10年後も、その先も、フライフィッシングしていたい!(『ミルクの中のイワナ』を観て。)
幼少期、父に連れて行ってもらった川に15年ぶりに行きました。
記憶の中では、魚の存在も感じるような豊かな川が、
堰堤工事などによって変わり果てていました。
水量はほとんどなく、魚はおろか生物の気配も感じない。
大好きなフライフィッシングが、この先続けられるのだろうかと感じた瞬間です。
先輩方は、私以上に川や魚の変化を感じているのではないでしょうか。
地球規模で、環境問題やサステナブル等の話題は度々取り上げられていますが、
今回は「フライフィッシング」という視点から、
川と魚との未来について考えたいと思います。
そのきっかけを与えてくれた、
映画『ミルクの中のイワナ』(公式HP)の感想を交えながら。
(ちなみに内容が充実しすぎているパンフレットもあり、こちらもぜひおすすめしたいです🐟)
『ミルクの中のイワナ』は題名の通り、
イワナに焦点を当て、「種を守る」ことについて切り込んだサイエンスドキュメントリー作品。
イワナや川の映像美は言わずもがな、印象的だった点を以下にまとめます。
その①驚くべきイワナの多様性
ビギナーフライフィッシャーの私がイワナに持っている印象は、
他の淡水魚よりも獰猛で力強いということ、
その姿は魚というより獣に近いということです。
『ミルクの中のイワナ』で新たに知ったのは、
イワナが謎多き生物であるということ。
各地でフライフィッシングを楽しんでいる方なら当然の知識かもしれませんが、
イワナは川にごとにさまざまな姿かたちをしています。
有名なのは以下ですが、実際にイワナが何種類いるかについては研究の最中だそうです。
・アメマス
・ニッコウイワナ
・ヤマトイワナ
・ゴギ
(日本各地で確認できるイワナ全種と出会うことが私の目標の一つでもあります。)
その②多様性を守ることの難しさ
上記したようにイワナはとても希少な多様性を持っています。
ですが、この多様性を守っていくことは、そんな簡単なことではない。
例えば、川の魚を増やそう!となった場合、
1番にどんな方法を思い浮かべますか?
多くの人が思い浮かべるのは「放流」ではないでしょうか。
これがしかし、「放流」では魚を増やすどころか、
イワナの多様性(厳密に言えば固有種の多様性)を脅かし得る。
放流ではなく、生育環境の改善やC&Rでの制限をより多くの漁協が取り組んでいく必要があります。
劇中では、環境DNAの採取技術等、
素人には少々難しく感じることもありましたが、
イワナやイワナを取り巻く環境を守ろう、
より良くしようと取り組んでいる方々がいることを忘れないでいたいです。
その③一フライフィッシング好きの私に何ができる?
正直なところ、じゃあ自分に何ができるのかについては、今も模索中…
だけど、劇中ですごく刺さったのは、
「釣り人は権利侵害者。だからこそ、その対価として遊魚券を支払う必要がある。」
当たり前ですが、遊魚券を支払い、C&R区間ならば守る。川にゴミがあれば拾う。
noteを始めたのも釣りへの気持ちを言語化したいという気持ちもありつつ、
釣りを通して自然環境について、より考えたいと思ったから。
例えば、この記事を読んでくれた人が1人でもいて、少し感化されてくれたら嬉しい。
そんな風に思います。
今はまだ、少しずつ知識とできることを増やしていくことしかできないけれど、
何か変化や気づきがあれば、また記事にしたいと思います。