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偶然出来たポップでキャッチーな曲は宝物です。

誰かの曲に似てる曲がポップでキャッチーな曲とかわかりやすい曲だと言われます。聴いたことある感じのメロディーだったり歌詞だったりアレンジのことです。だからあなたが曲を作ってる際にどこかで聴いたことかるかも、と思ったらその曲はポップでキャッチーな曲です。

売れてるバンド、売れてる曲はどれも似てます。強烈な個性があるから売れたとか言うのは嘘です。いや嘘とまでは言わないけれど、個性の前にポップでキャッチーなんです。売れてるバンドを聴いてみてください。尖ったイメージの、センスが良いと言われてるバンドを。揃いも揃ってポップでキャッチーです。誰かの何かに似てます。

売れることを狙って作るのはアーティスティックではありません。コマーシャリズムに乗っかるとか商業主義だとか言われます。言われなくてもそう思われる。でも本当は違います。職人的音楽家です。精密にヒット曲を、ポップでキャッチーな曲を見事に作り上げます。そのほとんどは半年で飽きられるつまらない曲ですが中には永遠に聞かれ続ける名曲も生まれます。

何が言いたいかと言うと、あなたは職業作家ではありません。だから狙って作っては無いはずです。狙ってないのにポップでキャッチーな曲が出来たんです。こんな素敵なことはありません。ニルヴァーナのスメルズやレディオヘッドのクリープもそんなふうに出来た曲だと思いますが、偶然に出来たポップでキャッチーな曲にはどこかしら歪で変なところがあります。これ、重要なところです。職業作家の作る曲はそんな箇所はありません。音楽理論に忠実に綺麗に丁寧に、そして尖ったふりしてポップでキャッチーな曲を大量生産します。

狙って作ってないポップでキャッチーな曲がもし出来たとしたら、それはバンドにとっての宝物です。そして音楽ファンにとってもそうなる可能性があります。

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