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ミラーニューロン、ミラーリング、共感、感動。
私は音楽について語るときに「感動した」、「グッときた」などの言葉を使います。では、私の中のどの部分がそれらを感じてるんでしょうか。
脳や心に関して興味があり色々な時代の人が書いた色々な切り口での本を読み漁ったんですが、上記に関しての結論は不明でした。不思議ですね。2025年、これほどまでに科学、技術が発達してるのに自分のことがまだ分かってない。心はどこにあるのかすら分かってない。
勝手な仮説を以下に。共感というのと感動は関連すると思います。ミラーニューロンという言葉知ってますか?目の前の他人の脳内と自身の脳内が同じように働く効果のことです。ニューロンとは脳細胞とその間の相互作用のことです。ミラーリングというのとも関連してると思います。
人は好意を持ってる人の真似をします。意識的に真似ることもあるし、無意識のうちに真似てることもあります。前者の例で言えば、好きなミュージシャンと似たような服装をすること。後者では口ぐせがうつってしまうこと。あなたも身に覚えはありませんか?
ミラーリングをビジネスにしたのがバンドT シャツです。好きなバンドのロゴの入ったTシャツを着たいというのはミラーリングに準ずる効果です。
ライブを観て感動した、というのは、もしかしたら演奏者の脳内のミラーニューロンかも知れません。ステージ上で恍惚となって演奏してるその脳の状態が観客の脳内にも現れる。そういうこともあるのかも知れない。一種の共感ですね。
私は常々プロの演奏家は自分が感動するのでは無くお客さんを感動させるものだ、半分は冷静な自分でいるべきだ、と言い続けてきました。もしかしたらそれは間違ってたのかも知れません。演奏者が感動してはじめてお客さんも感動するのかも知れない。ミラーニューロン、ミラーリング、共感、感動。全て繋がってるように思えます。