農薬は喫煙と同等のがんリスクがある
殺虫剤や除草剤には毒性と発がん性があることはよく知られています。そしてモンサントのような大手メーカーは自社製品が引き起こした被害で多くの訴訟の対象となっています。残念ながら、殺虫剤の使用は食品業界や商業施設、住宅の造園業で非常に広範に行われています。もちろん、米国内のさまざまな地域では農薬の使用方法や使用量が異なります。そのため、大規模で包括的な研究は、これらの製品の影響に関する貴重な証拠となるでしょう。そこで、研究者グループは、農薬の使用とがん発生率の直線関係を判定するためのメタ分析を「Frontiers in Cancer Control and Society」 に 発表しました。
●農薬はどこにでもいる殺人者
グリホサートなどの強力で簡単に散布できる化学物質の導入により、殺虫剤(および除草剤)の使用が増加しました。現在、数十種類、場合によっては 100 種類を超える市販の殺虫剤が使用されていますが、最も多く流通しているのは約 70 種類です。これらの化学物質は、農作物の収穫量を増やすために使用され、農地全体に散布する必要がありますが、商業施設や住宅の造園にも使用されています。造園業者があなたの芝生や隣人の敷地で作業する場合、雑草や害虫を駆除するためにグリホサートなどの有毒化学物質を使用している可能性があります。
グリホサートはリンパ腫やその他のがんと関連していることが証明されていますが、他の種類の化学物質の使用に関する研究や訴訟はそれほど多くありません。懸念事項は、農薬全般ががんと直接関連していることです。
●明らかになった高リスク農薬とがん発生率の上昇との驚くべき関連性
新しい研究では、米国本土で使用されている 69 種類の農薬に関するデータが収集されました。これらの農薬は最も一般的に使用されているもので、研究者らは各農薬に含まれる個々の化合物に関する研究に基づいて、これらの農薬をがんリスクの低いグループとがんリスクの高いグループに分類しました。また、農薬使用データを収集した各場所からがん発症率も収集しました。これらのデータセットでは、個々のがん発症率とパーキンソン病、その他の神経変性疾患が分離されています。
研究者らは、農薬使用量、がんリスクの高い農薬、がんリスクの低い農薬に基づいてデータを分析しました。調査結果では、高リスクで高濃度の農薬を使用している地域は、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、白血病、結腸、膀胱、肺、そしてデータのあるすべての種類のがんの発症と直線的な正の相関関係にあることが実証されました。低リスク農薬が散布された地域では、がんリスクは平均的な人の基準値を大幅に上回っていませんでしたが、一方、高リスク農薬が使用された地域では、あらゆる種類のがんにおいて、がん発生率が全体的に大幅に高くなりました。低リスク農薬と高リスク農薬の違いは驚くほど大きく、その関係はかなり深いため、高リスク農薬にさらされる回数が増えると、がんリスクが天文学的に増加することになります。
●発がん性農薬への対策
都市部に住んでいる場合、農薬による被害は恐らくごくわずかです。しかし、以下の点に注意することをお薦めします。
Raidタイプの殺虫剤は使用しないでください。虫は生態系の不可欠な部分です。がんを引き起こす可能性のある毒物を散布せずに、自然な方法で家から虫を追い出してください。農産物、特に化学物質を多く吸収する傾向があるリンゴ、ジャガイモ、イチゴなどは注意が必要です。できるだけオーガニック製品を選びましょう。