理由が分からず怖いもの3選
本稿では、自分で理由が分からないけどもなぜか強い恐怖感を覚えるものを3つ列挙したいと思います。本人にもなぜ怖いのか理由が分かっていないので、おそらく釈然としない内容になるかと思うのですが、ご容赦いただければと思います。
1. アーボックのおなかの模様
幼少期のとき、昆虫が苦手でした。とくに鮮やかな模様がついている昆虫に苦手意識があり、良かれと思って掲載されているジャポニカ学習帳の鮮やかな昆虫の表紙に恐怖心を抱いていました。また、生物の教科書も怖くて開けない日々を送っていました。
苦手意識はデフォルメされていても同じで、インセクター羽賀の使う虫デッキだったり(あれは”嫌さ”が強調されていたので逆にマシでした)、ポケモンのキャタピーとかバタフリーとかスピアーあたりにも苦手意識がありました。そんな中で一番怖かったのがアーボックでした。アーボックはどう考えても虫ではないのですが、あのおなか部分の模様は他の何よりもグロテスクに見えて、見るだけで「うわっ」と声に出てしまうような恐ろしさがありました。あんなに顔っぽい模様なのに、あれが顔ではないというところもまた怖いです。何であんな邪悪なデザインにしたんでしょうか。
大人になるにつれて昆虫への苦手意識は薄れてきたのですが、アーボックのおなかの模様だけは、いまだに目を背けてしまう恐ろしさがあります。おそらく昆虫に対する恐怖心やトラウマを、すべてアーボックの模様が身代わりになって吸収してくれたのかもしれません。恐怖心のフリーズドライのようですね。
2. セシールのサウンドロゴ
セシールのサウンドロゴは、女性の声と男性の声で構成されていますが、この男性の声が自分にとってめちゃくちゃ怖いです。自分にとって理解のできない音声がずっと流れている、ということは時に恐怖を喚起すると思うのですが、このサウンドロゴの怖さは、それだけではない「何か」を感じてなりません。
……恐怖の理由が分からないのでこれ以上語れることはないのですが、個人的にさらに怖いのは、子供の時に聞いたセシールのサウンドロゴは、男性の声がもう2秒くらい長かったような気がすることです。その2秒ほど長いものは、インターネットのどこを探しても見つかりません。幼いころのわたしはいったい何を聞いたのでしょうか……。
3. アブデュル=ハミト2世の肖像
アブデュル=ハミト2世の肖像画は何枚も伝わっていますが、数多くの肖像画の中で、この椅子に座っているものだけがなぜか異常に怖く感じます。この写真をずっと見ていると、吸い込まれそうな感覚になります。現実を切り取った写真なのに、どこか非現実のような気がするのです。それでいて、古い写真ゆえに、ほんの少しくぐもっているところも怖いです。
さらに恐ろしいのは、この写真を見ていると、頭の中にセシールのサウンドロゴの、男の声が響くような気がすることです。この人はオスマン・トルコの人なので、フランス語をしゃべることは全然ないですし、この人の肉声はイメージすることすらできません。なぜか、自分が理由の分からないまま怖いと思っている、全く関係ないはずの2つの概念が頭の中で結びついてしまうのです。この理由が分からないことも含めて、ぞっとするような怖さがあります。
以上、理由が分からないけども怖いものを3つ記載しました。95%以上の人にとっては全く意味が分からない内容だと思います。もし共感していただける人がいれば、怖いと思う理由を分析して教えていただければ幸いに思います。原因が分かることで、恐怖が和らぐこともありますので……。
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