深いドイツ語

大学でみんなとご飯を食べる。町に行く。久々にコタローさんに会う。雨が降っている。サッカーのスパイクを買う。昨日友人に
「お前は昨日いい動きをしていた。良かったらチームに入らないか?」
 といわれる。滞在時間が少ないから、という理由で断る。定期的に出ることが出来ないから、気が向いたときにいくことにしよう。サッカーは一番楽しいスポーツである。
 友人のうちで「Das Leben ist schoen」をもう一度見る。寮に戻りご飯を食べ、いろいろ語る。

● 心がけていること
ドイツ語がだんだん難しく感じるようになってきた。いいたいことを伝えることは出きる。しかし、正確に直接的にドイツ人が言うようにいうことはまだまだ難しい。たとえば、
「部屋の模様替えをする」
と言いたい場合、
「部屋を理想的な状況に持っていく」や「部屋の家具を動かす」とか、
「部屋を新しくする」、「部屋を変える」
などに言い換える。そうすれば「模様替えをする」という動詞を知らなくても意味は伝わる。しかし、それではドイツ語はうまくならない。多くを知る必要がある。
ドイツ語を話すこと、それを心がけている。いまさらながら、ドイツで生活する上でのドイツ語の重要性に気付く。ドイツ語を上手くしよう。

● 難しいこと
久々に完璧に聞き取れないドイツ語を聞いた。パーティ会場にて。学科の友人に会う。大音量の環境で、非常に大声で耳元で私に囁く。そのドイツ語は何語だろう!!というくらい分からなかった。もしかしたら、英語で話しかけられたのかもしれない、と疑うくらいだ。なんていわれたのだろう……、少し気になった。

● 隣に住むヤニーナ
彼女の祖父母はポーランドとルーマニア出身であるという。今日いろいろ台所で話していた。専門がアラビア学。アラビア語の古典と現代語の単語を今取り組んでいるという。私にふと疑問を投げかけてきた。
「お前は何でドイツで勉強しているのだ。第二次世界大戦前ならまだ分かる。三〇年前でもドイツ留学をすることは理解できる。しかし、今のドイツの大学水準はさんさんたるものだ。アメリカやイギリスのほうがだいぶ上であると我々ドイツ人学生は感じている。いや、フランスや日本の方が上であると思う。お前は自然科学を学んでいるのだろ。それなら必ずしもドイツでなくてもいいような気がするが、どうだろう」
という。確かに、以前世界のトップ水準にあったゲッティンゲン大の物理学科でさえも、学生の中では評判が良くない。なるほど。まあ、私にはおつりが出るほど高水準だが……。
 ドイツをどう見るか。日本人から見るドイツは偏見のベールに包まれている。
 私はドイツがドイツ人(ゲルマン民族)の住む国と書いたことがある。いや、いまや非常に雑多な民族が住んでいる。九三パーセントがゲルマン民族で、後は外国人。いや、外国人もドイツ人といえるのであろう。ラテン系イタリア人が住むイタリア。ラテン系フランス人が住むフランス。ラテン系スペイン人とバスク人が住むスペイン。純血主義を貫き失敗した第二次世界大戦。その反動でか、ドイツで国籍を取るのは私が思っているよりも簡単だとドイツ人は言う。
 ドイツで勉強すること、昔のイメージでは凄いこと。戦後すぐドイツで勉強したというのはすごいは、今はそうでも無いという。

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