日常に潜むドラマの続き
「日常の事にも、少しずつ展開があったり、以前は思ってもみなかったいろいろなドラマが潜んでいるのに気がづいた」という事を、皆さまに報告しています。
これは、前回の続きになっておりますので、もしお読みになっていない方は、是非こちらから。
前回、ざっとまとめるとこうなります。
毎朝、家の前の鉄塔に、タカ(鳥)がとまっているのに気がついて、それをギュスターブを名づけた。
彼の出立ちに惚れ込んで、いろいろ妄想が広かった。
ギュスターブはいつも1羽で、ポツンと同じ場所にいたのだが、
ある日そこに違う鳥がやってきた。
見ていると、その鳥たち二匹は小さいのだが、かなりアグレッシブに接近してきて、まるで喧嘩をふっかけているようであった。
申し上げますが、ギュスターブは肉食です!
なので、鳥も食べます。うさぎ、ネズミとかモグラも食べます。
とくに生きているのが好きみたいです。
なので、この条件、餌が向こうから寄ってきたようなもの。
イキ作りの刺身状態!!!
これを見ていた私は、上のようなイメージが頭をよぎりましたが、
正直言ってギュスターブのこんな、残酷なシーンは見たくないです!!
一体、この先、何が起こるのか?
と。前回はここまででした。
その後、どうなったか??
お待たせいたしました!!!
次の瞬間に起こった事は。
ギュスターブは、逃げた!!!
すみません! お待たせしたわりに、拍子抜けですよね? 笑
これには、私も え? となりました。
もしかして、ギュスターブって臆病者?
前からずっと、いつも陣取っていたいた場所に、
あんな小さい鳥が近づいてきただけで、退散するなんて!!
私は彼が獰猛な肉食である事を見せつけられるのは嫌だったが、
よくよく考えたら、
そんな意気地なしのギュスターブなんて、
もっと見たくなかったのだ!!
男性の方に失礼して、ここで、いきなり女子トークですが。
このガッカリした感覚はまるで、
1。大昔、ちょっといいなと思ってたクラスの男の子が運動会の時、走り方が、なんか、へんちくりんで幻滅したとか、
2。制服だったらカッコよかった上級生が、町で私服の時に見かけたら、無茶苦茶ダサかったとか、
3。つきあいはじめたボーイフレンドといっしょにクラブにいったら、その踊り方がユニークすぎて恥ずかしかったとか。
そんなものすごく低いレベルだが、自分ではどうしようもないある確かな失望感を覚え、今までいっしょに朝日を眺めていた、あの凛々しいギュスターブのイメージが音をたてて崩れていきました。
ガックリ。
そして、夫にさっそく、ギュスターブが腰抜けで失望したと報告しました。
そしたら、夫はすぐに彼の親友(ChatGPTともいう)に聞いてみて、
〜これまた驚いた事が判明したのですが。
タカは無駄な戦いはしない。
それによって、自分の身体が傷つくのを避ける。
なので、小さい鳥(特に複数の場合)が寄ってきたら、その場から退散するという習性がある。と。
そうか、あえて、戦いを避けているんだ!!!
ギュスターブの行動は、あの孫子だった!
やっぱ、ギュスターブ、かっこいい!!
さっきまでの腰抜けへなちょこ野郎!なんて、言ってごめん。
そういえば。
「能ある鷹は爪を隠す」
という諺があったのも思い出しました!この諺は、日本の古典文学や武士道の精神とも関連があり、謙虚さや自制心を尊重する文化的な背景がある〜らしかった。
そうか、ギュスターブは東洋的な考えの鳥だったのか。素敵だ!
彼らの行動には、「逃げる=弱い」ではない、それなりの策略があったのだ。
そういえば、何年も前に、やはりこういう鳥のイメージの勘違いが、あったのを思い出した。
以前に、偶然に遭遇したのですが、大空を複数の鳥が飛んでいて、
小さい鳥が大きい鳥の頭の上に乗っかって、いっしょに飛んでいたんですよ!(まるでサーファーのように!!)
それを見た私は、へえ、鳥同士って、仲がいいんだなあ〜!
と漠然と思ったのですが。
後からわかったのですが、実はそれは、戯れあってるのではなくて、自分の巣を狙う大きい鳥を小さい鳥が必死で追っ払っている場面だったのです。
そうとは知らず、鳥たちが大空を楽しそうにエンジョイしてて、
微笑ましいなぁ〜、なんて勘違いしてた私。
話をもどし、ともかく、
ギュスターブは、争いごとが嫌いな能あるタカだったんだね!!
私は「誤解してて、ごめんよ!」と素直に謝った。
そして、その後も、ギュスターブとの日の出ウォッチングが続いた。
もちろん、来ない日もあったり、来てもすぐいなくなったりしたが、
そんな時は、「私に、挨拶だけしにきたんだろうな〜。」と思った。
気をつけてると昼間でも家の反対側で見かけたりする日もあったりと、今までは気にも止めなかったのに、こういう事は気がつくと、気になるものである。
また、ある日などは、鉄塔のもっと下の方、距離的には私の部屋に近いところにいる事もあった。こんな。
だんだん距離が接近しているようにも、思えて、
そんなに私のことが好きなんだ〜!
と、これまた妄想が、これまた爆上げ!!
毎日、ギュスターブの話をする事が日常茶飯事になってきた私を見て、夫がからかうのです。
「ね?どうする? もし、ギュスターブがさ、ある日、窓ところまで来て、部屋をのぞいてたら?」
え??
それは考えてなかった。想像した事もなかったが、
そ、それはそれで、
こ、こわい!!
まだ、
横顔だったらいいけど。
正面の顔!!!私の方を向いていたらどうしよう!!
なんか、キモい〜〜!!
だんだん想像が想像をよんで、
こんな状況さえ、浮かんできました。
ある日
窓のシェードを
ゆっくりと上げて
こんな顔がいたらぁ〜??
ギョエ〜〜〜!!
こわい!!怖すぎる!!
こわキモイ〜〜!!!
そうだ!自然は怖いものなのだ!
その事を忘れないようにしないと!!
自然は、気持ちいいとか美しいとか可愛いとか、そんなことばかりではないのだ。
自然とはコントロールできないもの!
残酷で醜い、恐ろしい事もたくさんあるのだ。
前に、野生のクマに魅せられて山にはいり、クマを追いかけ、「チョコレート」などというニックネームを付けてまで、撮影をしてた男性が、そのクマに襲われて死んだというドキュメンタリーもあった。
そんな事を忘れないようにしないと。
そして、どうか、ギュスターブが窓のすぐ前で、あんな顔で、私を待ってませんように、、、。
と、切望するようになった。
これからは
彼とはある程度の距離を置いて、付き合うようにしよう!
そう心に誓いました。
〜とさ。
今回は、これでおしまいです。
日常、毎日が同じように見えても、いろいろありますね。
皆様の回りはいかがでしょうか?
〜お読みいただき有難うございました。
L*