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BEMANI Pro League 2021おつかれさまでした(前編)

KONAMIが誇るe-sportsの祭典であるBEMANI Pro League 2021において、ファーストステージとセカンドステージが9月11日を以って終了しました。6チームがしのぎを削って戦ってきましたが、この段階で残念ながら「敗退チーム」が出てしまいました。

セカンドステージまでを見ていて思ったのは、本当に全ての選手に見せ場があったと言えるほど、全選手が全力で取り組んでいたな、ということでした。本稿では、BPL選手の一人一人について、どこがすごいと思ったか、思い出に残った場面について書いていくことにします。(前にBPL2021について記事を書いたときにすごく褒めていただいたので味をしめたというのもあります)

本稿は前編ということで、セカンドステージまでで無念にも敗退してしまった3チームの選手たちについて書いていきます。勝ち残ったチームの皆様は、まだまだ伝説を残すでしょうから、この段階で書くのは時期尚早だと思っております。

GAME PANIC

ゲームパニックの皆さんは、全選手が先鋒戦・中堅戦・大将戦のいずれに出ても見事な戦いを繰り広げることができる実力者集団だった、と思っています。あと少し歯車が違う風に回っていたら、セミファイナルステージに進出していたことでしょう。(それはまあどのチームもそうなのですが……)

MIKAMO選手

MIKAMO選手のすばらしさについては、わたしがどれだけ言葉を尽くしても説明できるものではありません。MIKAMO選手に関してはすごすぎて、わたしのレベルでは見ていてもすごいということしかわからないくらいすごいです。「テクニカルオールラウンダー」という二つ名がありますが、その名の通りであると言う他ありません。スクラッチも鍵盤もCNも何でもござれの圧倒的な地力を持ち、本番で実力を発揮できるだけの強いメンタルを持ち、全ての難易度帯で圧倒的な精度を叩き出すことができる、他チームからすると脅威でしかない存在です。

個人的に一番痺れた対決はAPINAのNIKE.選手との対決で見せたdual control(A)の対決でした。NIKE.選手といえば先鋒戦と中堅戦で自分の仕事をきっちりとする精度の鬼でして、自選曲については他の追随を許さないほどきっちりと仕上げてくる選手です。MIKAMO選手は、その選手が選曲したdual control(A)という超癖の強い譜面で恐ろしい戦いを見せていただきました。(dual controlは26:35~です)

MIKAMO選手はGAME PANICのドラフト1位で選抜されています。どのチームのドラフト1位選手も、その重圧から何らかの感情をあらわにする方が多かった印象なのですが、MIKAMO選手はそういったことをいい意味で全く感じませんでした。

PEACE選手

PEACE選手は中堅戦に定評のある猛者です。

ズレハネ系という、並の人間にはとてもじゃないけれども光らせる(=PERFECT GREAT判定が取れる)ことのできない譜面を得意とされています。PEACE選手の仕上げてきた自選曲を取るのは至難の技です。毎回、どんな選曲をするのだろうといつも楽しみに見ておりました。選曲が最もワクワクする選手の一人だったように思います。また、常にポーカーフェイス(もしくは笑顔)で戦いに挑んでおり、本当にメンタルが強いのだなと思ってみておりました。ポップンの大会に何度も出場しているという経験によるものかもしれませんが、「大会経験者でもプレッシャーに押しつぶされて本来の活躍ができない」ということはよくあることでしたので、やはりこれはすごいことなのだと思います。

わたし個人の話になるのですが、IIDXは主にクリアランプを目的で遊んでおり、スコアには興味を持たない生活をしてきました。ですが、PEACE選手が☆11の難しい曲でバンバンと高いスコアを出しているのを見て、スコアを追い求めることが面白いことである、という事実に気が付くことができたように思います。PEACE選手だけに限った話ではないのですが、本当にBPLには人生を(いい意味で)狂わされています。

個人的に最も印象に残っているのはROUND1のKUREI選手との死闘です。PEACE選手とKUREI選手はファーストステージとセカンドステージの両方で戦っている、いわば因縁の相手です。ファーストステージでのPEAK対決もアツかったのですが、セカンドステージでの対決がさらに素晴らしかったです。DとSABER WINGで対決するという、☆11ソフラン頂上決戦は、思い出すだけで手汗が止まりません。接戦の末KUREI選手に軍配が上がったのですが、それでもなお、ここまでの死闘を繰り広げられる実力の高さに大きく心を動かされました。優れた選手は負け方もかっこいいものですが、このときのPEACE選手の実力を出し切った感は非常に見ごたえがあり、心を大きく動かされました。

54GAYA選手

BPLが誇るエンターテイナーの一人です。BPLのエンターテイナーといえばANSA選手が思い浮かびますが、54GAYA選手も引けを取らない面白さがあると思っています。ANSA選手が"動"のエンターテイナーだとしたら54GAYA選手は"静"のエンターテイナーという感じがします。何だか褒めてるのか褒めてないのかわからない表現になってしまいましたが、言いたいのは別の種類の面白さがあるということです。(とくにU*TAKA選手とのTwitter上でのやりとりは面白すぎてBEMANI外の友人にも見せました)

正直な印象を言うと最初は麻雀とボルテにうつつを抜かしている不真面目な人だと思ってしまったのですが、1-PIN選手との天空の夜明け対決を見て心を入れ替えました。全てを決めた前奏の祈りは今でも忘れられず、たまにわたしも真似をします。ANSA選手とのスクラッチ先鋒対決において、スクラッチは54GAYA選手本来の得意フィールドでないにもかかわらず2タテしたことも強い印象に残っています。

特に印象に残っているのはDOLCE.選手と戦ったスクラッチ大将戦です。成敗を仕上げて挑み、結果的に成敗されてしまったのですが、それでもなお、強大すぎる相手に対して絶望することなく、(それがたとえ虚栄だったとしても)ただでは終わらせないという強い意志を持ち、牙を磨き続けたということには大きな勇気をもらいました。

(APINA戦ばっかり貼っている……)

#MA3#選手

先鋒チャージに定評がある(わけではないけどもやたらと多かった)選手です。他の選手と比較すると出場回数は少ないながらも、確かな実力でしっかりとポイントを取られていた印象があります。本来のフィールドは☆11という話もちらほら聞いておりますので、GAME PANICがセミファイナルステージに進めていたら、その辺りの活躍がもっと見られたのかな、と非常に惜しく思っております。とくに、☆11ということで行くと、HAL選手とのG2対決は実に見事だったと思います。☆11のNOTESというジャンルで、HAL選手の自選曲がG2でした。G2の譜面を知っている人からすれば、これが結構な奇襲作戦であるとわかると思いますが、#MA3#選手はこれを見事にカウンターしていました。本当に強いんだな……と、感銘を受けました。

とくに印象に残っているのは、SuperNOVA TohokuのKEEL選手との先鋒CHARGE対決です。ファーストステージとセカンドステージ、両方とも先鋒CHARGEで当たっています。ファーストステージでは引き分けに終わったのですが、セカンドステージでは華麗に2タテを実現し、リベンジマッチを果たした結果となりました。

レジャーランド

レジャーランドは、セカンドステージにおけるドラマ性が最も高かったチームの一つだったと思っています。なかなか勝利にありつけず、セカンドステージの後半でやっと初勝利を掴み、そこからセカンドステージへの望みをつなぎつつも……という、劇的なチームであったと思います。アドバイザーの肩が戦略についてnoteで公開してくださっていまして、BPLの戦略性を、史料として残してくださっているところもありがたい限りです。

1-PIN選手

1-PIN選手も幅広いレベル帯と幅広いジャンルで、オールラウンダーな活躍を見せている印象がありました。レジャーランドはDINASO選手やG*選手も大将戦で活躍する場面が多く、1-PIN選手が中堅戦や先鋒戦で戦いを見せるという場面も多くありました。大将戦の1-PIN選手は強いのですが、中堅戦や先鋒戦に出た時はさらに恐ろしいほど強かった印象があります。

そんな中で一番印象に残っているのは、ROUND1戦のTENIN選手との対決です。セカンドステージも終盤で、チームがセミファイナルステージへ進出するためには大将戦で2勝しなければいけない、という状況でした。そして、TENIN選手の自選曲であるVANESSA(L)の対決が始まります。

VANESSA(L)の試合は本当にすさまじいもので、心臓が5回くらい止まるような戦いでした。ネタバレになってしまいますが、死闘の末、1-PIN選手はここでTENIN選手に敗れてしまうのです。この瞬間に、レジャーランドがセミファイナルステージに進出することはなくなりました。個人的にすごいと思ったのは、この後の展開でした。1-PIN選手は間違いなくこの負けで大きなショックを受けているにもかかわらず、その後の自選曲であるそれは花火のような恋(A)でTENIN選手に圧倒的な差をつけて勝利したのです。

敗戦を認識して、精神状態が明らかにぐちゃぐちゃになっているにもかかわらず、自分の仕事を最後まできっちりとする、というのは並大抵の人間にできることではないと思います。試合後の1-PIN選手は泣き崩れてしまっており、その様子からはいかにBPL2021に全力で取り組んできたか、ということが全面的に伝わってきます。ドラフト1位で選出されていることに対するプレッシャー、チームを背負うことによるチーム戦ならではの感情、すべてがあふれ出しているように思われました。この経験をされた1-PIN選手が、これをバネにしてさらなる活躍をされることを確信しております。今後にも期待しております。

DINASO選手

ダイナソー選手は強者を相手に大金星を上げる試合が多かった印象があり、いつも非常にワクワクしながら試合を見ておりました。ポップンミュージックの大会でいつも強者を相手にしていると言うことが大きいのかもしれません……。菊池寛の小説に『形』というのがあります。その小説でも出てくるのですが、強者というのは強者であるというだけで周囲がビビり、それによってさらに強者になる、という傾向がどうしてもあると思っています。ダイナソー選手はそれをものともせず戦えるだけの強さ、実力を出し切れるだけの強さを持っているところが個人的に素晴らしいと思って拝見しておりました。とくに、SILKHATのSEIRYU選手を相手に中堅戦で2タテした、ということは大きな衝撃でした。

一番印象に残っている勝負は、なんといってもやはりMIKAMO選手との焔極OVERKILL戦です。これはもう、見ていただく他ない……言葉で語れるようなものでは、ありません……。

G*選手

G*選手は、ドラフト上位選手と当たる機会が多かったり、ランダム譜面でハズレを引いてしまったりなど、ツいてない場面が多かった印象がありました。本来の実力では、もっともっと勝ち点を取れていてもおかしくなかったのかな、と思っています。

G*選手の個人的に好きなところは、選曲に漢気があるところです。BPL2021の初日に、このやり取りを見て震えました。

ほかにも、エレクリだったり、STEEL NEEDLEだったり、面白そうな展開になるような曲を選んでいたような印象がありました。とくに、BEMANI Pro Leagueの舞台で、ANSAさんとの対決でSephirotを選曲してくださったのは見ていて非常にうれしかったです。

印象に残った試合も、ANSA選手との対決でした。BPL ZEROは恥ずかしながら追っていなかったのですが、慌てて歴史をひもといて、二人の因縁の深さを味わいました。その因縁を踏まえたうえで見ると、熱い試合がさらにアツく感じられました。深くは書きませんが、この重要な場面で、Sephirotを仕上げて、BPLという最高の舞台で演奏する、ということにメッセージを感じずにいられません。きっとそのメッセージは、しかるべき形で届いているのだろうと思います。


U76NER選手

うなむね選手に関しては、noteの記事を読んだときから本当に素晴らしい人だと思っており、出場する時は毎回応援していました。「真摯」という言葉しか出てこなかったです。BPLにかける思いというか、アミューズメント業界そのものに対する真摯な思いが記事から伝わってきました。戦いぶりからも、真摯さが伝わってきました。相手のことを徹底的に研究し、自分の磨き上げた武器で刺しに行く、というやり方は非常にカッコよく、高い実力を持つ相手に刺さったときには大いに興奮しました。とくに、SuperNOVA TohokuのCORIVE選手相手にWatch out!!(A)を選曲し、勝利したところは本当に感動しました。

一番印象に残っているのは、MIKAMO選手との対決です。結果的には惜しくもMIKAMO選手に2タテされてしまったのですが、うなむね選手の戦い方がにじみ出ています。

SILKHAT

チームSILKHATはわたしの推しチームです。(サポーター演出もONにしてます)シルクハットを応援していた理由としては、毎回選曲や戦略で、「どういう戦いを見せてくれるのだろう?」ということが特に興味深いチームだったからです。セカンドステージではちょっと振るわない面もありましたが、全体を通してみてもかなり台風の目のようなポジションで、BPL2021を面白くした重要な立役者の1チームだったと思っています。また、振り返り配信などを見ているとマネージャーさんの敏腕さが光っており、BPLの面白さを支えているのは選手だけではないなあ、ということもつくづく感じられました。

SEIRYU選手

わたしはbeatmania IIDXというゲームについて、「ランダムをかけて5040通りの譜面を遊ぶことで上達していくゲームである」という信念を持ち続けていました。ですが、そういう信念は必ずしも正しいわけではない、ということをSEIRYU選手の活躍を見て知ることができました。そして、わたしは「beatmania IIDXで高いスコアが取れることはある種の適性が必要で、自分にはそういう適性がないので、スコアはあきらめてクリアランプの更新をがんばろー!」とずっと思っていたのですが、SEIRYU選手の開いている(?)青龍塾の内容を見ていると、どうもそういうわけではなく、自分がスコアをとれないのは、スコアを取るための意識・練習・研究ができてないだけだったということが分かりました。とにかく、SEIRYU選手の存在は、わたしの今後のbeatmania生活を大きく変えることになりました。本当に感謝でいっぱいです。

人柄もよく、本当に出し惜しみなく人に尽くされる方だな、と思っています。NORI選手やHAL選手に対する”塾活動”に関しても、おそらく我々視聴者が想像する「指導」の数十倍もの手間がかかっているのだろうな、と思っています……。何より、自分の仕事は淡々とこなすSEIRYU選手が、HAL選手の初勝利に際して涙を流していた場面が非常に印象的でした。その涙からは、SEIRYUさんがいかにチームメンバーのために奉仕してきたか、ということがにじみ出ていたように思われました。

印象に残った試合は多すぎて挙げられないのですが、やはりファーストステージのレジャーランド戦でG*選手相手に魅せたICARUS(A)が一番ですね……こちらも、見ていただく他ありません……

RKS-32選手

じゅんた選手は、BPL出場選手の中で指折りの不遇さだったような印象があります。自信のある曲でストラテジーカードを使われ、ランダムをかければ外れ、またチームメンバーへの強い思いが生んだ緊張から本来の実力が出しきれない場面があり……などなど、不遇さを挙げれば枚挙にいとまがありません。本来の実力であればもっと勝ち点を取っていてもおかしくないところ、いろいろな巡り合わせでそうもいかなかった、ということであると思っています。ですが、プロの世界ですので、結果を出さないといけない、ということも事実です。試合を見ていると「いけるのでは??」と思わせておいて結果ダメ、というパターンが多かったような印象で、応援している身としてはなかなか辛いものがあったのもまた事実です。この結果に一番納得していないのはご本人であると思っておりますので、わたしがとやかく言うべきことではないのですが、今シーズンはじゅんた選手にとっての物語のほんの一部であり、これをバネに、これからの大躍進を見せていただけるということを確信しております。(すげえ上から目線みたいになってすみません;でも、こんなもんじゃないですよね?満足してませんよね?ということは強く言いたいです)

一番印象に残っているのは、SuperNOVA Tohoku戦のFRIP選手との対決です。BPL2021という競技が、個人競技ではなくてチーム戦であり、チーム戦ならではの感情があるのだ、ということをまざまざと見せつけられた回だったように思います。

NORI選手

NORI選手がいなかったらBPLに絶対にハマっていませんでした。本当にこれは断言できます。おそらく、そんな方はわたしだけではないのではないかとも思います。それほどに影響力が強く、発信力の高い方であると思っています。進行役の荒木美鈴さんが「のりみそさんのTwitterをフォローするとBPLの全てがわかる」とおっしゃっていましたが本当にその通りだと思います。

NORI選手の推せるところは、戦い方というか、向上心の持ち方です。SEIRYUさんの門下生としてIIDXのさらなる高みを目指し、実際に実力をめきめきと成長させている姿を見ていると勇気がもらえます。また、英語の勉強をして海外向けの発信をしたり、韓国語の勉強を始めたり、YouTube配信で大学入試の問題を解いたりなどなど、知的な向上心もものすごく高く、その辺りの人生の向き合い方に関しても、素晴らしいことだなと思いながら見ています。(余談ですが筆者はNORI選手と年齢が同じなので、親近感を持ちつつ、その向上心から大きな刺激を受けています)

一番印象に残っているのは、盟友であるうなむね選手との対決です。あんまり触れている人がいないのですが、NORI選手とうなむね選手の対決が始まるとき、Resident DJであるkors kさんがThe Story Beginsを流していたのがめちゃめちゃに良いな、と思いました……!この選曲がいかにいいかは、これを語るだけで1記事になる勢いなので抑えめにしますが、NORI選手とうなむね選手の関係性にこれほどまでに合う曲はないだろうと思います。The Story BeginsはSota FujimoriさんとSADAさんの共作ですが、この二人はバークリー音楽大学時代からの旧友です。IIDX GOLDのコラボ企画みたいなものでユーザからの希望で組み合わせが決まり、待望のコラボとして実現したものだったと思っています。NORI選手とうなむね選手も(学校が同じかはわからないのですが)長年の盟友です。そして、NORI選手とうなむね選手が、互いにBPL選手としてのターニングポイントを与えあっている、というような関係性があります。まさに"The Story Begins"だと思うんですけど、どうですかね?すみません、ちょっといくらなんでも語りすぎましたね……

対決の内容がまた非常によく、レジャーランドは先鋒戦にストラテジーカードが残っていたにもかかわらず、うなむね選手はNORI選手の得意とする「叙情 Op.31」に対して勝負することを選んだ、というのは胸が熱くなります。「叙情 Op.31」が、2人にとってターニングポイントになった曲である、という事実も胸を熱くします。互いにそれぞれの自選曲で操作ミスをやらかしつつも、結果は引き分け。この結果が引き分けになったことがあまりにも感動的で、引き分けでよかったな、なんてことを罰当たりにも思ってしまうほどでした。本当にいい試合でした。

HAL選手

HAL選手は、BPL選手唯一の補欠選手からの繰り上げの選手でした。それでいながら、おそらくBPL選手の中で指折りの成長度合いを示した選手だったのではないか、と思っています。最初の方は、めぐりあわせの悪さでドラフト上位指名の選手とばかり当たってしまうという不遇さがありました。大会経験の少ない中でいきなりビッグネームとの対決、ということで最初の方は顔面蒼白だったのですが、どんどんと堂々たる風貌に変わっていく様を見ていると、見ている側としても勇気をもらえました。

SEIRYUさんの青龍塾の門下生の一人でもあり、教わったことを積極的に発信してくださっています。HAL選手の発信していることは、純粋に我々の幸福を願ってしているように思われてなりません。なんというか、他人の幸せを自分の幸せのことであるかのように喜んでいるような心の清らかさがあるように思えてくるのです。そんなHAL選手が報われないのだとしたらそれはこの世界の方がおかしいよな、ということを思ってしまうくらい、心の優しい人格者であるように思います。

一番印象に残っているのは、なんといってもやはりROUND1のANSA選手との対戦のRIZING YOU UPです。持ち前のトリルの力と、ひとつまみの運で、強豪のANSA選手相手に勝ち点を得たのです。勝利が確定した瞬間に、泣き崩れていたHAL選手を見て、これまでの練習や苦労が一気に伝わってきて、我々のもとに巨大な感情が押し寄せてきました。BPLを見ていて興奮した場面は数知れませんが、「うれしい」という感情が出てきたのはこの時くらいだったかもしれません。チームメイト全員が立ち上がって喜び、実況や解説の皆さんも「よかった」と連呼し、自分のことのように喜んでいたのは、やはりほかならぬHAL選手が、これまで他人の幸福を自分のことのように喜んできたことの裏返しだったのではないかな、ということを思ってなりません。

(たぶん)続きます

以上、引くぐらいの長文になってしまいましたが、BPLは相当なドラマがありましたので、実際これでも足りないくらいです……。「何様だよ」と思われるような表現がありましたら申し訳ありません。

BPL出場選手は、これで半分です。残りの半分の方々は、セミファイナルステージおよびファイナルステージでの戦いが残っています。もしわたしの気力が残っていれば、同様の記事を、ファイナルステージが終わった後にしたためようと思います。この記事は、書かずにはいられなくなってつい書き始めたものです。おそらく、今後の戦いぶりで、また描かずにはいられなくなるのだろうと思っています。今後の活躍も、楽しみにしております!

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