いちばん と すき をくれたバンド
私に、いちばん と すき と、目標や夢や元気や優しさをくれた人たち。
私のロックスターで、ヒーローのSHISHAMOのお話。
出会い
中学生のとき、毎日使っているSNSである曲に関して呟きが流れてきた。どこかで見たことがある曲のタイトル、そして独特な歌詞に惹かれて気になった私はすぐさま指を滑らせて、扉をノックした。
ミュージックビデオを再生して、初めて衝撃に包まれたのを覚えている。どんな衝撃だったかは覚えていないんだけど、とりあえず「なんだこれ…」(とてもいい意味)と感じた感覚だけは今も消えていない。
その曲は、大好きな人たちの代表的なロックチューン「 僕に彼女ができたんだ 」
タイトルのとおり、
彼女ができた男の子が主人公で、周りの人に言いふらしたいくらい嬉しくて舞い上がってる、単純的でその素直さがとてもいじらしい曲。
しゃべりたい 誰かにしゃべりたい
あの子のことをしゃべりたいの
かわいいあの子と僕だけの
二人で決めた大事な約束
「つき合ってることはみんなに内緒」
ああだけど…!
と、サビの「僕に彼女ができたんだ」に続く、
言いふらしたい 言いふらしたい
冷やかされたい 冷やかされたい!
普通ならこっぱずかしくて平静を保ちたいところなのに、冷やかされたい。2回もいうくらいに本心で、願い。
それほど彼女が可愛いことと、彼女の存在、関係を嬉しく思ってるこの詞がとても印象的だった。
そして、そんな驚いた歌詞をのせて流れるメロディは、シンプルだけど確かにロックなバンドサウンド。わかりやすくカッコいい。
歌詞の世界観を物語にして、歌で音楽に紡ぐのは天才的なボーカリスト。とても歌が上手なのに、上手ですよ感がまるでない。誰にでも受け入れられるほどに気持ちが良くて、そしてどんな主人公にでもなれる芯のある歌声と、息遣いや音の語尾や処理まで自然で綺麗なその音楽に、惹かれていった。
私とライブ
私の周りには、ロックバンドのライブに行ったことがある人がいなかった。アイドルやアーティストにここまで惹かれたことがなかったから気づいていなかったけど、周りにライブ経験者がいないとなかなか一歩踏み出せない。ましてや中学生である。
ライブに行ってみたいけど、もっと大人になってからだなあ、と半ば夢の世界のように考えていた私を連れ出してくれたのは、大好きな人たちに出会って数年後、高校生になって出会った友達_
「SHISHAMOが好きなんだよね」、と何度か話していたら、高校生になって初めての夏休みに「ライブのチケットがあるけど、予定空いてたらどう?」とメッセージが来た。
確か、嬉しくてすぐ返事をした。あんなに気になっていたバンドのライブがついに観れるのか、あの人たちに生で会うことができるんだ。って嬉しかった。現実になると思っていなかった遠い世界がもうすぐそこにいた。
初めてと、再会
夏、初めてのライブ。
野外音楽堂という、公園の中にある会場で、客席には屋根がなくて開けていて木々に囲まれている空間だった。座席があるから特に怯えることなくライブというものに足を踏み入れることができたんだと思う。
座席は前から3列目のセンターで遮るものがほとんどなくて、数年思い焦がれていた人たちに真っ直ぐ向き合うことができた。
何十分か待ってしばらくしたら、SEが流れてきた。ライブが始まる。
ライブ初心者でもわかるこの雰囲気の変わり方と、これから何を目撃できるのだろうという高揚感と緊張感に包まれていたら、目の前にあの人たちがいた。
画面越しに何度も見て聴いていた音楽と、それを奏でる彼女たちと、
この野外音楽堂で初めて再会することができた。
この日を皮切りに、私の人生は変わった。なんか大袈裟なドラマのように聞こえるかもだし、そんなに目に見えて何か世界に異変が起きたとかではないんだけど、
私の全てが影響されたことをここに記したい。
「この人たちのこと…
ライブが始まって、演奏と空気にノって雰囲気で楽しむ。ライブは緊張していたけどそんなに怖くなかったし、お客さんの層も若い女性が多くて、想像していたよりもライトに参加できた。
ふと、
大好きな人たちが初めて出会った曲や、ラストの曲、本当の本当に最後の曲を演奏しているところを見上げながら、
「この人たちのこと、これからずっと追いかけるんだなあ。」
と思った。
自然に、こうして気持ちが言葉に乗って生まれた。もしかしたら声にも出ていたかもしれない。
はじめて を抱いていた私を、どうしようもなく連れ出してくれたのは、この日。
驚きと はじめて
しばらくして、秋のライブツアーがあった。
確かこのときは、金銭的なこととか勉強的なことでライブ自体にはいくことはできなかったんだけど、グッズだけでも買いたい!!と思って会場に足を運んだ。
でもまだ1人で行くのはこわくて、声をかけて一緒に行くことになったのは、
はじめてライブに連れていってくれた友達じゃなくて、
誕生日が一緒で、名前も似ていて、SHISHAMOが好きだという共通点から話しかけた別のクラスの友達だった。
ある程度会場の混雑が落ち着くまで近くの公園でのんびりして、静まった物販コーナーで、Tシャツやラバーバンドを購入した。
そして、私は、物販コーナーの隣にある「ファンクラブ会員限定くじ」に挑戦した。(「私なんかがファンクラブに入会していいんだろうか…」と何度も考えて入ったり抜けたりしていたのも今となっては可愛らしい思い出)
すると、はじめましてで1等賞を引くことができたのだ。
驚きが止まらない。嬉しくてジャンプとかしちゃった。
このときもらったサイン入りTシャツは今も大切に保管している。大好きなバンドをまた強く想うことになった日だ。
はじめて が繋げた日
次の春、自分でチケットをとってライブに行けることが決まった。とっっっても嬉しかった。
また、さっき上で話した色々共通点がある友達と、駅で待ち合わせて会場に足を運ぶ。
ホールでのライブだから、座席もあって見やすいし安心して参加できる。
いつもよりちょっと遠い会場へ向かいながら、同じクラスじゃなくてがっつり話す機会のない友達とちょっと気を使いながら話したこともずっと覚えてるよ。
会場について、ツアー限定のTシャツを見たり、新グッズを手に取ったりして購入する。このときのデザインがとっても可愛くて今も使ってるし、TシャツはSサイズを購入して着続けていたら「なんかもうこれ以上ヨレさせたく&縮ませたくない!」と思って、着るのを限りなく控えていたりする。
そして、またファンクラブ会員限定のくじを引いた。
前回初めて引いて1等賞だったから、なんか普通にドキドキできなくて変にそわそわしちゃっていた。
ケータイでくじを引いて、結果画面をスタッフさんに見せるという方法だったんだけど、結果を見るのに怯えすぎて、くじを引いた瞬間ケータイの画面を下に向けた。
何が出てるかな〜〜〜〜ってかなり焦っていたし手汗はシャワーレベルだった(と思う)。
あれ、
なんか画面に1等賞って書いてある。
え、???????????????
そうだ、またここで私は1等賞を引き当てた。
2回中2回、2連続100%の1等賞である。
しかも、このときのライブの1等賞は「ふれあいチケット」といって、終演後にメンバーとお話できるという最強チケット。
飲み込めなさすぎてカランカランとなる音も、スタッフさんのおめでとうございますの声も、周りの驚きも、自分の驚きも全部置いてけぼり。
一旦その場を離れて母に電話した。うるさい私に冷静な母は「よかったね!楽しんで」と極々あっさりした対応であった。そりゃそうだな。
周りを散策したり、ホール内に着席してわくわくを共有したりして、
初めてのときと同じくらい、いやそれ以上に楽しいライブを謳歌しながらも頭の中はメンバーとお話しすることでいっぱいだ。
終演後にスタッフさんに声をかけ、隅の方で、退場が落ち着くのを待っているとついに案内が始まり、声にならない声を発しながらついていく。
広いエレベーターとか白い廊下に圧倒されて、大きなドアを見てもうひっちゃかめっちゃかになっていた私含む当選者のファン数人を見て、案内してくれていたマネージャーさんが「まだSHISHAMOはいないから大丈夫だよ(笑)」ってダンディーに落ち着かせてくれた。
しばらくして、次のドアが現れたら
「この向こう側にメンバーがいます。みんないける??」とマネージャーさんがおっしゃったときは、(いけないです!!!!!!!)と思いながらも遂にメンバーの皆さんとふれあうことに…
すぐそこにいる、初めまして
やばい、すぐそこにいる🥺
(ここでお名前と担当パートをさらっと紹介します)
ギターボーカル:宮崎朝子 さん → 朝子ちゃん
ベース:松岡彩 さん → 彩ちゃん
ドラム:吉川美冴貴 さん → 吉川さん
さっきまでステージにいて最高の音楽を魅せてくれたメンバーの皆さんがすぐそこにいた。
挨拶してお話して、ライブの感想とか色々お話したんだけど昂りすぎてもう記憶がかなり天まで昇っている。
色々お話しているなかで、
ギターボーカルの朝子ちゃんとベースの彩ちゃんが
「吉川がやる〇〇のものまねが似てる!」
とおっしゃったことから、ドラムの吉川さんが当時やっていたドラマの登場人物のものまねを披露することになり…なんとレアなふれあい…
そして私の隣にベースの彩ちゃんが座っていたんだけど、それももう緊張でしかなかった。
吉川さんが誰もいないところを向いて、振り返って披露する感じになり、顔真似披露カウントダウンが始まる。
3…
そういえば今いる場所は控室みたいなところで、お部屋に鏡がについてるな…
2…
ん????
1…
わ!!!めっちゃ顔真似の準備してるのが鏡越しに見えてるーーーーーー!!!!!!!
という愛おしい思い出がある。
最後にお写真とサインをいただけることになって、興奮しすぎた私は当時使っていたリュックにお願いしたんだけど、
一時期そのリュックをそのまま使ってお出かけしていたこと、今振り返るとやばいことしてるな〜(カバーとか保護とかせず生身のままだった)
はじめて の結び
はじめて がどんどん加速して、私の気持ちがどんどん高鳴っていく。
どうしようもないくらいに好きになってしまいそうだ。
そんなこんなで、怒涛の出会い編かな〜りカットして短くまとめて認めました。
が、本来書きたいところに全然追いついていないので、
シリーズ化してまた後日、続きを書くことに大決定。
私に大切なものをくれたバンド、
SHISHAMOはとっても素敵でいつだって最高の音楽とパワーをくれる最強のヒーローとの、はじめてをここに繋げて__