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【きのうのにっき】7/2

新しい仕事をする時の大切な心構えについて

昨日は、私がこれまで
いろいろな企業で働いてきた中でも
一番充実した時間を過ごせた、
ジュエリーブランドで販売をやっていた頃の
ことを思い返してみた。


そのブランドは
派遣会社でたまたま紹介してもらった所で、
名前だけ知っている程度のものだった。


それまでジュエリー販売の経験は無くて、
プライベートでもさほど興味のなかった分野。
なので知識もなければ、
自分の指輪の号数すら知らない始末だった。

自分がジュエリーを売っている姿を
あまりにも想像できなかった。
だから挑戦することに決めた。


そのブランドでは商品PRのために
各店でそれぞれblogを毎日更新していて、
blogの担当は当番制になっていた。

入社当初はもちろん商品知識がない。
なので、店内のガラスケースをじーっと見たり
実際に試着してみたり、
絵型で品番や素材を調べながら
長い時間をかけて仕上げていく日々だった。

そんなことを繰り返していくと、
当然、商品知識がどんどん身に付いたし
blogという体裁上、接客の中で使えそうな
トークやコーディネートの引き出しが増えていった。

そして何より、ブランドそのものが好きになった。

そうなると、私はとことん「重いタイプ」だ。
語りたくてしょうがなくなる。
もうアチアチだ。

重すぎるあまり
ふらっと立ち寄ってくれたお客さんに
目を血走らせてしまい、逃げられたこともあった。
(店長が笑ってネタにしてくれたことが救いだった)

自分でコントロールを覚えてからは、
お客さんに合わせた接客トークが出来るようになった。

貴金属には素材がいくつかあるし、
特性もさまざま。
宝石の話となれば、さらに話のネタは豊富にある。

ギフト需要で訪れる男性客は
意外とこういうマニアックな話を好む傾向があるし、
自家需要の女性客は
誕生石の話や手元のコーディネートのアイデアを
喜んで聞いてくれる。

例えその日の売り上げに繋がらなくても、
足を止めてもらう時間が
長ければ長い程メリットがある。
それだけリターン率が高まる、と言われている。


「お店のblogを更新する」という
ルーティーンワークのおかげで
私はジュエリーへの探求心を持つことができた。

そして派遣社員という立場も関係なく
お店・仕事に真摯に向き合うことができた。

どれだけ売り上げを伸ばしても
私へは時給分しか還元されない。

でも、お金には代えられないものが
そこにはあったのだと思う。



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