教会の携挙(2)
携挙のステップ
1. パウロは携挙のステップについて、次のように教えています:「すなわち、号令と御使いのかしらの声と神のラッパの響きとともに、主ご自身が天から下って来られます。そしてまず、キリストにある死者がよみがえり、それから、生き残っている私たちが、彼らと一緒に雲に包まれて引き上げられ、空中で主と会うのです。こうして私たちは、いつまでも主とともにいることになります。ですから、これらのことばをもって互いに励まし合いなさい」(1テサ4:16~18)
2. 携挙には7つのステップがあります:
① 主ご自身が天から下って来られます。
② 号令がかかります。これは、軍の総司令官が発する命令の声です。その命令で、死者の復活と生者の天への引き上げが起こります。
③ 御使いのかしらの声が発せられます。これは、天使長ミカエルの役割です。総司令官が命令を出し、副官がそれを復唱します。つまり、イエスが命令を出し、天使長の復唱によって計画が動き始めるということです。
④ 神のラッパが鳴り響きます。ラッパの音は、戦争や聖会に民を招集するためのものです。ラッパの響きは、携挙が起こるための引き金となります。
⑤ そしてまず、キリストにある死者が蘇ります。死んだ聖徒が携挙からもれることはありません。「キリストにある死者」とは、聖霊のバプテスマによって普遍的教会の一員となった者を指すことばです。普遍的教会には、旧約時代の聖徒たちは含まれていません。旧約時代の聖徒たちの復活は、先になってから起こることです。
⑥ それから、生き残っている者たちが、彼らといっしょに雲に包まれて引き上げられます。生きている聖徒たちは、例外なしに天に引き上げられます。
⑦ 彼らは、空中で主と会い、いつまでも主とともにいることになります。このことは、ヨハネの福音書14章1~3節の約束の成就です。
テサロニケ人への手紙第一4章16~18節は、携挙がいつ起こるかについては、何も教えていません。そこで、携挙の時期について別の聖句から学ぶ必要があります。
携挙の時期
1. 患難期後携挙説(携挙は患難期の後に起こる)に立つか、患難期前携挙説(携挙は患難期の前に起こる)に立つかで、クリスチャンの地上生涯の歩み方が大きく違ってきます。患難期前携挙説に立つ人は、自分はやがて地上を襲う患難から守られているという希望を持っています。聖書的には、患難期前携挙説が正解です。黙示録1~3章は患難期前の出来事を扱っていますが、そこには教会が存在しています。黙示録19~22章は艱難期後の出来事を扱っていますが、そこにも教会が存在しています。ところが、患難期そのものを扱っている黙示録6~18章には、教会への言及がありません。つまり、患難期には、地上に教会が存在しないということです。
2. 携挙は、今すぐにでも起こりえます。クリスチャンは、そういう心構えをもって日々を歩むべきです。患難期は、反キリストをイスラエルが7年間の契約を締結した時に始まります。この時には、教会はすでに天に挙げられています。携挙のタイミングが最も遅くなった場合の可能性は、反キリストとイスラエルが7年の契約を締結した瞬間です。これは、携挙の最も遅いタイミングを考えた場合のことであり、携挙はすぐにでも起こり得るという真理は変わりません。
3. 「すぐに起こり得る」という状態を、英語で「imminent」と言います。これは、その前に起こらなければならない出来事が何もないという意味です。
携挙は、今の時点と7年の契約締結時点の間の、ある時点で起こります。これ以上のことは、誰にもわかりません。もし携挙の時期を預言する人がいるなら、その人は偽預言者であり、偽教師です。