思いつきでロンドンに飛ぶ6
昨日台所でコーヒーを淹れていると、寮の人が入ってきた。アフリカの人だと思っていたら、イギリスのロンドン人だという。血統主義のドイツと日本。ついつい外見で判断してしまう私の癖。
「どこかイギリスの見所を教えてくれ」
と頼むと、
「Edinburghエディンバラ」
に行くといいよ。といってくれる。
思い立ったが吉日。一人はもう一度ロンドンへ向い、中村先生は寮に留まるということなので一人一路スコットランドへ。
駅に行き、値段を調べる。片道なんと七八ポンド!!!往復で三万円を超える。それは支払えない。残された道は飛行機で行くか、バスで行くかである。正規料金で飛行機で飛ぶのも安さは期待できないであろう。問いことでバスの予約をしにバス会社に出向く。
バーミンガムのパビリオンショッピングセンターに行く。エディンバラまでのバス料金を聞く。すると、なんと片道一三ポンド。しかもかかる時間は四時間程度だ。早速手続き。バスの会員権を作成し学割を発行。夜中にエディンバラに着くのもまずいので、バス泊にする。二二時三〇分にDingbethCoachStationからEdinburghにバスが出る。今の時間が十一時過ぎなので、半日ほど時間が出来た。ノーマークのBirminghamを観光することに。その前に、いっておくことがある。
● イギリス英語の訛
バスの相談に乗ってくれた受付のおばさんは非常に親切であった。しかし、訛が強い。私の勉強してきた英語は英国語ではなく、米国語である。米国語で私が話しても彼女に通じるのだが、英国語、とくにバーミンガム訛は非常に聞き取りにくい。例えば、彼女は「OK」を「オーカイ」と発音する。「today」を「トゥダイ」外国人に向けて平気で言う。何度も聞き返す。駅アナウンスは子音の発音が強すぎで(とくに閉鎖音無声の両唇音のPや歯茎音のTは顕著)口笛のように構内に響き渡る。Waterは米国語だと「ワラー」でも通じるが、イギリスだと「ワーター」とTを強く発音する方が通じやすいのだ。
そんなことを考えながら、イングランド第二の都市バーミンガムを観光する。ドイツには無いケンタッキーに入り遅い昼を食べる。三ポンドのセット。バーミンガムは商業都市。大きなショッピングセンターを中心にアーケードが続く。ドイツより景気はよさそう。いたるところで工事をやっている。パークストリートから街を一望する。ここから写真を撮った観光客は私くらいであろう。日本の町並みを髣髴させる。CouncilHaus(議場)にいき、Artgalleryを一回りする。Aston大学、ChildrensHospitalを回り、BirminghamCathedral(バーミンガム大聖堂)につく(ギリシャ語語源のCathedralは英語でカスィードラと読むらしい……ドイツ語ではカテドラーレ。キャセドラルと読む日本人はどこの音を参考にしたのだろうか)。
バーでGuinnesビールを飲む。日曜なので大聖堂で聖書購読に参加し、映画館で『Final DistinationⅡ』を見る。非常に面白い。マックでコーヒーを飲み、時間になる。特に観光名所は無かった。バスステーションを店員に尋ねると、外まで出て私を導いてくれた。非常に親切な人であった。
バスに乗り、一路エディンバラへ!スコットランドである。