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経歴振り返り〜技術職(建築)地方公務員編〜1

こんばんは。Gofiです。
地方公務員14年目、技術職(建築)の私ですが、以前の記事でこれまでの異動経歴について紹介しました。

そのキャリアの中で様々な仕事を経験してきたのですが、それぞれの部署で仕事に取り組んできた日々を振り返ってみます。
(記憶が許す限り)

住宅関連部署

私が市役所に入庁して、1番初めに配属されたのがこの部署です。私は新卒での入庁のため、社会人として初めての部署になります。

あまり市役所の仕事について研究していなかったため、建築職の仕事としては、

  • 確認申請などの建築審査業務

  • 設計•工事などの営繕業務

  • 用途地域などの都市計画業務

くらいしか思い浮かばなかったので、
住宅関連部署(住宅〇〇課)ってなにやるの?
市役所で住宅というと、市営住宅?
というかんじでした。

たしかに市営住宅を整備、管理する部署は近くにあったのですが、私の部署ではそれ以外も含めた住宅行政全般を所管する部署でした。

民間も含めてこれからの住宅をどうしていくか、住生活基本計画を策定している部署でもありましたが、私が担当した業務は大きく分けて3つ。

  1. 長期優良住宅の認定

  2. 高齢者向け住宅の補助

  3. 住宅資金の債権処理

それぞれについて説明していきたいと思います。

1.長期優良住宅の認定

この業務が私の仕事の結構な割合を占めていました。

長期優良住宅というのはその2年前くらいできた法律に基づいて認定を受けた住宅、簡単にいうと、長期間にわたって良好な状態で使用することができる住宅を指します。

具体的には、耐久性や省エネルギー性、維持管理の容易さなどの基準を満たす住宅のことです。

要するに、

世代ごとにスクラップアンドビルドだと、
解体して新築の回数が多く、環境負荷が大きいよ、資源がもったいないよ
3世代くらい住み継いで、エコにいこうよ

ってことかと思います。

認定を受けるメリットとしては、

  • 住宅ローン減税

  • 固定資産税

  • 登録免許税

  • 不動産取得税

の税制優遇が受けられるということです。

この長期優良住宅の認定業務を行うのが、市役所(小さい市町村だと都道府県)になるのですが、
基本的に技術的基準(先述した耐久性や省エネルギー性などに関する基準)については、
国に登録された民間の審査機関に事前審査されていることがほぼ100%です。

じゃあ市役所では何を審査してるかっていうと、主に居住環境への配慮という項目です。
これは地区計画とか建築協定など、その地域で決められたルールに適合していることを確認します。

また、都市計画施設の範囲内でないかを確認します。要するに、将来道路や公園になる計画があるような場所では認定できないことになります。

いくら建物が基準を満たしてたとしても、外的要因で解体することになりかねないため、長期間にわたって存在できないからということです。

あとは書類に不備がないかを確認して、問題なければ認定証を発行することになります。

私がいた当時はだいたい1日に十数件の新規申請があり、それを私を含めた職員3名と嘱託員3名(今で言う会計年度職員、全員市役所OBのおじいちゃんでした)で処理していました。

認定証を1件発行するまでの流れとしては、

  1. 受付

  2. データ入力

  3. 審査

  4. 決裁

  5. 認定証印刷

  6. 申請業者へ連絡

  7. 認定証&副本受け渡し

というかんじです。

あとは変更申請や完了届(認定後、建物が完成した時の届出)などがあり、窓口は終日業者さんが出入りしてる状態でした。

2.高齢者向け住宅の補助

この業務は、高齢者向け優良賃貸住宅として管理を行う住宅を事業者募集して、選定された物件に建設費補助、完成後その物件を借りて住む高齢者に家賃補助を行うものです。

建設費補助については、補助対象項目や上限金額を事業者が提出した積算書や完成物件を見ながらチェックするものです。

国の補助もあったため、いずれ来たる会計検査(公務員が最も恐れるものの1つ)に備えるため、細かいチェックが必要でした。

家賃補助については、各賃借人について、入居前に条件に合うか審査して、補助認定を行うものです。

家族構成や収入をチェックするため、住民票や所得証明書を見て家賃の決定を行います。

家賃は住戸面積と収入で決まるため、実際の家賃との差額を管理会社に支払います。

なので、直接賃借人に補助するのではなく、管理会社を通して間接的に補助する形になります。

当時は15棟くらいの賃貸住宅があり、補助額を正しく計算するため、毎月各棟の賃借人の出入りを把握する必要があります。
(支払いは四半期ごとだったと思います)

3.住宅資金の債権処理

これは昔やってた事業の残務みたいな位置付けで、私も事務的に処理していたので、あまり覚えがないのですが、その昔、住宅を建てるときの資金の貸付を市役所がやっていたらしく、その貸し付けた住宅新築資金の債権処理を行うものです。

自動的に口座から引き落としになっていればよいのですが、そうはなっていなくて、納付書を発行して郵送してどこかの金融機関で払ってもらう形です。

私は納付書(前月の支払いが確認できない人には催促状も)の作成、郵送をただただ事務的に行っていました。

当時まだ20〜30人分くらいだったと思います。

初めての異動内示

そんなこんなで2年目の年度末に差し掛かった頃、長期優良住宅の事務が別の部署に移管されることが決まりました。

行き先は建築指導関連の部署、私がいたのは住宅関連の部署でしたが、他の自治体では建築指導関連の部署がこの事務を行なっていることが多かったのです。

となると、当然人も一緒に異動となるのでしょうが、他にも仕事があるので、全員というわけにはいきません。

私もまだ3年目になろうとしている頃、新しい部署にこの事務を持っていくのは荷が重いなと思っていました。

私の自治体では異動の内示がだいたい1週間前、春分の日が過ぎた頃(遅い!)のですが、内示の前日に飲み会があり、そこで当時の課長に言われました。

「建築指導関連部署に異動するの、お前だから!」

えっ?えーーー!
オレかいっ!やだなー。
ってか飲み会の場で言っちゃうの?

というかんじで、私は初めての異動を言い渡されました。

次の日、正式な内示が言い渡されるのですが、前日言われたとおり、名前を呼ばれ、建築指導関連部署に異動になりました。

後々聞くと、課長的には早く私に一級建築士を取ってほしいと思い、実務経験の付く部署の多い建築指導関連部署に行くべきとのことでした。

そういえば、課長面談の際、一級建築士を早く取れみたいな話をしてたな思い出しました。それ以外の話も多く、なぜか私だけ1時間くらい面談してました。(他の人はだいたい10分くらい)

そんな面倒見の良い課長の意向により、私の次へのステップに進むことになります。

続きはまた次回!
長文にお付き合い頂き、ありがとうございました!

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