のかわいさがちりばめられていたりと、飽きない構成にはなっているので、全体的な完成度としては高かったのではないかな、と思っています。

なお、今はサービス終了ということで、もう上記のストーリーは読めない……と思いきや、なんと、オフラインでも遊べるようになっていて、ストーリーを読むことができる星が全員に大量配布されています。少しでもかじったみなさんは、ぜひストーリーを最後まで読んで、ソラたちがどうなったのか、見届けてほしいな、と思っています。全部読むとおそらく10時間以上要しますけどね……。

最後に

残念ながらサービス終了という形になってしまいましたが、総合的には高い完成度のゲームだったと思っています。いろいろ見ていると、「本当はこういうストーリーもあったんだろうな……」と思わせる要素があるなど、悲しい気持ちは正直あります。ですが、サービス終了という段になって、ソラの物語をしっかり丁寧に終わらせてくれたことや、ストーリーを全員が読めるようにしていただけた対応をしてくれたことに対して、感謝の念が尽きません。今後どこでもいっしょのゲームを同じ運営のみなさんが作ってくれるかはわかりませんが、次回作がまた出たら、インストールして、必死で動画広告を見まくろうと思います。

おまけ

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わたしのプレイヤーネームは「遠藤憲一」でした。なぜなら、遠藤憲一のような男がトロと一緒に旅してたらさぞかわいかろうと思ったからです。

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