EPA、未規制の放射性肥料廃棄物をめぐる法的脅威に直面

　埋立地の前を車で通り過ぎたとき、悪臭を遮断するためにドアウインドウを素早く閉めたことを想像してみてください。放射性肥料廃棄物の山がそびえ立ち、私たちの環境を静かに汚染し、健康を脅かしているのです。これらの有毒物質が私たちの環境と福祉を危険にさらすため、この危機には即時行動が必要です。

　環境保護団体が、放射性肥料廃棄物規制における環境保護庁（EPA）の対応に誤りがあったとして提訴する意向を表明しました。EPAは、放射性肥料の副産物であるリン酸化石膏の規制を怠り、大量の漏出廃棄物の山を作り、人間や動物、環境に危険をもたらしたとされています。
 
　EPAは、この危険物質の処分と取り扱いに関する適切な保護措置を設定しませんでした。環境保護庁を提訴する通知では、肥料廃棄物の山が放射性物質と発ガン性物質で汚染されていると指摘しています。これらの野外放射性廃棄物は、しばしば約61m以上の高さにそびえ立ち、数百エーカーに及びます。

　提訴が実際の訴訟に発展すれば、連邦政府機関は環境と住民をより安全に守るための保護措置を取らざるを得なくなるかもしれません。

●リン酸化石膏が公衆衛生を脅かす理由
　この放射性物質は、肥料によく使われるリン酸を製造する際に発生します。その浸出液には、クロム、カドミウム、鉛、ヒ素など、さまざまな有害物質が含まれています。 これらの物質への低レベルの曝露でさえ、がんを引き起こし、いくつかの臓器に害を及ぼす可能性があるのです。これらの放射性廃棄物の山は、ルイジアナ、テキサス、フロリダにあります。フロリダの状況は特に問題で、10億トン以上の物質が25のスタックに広がっています。

　驚くべきことに、アメリカはリン鉱石の生産量では世界トップクラスで、他の2カ国を引き離しています。さらに、ミシシッピ州、イリノイ州、アイダホ州にある4つの放棄されたスーパーファンド廃棄物処理場には、かつてリン酸塩プラントがありました。
法律や規制が変わらない限り、肥料産業はこの放射性物質を年間5000万トン近く生産し続けるでしょう。 この廃棄物の量は、他のすべての産業で発生する規制有害廃棄物を合わせた量を上回っています。

●訴訟が成功する可能性
　3つの巨大企業が、大量の放射性廃棄物を埋立地に投棄していると言われています。 問題はそれらの埋立地が誰もが呼吸する外気にさらされていることです。

　訴訟が成功する可能性は十分にあります。もし原告側が勝訴すれば、汚染企業側の過失が認定され、一般市民に対する十分な配慮を怠ったという判決になるでしょう。 そうなれば汚染企業は放射性廃棄物の露天の山を封じ込める方法を見つけるか、その規模を縮小することを余儀なくされるでしょう。
 
　庭や農作物、その他のスペースに肥料を使う場合は、成分に注意しましょう。庭や農作物を安全に育てるために、有機肥料や天然肥料、あるいは自分で作ったDIY堆肥を選ぶのが良いでしょう。