呉服販売の現場から その2
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本日のお題:呉服販売の現場から その2
呉服のきくや本店:https://www.kikuya.shop/
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台風はいかがでしたでしょうか。沖縄や九州の方は大変な被害の出たようで、お見舞い申し上げます。
4年前に大阪は台風でひどい災害になりましたので今回は(4年前は台風舐めてました)最大級の構えで準備しておりましたが、私の周りでは特に大きな被害がなかったようでホッと胸をなで下ろしております。
「天災は忘れた頃にやって来る」とは使い古された格言ですが、いつまでも忘れないようにしたいですね。
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今回も多数のご応募、誠にありがとうございました。今回当選されましたのは
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■呉服販売の現場から その2
先週からの続きです。先週お読みで無い方はnoteで「きくやてんちょ」で検索していただくとバックナンバーをお読みいただけます。
先週、お客様の名簿を取るために着物のお手入れや小物を買いに来られた方に住所を書いてもらう、と書きましたがもう一つ重要な名簿獲得の手段を書くのを忘れてました。それが振袖なんですよ。
成人式を迎えるお嬢様の名簿は、個人情報保護法ができてからも法律を守った上である程度手に入れることができます(ただし法律ができてからはかなり少なくなってしまいました)。そう、この1-2年の間に振袖が必要なお嬢様の名簿が1件10円-30円程度で手に入るわけです。
人生の節目は色々ありますが、現代においてこれほど明確に着物が必要な年代って他にありません。そして振袖を購入していただくと、そこからおつきあいが始まってお嫁入り道具、お母様の留袖、結婚後に子供ができてお宮参りや七五三などの販売が見込めるのです(ただし、最近は生活様式や結婚に対する意識が変わって昔ほど次の販売が見込めなくなっています)。
なので呉服店は振袖販売に躍起になり、綺麗なパンフレットを作り、熾烈な販売競争を繰り広げるのです。
そして先週の続きに戻ります。お客様に展示会に足を運んでいただくためにどうするか、というところまでお話ししましたよね。
そんな時に出てくるのが「お土産のご予約」なんですよ。
何も事前準備をすることなくいきなり催事をしてもお客様は来られません。前もって勧誘して事前準備をして、当日を迎えてようやく売上ができます。そのため営業は1週間から2週間、場合によっては1ヶ月近くお客様を勧誘して回るのです。その時にお客様に「今度展示会をやりますから来てください」というだけではお客様は来られません。1ヶ月も前に案内された催事なんてまず間違いなく忘れ去られているでしょう。そのため、お客様に「お土産のご予約」をしていただくのです。
そのお土産は着物関係の小物にとどまらず…いや、どちらかというと着物関係のものは少ないです。ラーメンだったり、ちょっとしたお菓子だったり、豪華なものになると霜降りの牛肉だったり…。どちらかというと食べ物が多いかも知れません。何度も書きますが、勧誘をするお客様のほとんどはそれほど着物マニアというわけではありませんのでむしろ着物関係のお土産は人気がなく、いわゆる「消えもの」と呼ばれる食べるものの方が人気があるのが実情です。「とりあえずお土産だけでも取りに来てくださいよ」というようなトークで、兎にも角にも催事当日にご来場いただくのです。
そして展示会当日。お客様側は特に何も買おうという気はありませんが、営業マンが熱心に誘ってくれるし、お土産も取りに来いというので取りに来ました、というスタンスです。ところがやはり着物って日本人のDNAに深く結びついているというかなんというか、買うつもりがなくてもいざ綺麗な着物を目の当たりにして着装してもらっているうちにその気になって購入してしまう、ということが多々起こります(注)。もうすぐ娘も年頃だし着物も必要かもね、なんて思いながら「何かの時に着物を着る…かも」という方が購入していくのです。
注・呉服店に行った時にとにかく着装させようとする店、ありますよね。鬱陶しいかもしれませんが、着装したらその気になって購入する方が一定割合でおられるんですよ。「着物を着慣れていない人」だからこそ、着装した時に自分が別人になったように見えて購入してしまうのかもしれません。
展示会場に足を運んだはいいけれど着物はどうしても必要ないという方もおられますのでそういう方には宝石、貴金属、洋服、ついにはマッサーチェアなどの健康商材なども陳列されます。
呉服の展示会に来られるのは着物が好きな方が主流ではありません。先週書いたように着物を日常的に着る方の割合は0.01%などと言われておりますので、そういう層だけを顧客として販売するとあまりにも少なすぎてとてもじゃないけれど会社として成り立ちません。実際のところは親しくなった営業マンから勧誘を受けて展示会に行ってみたらなんとなく綺麗な着物に囲まれて購入してしまう、というのが多いように思います。そしてそういった着物がタンスの中にしばらく眠っていた後しつけ糸つきの未着用品としてリサイクル品で出回るわけです。
来週に続く
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発行:新品とリサイクル着物 呉服のきくや
住所:大阪市大正区泉尾3-15-4
電話:06-6551-8022
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