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木綿の着物に居敷当てつけます?

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本日のお題:木綿の着物に居敷当てつけます?

呉服のきくや本店:https://www.kikuya.shop/

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■木綿の着物に居敷当てつけます?

弊社の通販サイトで扱っているのは絹物の着物がほとんどなんですが、実はわたし木綿の着物が大好きでして、夏以外は毎日木綿の着物に野袴で仕事しております。今回は木綿の着物の話題だから言いますけれど、着物の世界では絹物が大多数を占めていますが、家庭でじゃぶじゃぶ洗えないというのは日常的に着る上では大きな短所と言えますよね。その点、木綿の着物は天然素材で肌触りが良く、家庭で丸洗いできるから普段着にはもってこいなんですよ。ただ、愛用者として贅沢を言わせていただくと、木綿の着物も絹物並みに色柄豊富だったら嬉しいんですけどね。

さて、そんな木綿の着物ですが、先日ツイッターで木綿の着物に居敷当てをつけるつけない問題が勃発いたしました…というか私が「木綿の着物には居敷当てはつけなくていい」とつぶやいたところから始まったんですが笑。

このお話をする前に、改めて居敷当てについて説明させていただきます。読み方はそのまんま「いしきあて」です。単衣の着物は裏地がありませんので、袷の着物と比べて強度が不足し、どうしても背縫いが裂けやすくなってしまいます。特に絹の着物は生地としての強度は決して強くないため、ぎゅっと巻きつけるような着方をされていますと、何度か着ているうちに背縫い部分が裂けてくることもあります。

そんな時に役立つのが居敷当て。内揚げ部分から裾まで生地を貼り付けることで、負荷を軽減して背縫いが裂けるのを防ぐと同時に、薄手の生地や色の薄い着物で下着が透けるのも避けることができるのです。居敷当てに使われる生地は胴裏のような1尺幅(約38cm)ではなく広幅(約76cm)で背縫いはなく、両脇の縫い目に合わせて縫い付けます。リサイクルのウール着物などでは、余った生地をお尻の部分に縫い付けているだけの簡単な居敷当てもよく目にしますね。

絹の着物に居敷当てをつけるのは大賛成です。絹は木綿と比べて生地が薄く強度も弱いですから、一番力のかかる背縫い部分に補強をしておいたほうが安心です。余談になりますが、リサイクル着物の仕入れオークションではちゃんと居敷当てがつけられた単衣の着物が出てくると「大事にされていたんだろうな」と少し値段が上がることもあります。

絹の着物に居敷当てをつけるのには議論の余地がないのですが、問題は木綿の着物です。

木綿は水に濡れると多少縮む特性を持つため、木綿の着物は生地を水通しして十分縮ませてからお仕立てをするのが一般的です。しかし、しっかりと水通しをしていても仕立てた後洗濯を繰り返したり、お湯で洗ったりすると縮むことがあります。居敷当ては側面の縦の縫い目に縫い付けられているため、表地と居敷当ての縮み方に差があれば生地のたるみが生じてトラブルになる可能性があるのです。

居敷当てをつける場合は表地と同じ素材にするのが原則ですが、木綿の居敷当てはあまり作られていないので(当店の取引先では扱っていませんでした)ポリエステルのものをつけることになります。ポリエステルは水に濡れても全く縮まないので、表地の木綿が縮んでしまった時には居敷当て部分にたるみが生じて細かいしわが生じることになります。

単衣だったら必ず居敷当てをつけなくてはならないと考えておられる方もおられるのですが、木綿は絹よりもかなり強い生地で裂けたりはしにくいこと、木綿の着物は比較的厚手で下着が透けたりするのはあまり考えなくてもいいことから、私自身は木綿の着物には居敷当てはつけない…いや、つけるべきではないと思ってました。

そのような認識から「木綿の着物には居敷当てはつけなくていい」とツイッターにつぶやいたところ「いやいや、そんなに縮まないですよ」「私はつけてるけれど今のところそれほどトラブルにはなっていません」というリプライを多数いただいたわけです。十分に水通しをしてから仕立てられていることはもちろん、木綿の着物の特性を理解しているちゃんとした店で居敷当てをつけると、私が想像しているよりも縮みは少なくトラブルにはなりにくいようです。

浴衣に近いような生地で白地だったりすると、お祭りの露店などのライトに照らされて下着が透ける恐れもありますから居敷当ては必要かもしれません。私自身の思い込みがちょっと強すぎたようですが、ユーザーに視野を広げさせてもらった事例となりました。

ただ、以前私自身が着物を仕立てた時に、十分水通しをしていたにも関わらず少し縮んだ経験もありますので、生地によっては多少の縮みが生じる可能性は捨てきれません。単衣の着物であれば居敷当てをつけなくてはならない、と決めつけるのではなく、その生地の厚みや色をよく吟味した上で居敷当てをつけるかどうかを判断してくださいね。次回私が木綿の着物を仕立てる際には居敷当てをつけてみて、縮むかどうかを観察してまたこのメルマガで報告したいと思っています。

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発行:新品とリサイクル着物 呉服のきくや

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