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URコントロールの現在~マッチアップガイドを添えて~
最近エルドラージにうつつを抜かしていましたアド兄です。
せせこましいコントロールデッキばかり使っていると、たまの暴力は気持ちよすぎて脳汁が出てしまいますね…
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そんなこんなで暴力に酔っている間に、モダン環境でさらなる暴力をふるっていたナドゥと悲嘆が禁止されました。
環境が再び大きく変わるため、愛器であるブルームーンを調整しModernLeagueに持ち込んだところ、短期間で2回5-0できました!
ModernLeague ブルームーン🔥💧
— じぇいえぬ@アド取り兄 (@RumandoRemand) September 12, 2024
vsブリーチエルドラージ ×○○
vsジャンドサーガ ○×○
vsジェスカイコン ○×○
vs赤白エネルギー ×○○
vsドメインzoo ×○○
5-0
エルドラージを売り払い再びUR一本にした瞬間5-0できた
制約と誓約!リスクはバネ!!
スネア、説教ガン積み+濁浪が環境に合ってる pic.twitter.com/pvfDv3Djdi
ModernLeague ブルームーン🔥💧
— じぇいえぬ@アド取り兄 (@RumandoRemand) September 14, 2024
vs赤緑部族エルドラージ ×○○
vsエルドラージトロン ×○○
vs全知コンボ ×○○
vs青黒蛙 ×○○
vsマルドゥエネルギー ○○
5-0
まさかこんな短いスパンで2回目いけるとは…主要どころにもサイド後しっかり勝ててるし今アツいかも pic.twitter.com/vM1IAG0HMc
この記事では、複数の型に収束してきたURコントロールと、前回の記事では触れられなかった主要なデッキとの戦い方を掘り下げていきます。
よく見られるURコントロール
・アリーナドレイク型
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独創的なURコントロールを世に多く送り出してきたSvenSveeterSven氏の新作がこの【アリーナドレイク型】。
指輪物語以降、鉄板となっているアノール瞬唱の基本的なコントロールに
速攻のドレイクで急速にライフを詰めるプランを搭載されています。
稲妻と速攻ドレイクはライフを予想外の角度から刈り取るので、相手視点ではプレッシャーがすごく簡単にマナを寝かせられません。
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加えて、ドレイクは除去されてもドロー分のアドを得ているため非青相手のフェアでも無類の強さを誇ります。濁浪と違ってマナはかかるものの墓地対策関係ない点も心強いですね。
一方で、栄光の闘技場が特殊地形+赤マナしか出ないため
マナ基盤がやや脆弱になっています。
メインから月や先駆けを採用できない、相手の月や先駆けにハマってしまうタイミングがあるなども従来になかった弱みと言えるでしょう。
現在では多くの使用者によって様々な細かい調整が施され、
稲妻罠の教練者と否定の閃光を搭載した型が多いです。
4マナと隙の多いドレイクを出すタイミングを、青閃光で守ることができ安心してタップアウトできます。
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また、稲妻罠の教練者は残しておくとアノールボーナス、青閃光のコストとなるため場に残したくないが、除去を撃つと損な生物としてドレイク型以外でも最近採用実績が増えています。
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ちなみに氏はこの型でモダチャレ複数回top8入り+トロフィーを13個獲得しており、めちゃんこ勝ちまくっております。
そのせいもあってか現在主流の型と認識されているようで、石の脳指定「弾けるドレイク」をしばしばやられます。
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・タミヨウミッド型
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モダホラ3が出た直後に多く見られたカウンターモンキーを受け気味にしたようなミッドコントロール型。
使い勝手の良い除去である電気放出が来たおかげで、邪悪な熱気を強く使うために構築を歪めなくてもよくなりました。
また、多少盤面が押されていてもタミヨウが変身すれば相当の時間を稼ぐことができ、その間に盤面を掃除すれば奥義で勝てるのが魅力的です。
特に3ターン目のアノールは除去しながら変身するので、そのままゲームが終わってしまいます。
一方、タミヨウは軽い脅威ではあるものの出た時に仕事をせず、今まで腐らせていた相手の軽量除去の吐き先を与えてしまいます。
これは特に現在トップメタの一角を担っている【赤白系エネルギー】などが用いるフレージに明確に弱く、今まで脱出のために適当に顔に投げてた3点がタミヨウに飛びアドを取られてしまいます。
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ハンドから唱えられたフレージにカウンターを切ることは脱出のことを考えるとあまりにも弱いので、さっさと変身させたいですがそこまでしても静牢という裏目があるリスクを考えなければいけません。
また、土地の枚数が少なめで構え続けるのが難しそうな印象を受けます。土地を伸ばすために反復を撃つ機会も多く、対青デッキで苦しい展開がありそうです。
大きくこの2つに分かれるかと思いますが、タミヨウ、濁浪、ドレイクあたりは複合して採用しているようなリストも存在しています。
持ちこんだパーミッション型
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著者は構え続けるカウンター多めの構築が好みなので、ソーサリータイミングのカードをあまり採用しないパーミッション型を使っています。
大枠は前回記事にしたリストと同じなので今回はアップデートした点のみ触れていくことにします(カード紹介などは下記事を参照)。
ナドゥと悲嘆の禁止によりメタが動いた結果、最も頭を悩ませたのは青黒蛙の大流行でした。
最近は落ち着いてきましたが少し前まで毎リーグ踏んでいた気がします。
禁止前まではぼちぼちいる程度でそこまで不利なイメージもなかったのですが、何回も相手をしてるうちに以前のリストの弱みが浮き彫りになってきました。
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青黒蛙のここがきつい
①先手2t蛙GG問題
②エンドオーク→蛙or濁浪
③相手フルタップの裏目がない
①先手2t蛙GG問題
前のリストも呪文嵌め×2、厳しい説教×2と先手2t蛙を咎めるカードを4枚採用していましたが、結局初手に引けてないときあっさりそのまま負ける展開がそれなりにありました。
また、向こうもカウンターはあるので、出させないより出てしまった蛙を処理する手段を考えた方が建設的だと感じました。
コントロール奪取やデメリット付き確定除去などいろいろ考えましたが、結局メイン採用でき最も丸いのは電気放出+語りの調律でした。
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電気放出は解決時に払うエネルギーの個数を決めるので、エネルギーを払う個数を決める前に相手は手札を捨て蛙を育てる必要があります。
この仕様があるおかげで、タフ4にされても次の電気放出の火力を貯めることができます。
語りの調律まで採用しており、瞬唱も4枚採用しているのでエネルギーが溜まりやすく気分は確定除去でした。
この枠は稲妻を4→2にすることで捻出。
悲嘆の禁止から稲妻が重要なマッチとなるネクロドミナンスデッキが減ると予想しているので、ライフを詰めるうまみが少なくなると判断しました。
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また、悲嘆が消えたので緻密を不採用にしました。
もともとビッグアクションに対するクロック展開と悲嘆からのごり押しの対策として採用していたのですが、現在のビッグアクションはエルドラージが多くキャスト時誘発を消せないのがつらかったです。
②エンドオーク→蛙or濁浪
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単純ながらエンドのオークにカウンターを切らせて、返しに本命を通す流れが一番きついです。もしオークにカウンターを割かない場合、そのままこちらのドロソを阻害しながらクロパに移行され結局発狂死します。
このデッキは2ドローを繰り返してアド勝ちを目指すので、ドローしたら痛いわ、単体除去で焼いても1/1トークン残って瞬唱殴れないわ打ち消す以外良いことないです。
ということで以前以上に1マナカウンターを入れ、オークも消しながら返しも消すという力業プランにしました。
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脅威のメイン5枚、サイド2枚(論争込み)の7枚体制となっております。
百発のカウンターで倒せぬ相手だからといって一発に頼ってはならぬ、一千発のカウンターを投げるのだ!!
また、このおかげで赤白系エネルギー系+ストームに対するガードも自然と上がる恩恵が得られます。
③相手フルタップの裏目がない
これは以前のリストの構造的な欠陥ですが、相手が無理やり濁浪や蛙を通してフルタップでターンを返してきても特にすることがない状況が多発していました。
濁浪や蛙の返しに唱えるものが寓話や先駆け…
相手側はフルタップで返す裏目がないことになってしまっていたので、こちらも押しつけ札として濁浪の執政を採用。
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①を解決するため電気放出に構築を寄せたので濁浪同士の睨みあいになったとき、致命的な一押しがメインの除去である相手より解答に辿り着きやすいでしょう。
また相手エンドの2ドローにオークを合わせられても、タップした隙に濁浪を通すことができれば十分ダメージレースに勝てる見込みがあります。
主要デッキとの戦い方
上記のパーミッション型を握っている想定で、現在よく見られるデッキとの自分なりの戦い方を紹介していきます。
vs赤白エネルギー
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赤白エネルギーはモダホラ3デッキの顔とも呼べる王道のミッドレンジです。最近では指輪が入っており、フレージも合わせてさらなる継戦能力を手にしています。
このデッキをしばくためにリスト組んでいるので基本的にはド有利です。
プランは単純で、盤面しのいでフレージを極性の逆転でパクって勝ちます。
聴くだけだとかなりのアホプランですが、ほとんどの試合での勝ち方はこうなります。
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というのも、赤白側の除去の質は環境最強で静牢×4の前には絶対に濁浪は定着しません。
なのでこちらからライフを削るのはあきらめ、あくまでも受けに徹し1:2交換をせまり続けその果てにフレージをパクります。
赤白側は除去を多く積んでいるので、どこかで手札で除去がだぶつき何もしないターンが生まれます。その際に2ドローや瞬唱でアド差を広げましょう。
この状況に持っていくまでのしのぎ方は、ひたすら嵌めと説教の打消しとピン除去を瞬唱で使いまわし耐えます。
アジャニやラプターなどのピン除去ではアド損するものにカウンターを切り、オセロット、ラガバンなど通してしまうと負けにつながるカードにピン除去を切りましょう。
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生物の中では魂の導き手が最もどうでもいいので、妨害を当てる優先度は低いです。
この後の生物を打ち消せばしばらく1/2で小突かれるだけなので、1:2交換をし終わって落ち着いたときに処理すれば問題ないです。
同様の理由でゴブリンの砲撃も打ち消す必要は全くないです。後続をすべて弾けば何もしません。
メインで唯一の負け筋は、先手ラガバンorオセロットに除去撃った2t目のアジャニ、その後マスカン連打です。
このパターンのみ巻き返すことが難しくライフが持ちません。
そのためサイドに吸血鬼の復讐を採用しています。
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よくある全体2点では紅蓮地獄が良く採用されていますが、1マナ重くてもインスタントである方がこのデッキでは利点になります。
似たカードとしてコジレックの帰還がありますが、吸血鬼関係なし、プロ赤貫通などより圧倒的に血トークンの方が有益でした。
メイン戦ではフルタップの返しに先駆けが刺さりあっさり勝つゲームもありますが基本的には定着しないので、サイド後は抜きます。
vs赤白黒エネルギー
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メインの月を捨てた代わりにオークとハンデスが搭載されており、より幅広いデッキを見ることができるようになっています。
基本的には赤白エネルギーと同じですがハンデスとオークが入っているので少し厄介です。青黒蛙と同じ要領でしっかり打消しを当てていきたいです。
赤白と異なり、3色化によるマナベースの弱さと除去の数が落ちたことから、先手のみ海の先駆けを残します。
ハンデスがあるため構え続けるのが難しい為、こちらも上振れ勝ちを残しておきます。
vs青黒蛙
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にっくき今回の倒すべき敵。
高性能な2種のクロックによる高い打点と、有利な状況を固定する性能がすさまじいです。
蛙単体でプランBを担うことができ、チャリスや墓地対は返しの蛙一枚で裏目となってしまうため直接処理する必要があります。
また、濁浪との相互作用もやばく、何回も手札を捨て墓地のインスタント・ソーサリーを追放することで濁浪を急速に育てることができます。
また、塵へのしがみつきも要注意です。
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蛙やオークの陰に隠れていますが、このカード1枚でこちらの勝ちが怪しくなります。
瞬唱をすかされるだけでなく、アドバンテージで勝ちづらくなるうえ、4マナ立ってるだけで稲妻で焼ききれなくなります。
以上のことから受けに回っているだけでは有利にはなりません。
幸い軽量の妨害やインスタントの仕掛け札はこちらが多いので、テンポ差をつけてどこかでこちらの盤面に何か残しながら、手札が潤沢な状況を作りたいです。
キーカードは極性の逆転。
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蛙も濁浪も軽いながらも2マナのソーサリーアクションなので積極的に狙います。
相手は逆転を消したいが、スネアには引っかからず、ネゲ―ションやカンスペで消すと大きくマナを寝かせることになります
(ピアスは知りません…)。
サイド後はオークを恐れず飛行瞬速3/1勢を投入し、より隙なく攻めます。
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おそらく当たる生物が瞬唱くらいしかないpushは抜いてくるので、いい仕事をしてくれます。
ただし、絶対に1マナカウンターを構えるか返し本命がある場合のみ唱えるようにしましょう。
vsジェスカイコントロール
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質のいい全除去や確定除去が並んだコントロール。
孤独、空の怒り、フレージはあらゆるクリーチャーデッキに有利が付きます。
古来から言われてるに「ボードコントロールは打消し型コントロールに弱い」を地で行くマッチ、ド有利。勝つためのカードはソーサリーのビッグアクションしかないので、極性の逆転ゲーです。
ただし、こちらから無理な攻めをすると孤独、全除去などで痛い思いをするのでアド取った後の瞬唱1体でちびちび殴りましょう。
構え続けて相手が指輪通せない間に、インスタント2ドローで手札差をつけ続けて有利を固めるイメージです。
サイドからは記憶への放逐も投入し絶対に指輪を通しません。
サージカルだけやっかいで、カウンター抜きながら前方確認フレージ脱出などが負け筋になってきます。
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vsストーム
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モダホラ3以降のアンフェアの代名詞で、3キルは当たり前2キルも全然あるため対策必須のデッキです。
タッチカラーが容易でサイド後の厄介な対策カードに触ることができる白や緑をタッチすることが多いです。
最近ではアノールをメインから採用したUR型なども見る機会が増えてきました。
幸いこのデッキには山のような打消し呪文が搭載されているので、他のデッキにサイドインしづらいストーム専用のサイドを投入せずとも問題なく勝てます。
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メインではデッキの特性上キープによって即死することがありますが(除去、3マナ打消しキープ→メダリオン経由の先手3キルなど)、
サイド後はしっかり有効なキープができるので安定します。
基本的に濁浪は唱えないくらいに考えてガン構えでいいです。それほどまでにワンチャン能力があり、ワンチャン通ればそのまま死にます。
デッキ構成上引きムラがでるのでどこかのタイミングで仕掛けることができます。
打ち消す対象ですがマナ加速以外のすべてです。
メダリオンは言わずもがなですが、衝動的ドローも打ち消す派です(打消しの量が心もとないメイン戦は状況次第で通すこともありますが)。
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ゲームが低速化するサイド後に顕著ですが、衝動的ドローでアドを稼がれたり(こちらに打消しを消費させるようなカードを唱えられる)、安定して土地を伸ばされるとどこかで相手の仕掛けに対応できなくなる時がきます。
夏の帳絡みが顕著で、あのカードは仕掛けるのに+1マナ必要です。
よくある例を挙げれば、ラル(2マナ)+儀式(ラル軽減1マナ)+帳の4マナ必要になります。
多くのストームの土地枚数が20枚以下であることを考えると、土地を4枚揃えたり、追加の儀式をプレイするには衝動的ドローを通したいはずです。
そこで少しの時間を稼ぎ何もできないターンを作ることで、2ドローを撃つ暇を追加の打消しを探しに行きましょう。
vsエルドラージトロン
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ビッグマナデッキ筆頭。
多彩なマナ加速からカーンや指輪につなげて勝利します。
メインは除去や説教など腐るカードが多く、2.3枚腐るカードを引くと負けるイメージです。サイド後これらが記憶への放逐や焦がし口などの強烈なヘイトカードになることで有利になります。
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特に記憶への放逐はいつ引いても最高で、4枚の放逐と4枚の瞬唱ですべてをシャットアウトします。
海の先駆けは強力ですが、タリスマンが入っているので1枚で簡単に勝利できる相手ではありません。先駆けを探すためにマリガンをすることはやめたほうが良いです。
タリスマンを通す=デッキ内の先駆けを腐らせるということなので、先駆けを機能させたいのであればしっかり打消しを当てます。
このため、タリスマンにしか当てどころのない呪文嵌めもサイド後2枚程度残します。
vsブリーチエルドラージ
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エルドラージトロンと違い早期に決着をつけることができる型。
エンド時の揺さぶりがコジレックの命令+裂け目の突破の2種あるのでエルドラージトロンより戦いづらい。
エンドにカウンターを吐かされて返しに指輪を通されるのが最もきついです。
一方でハードキャストしづらい生物が8枚も入っているためちぐはぐな手札になったり、アドバンテージ獲得手段が少ないのでガス欠にもなりやすいです。
エルドラージトロンと基本的な対策は同じですが、より丁寧な立ち回りを要求されます。
終わりに
ここまで読んでいただきありがとうございます。
趣味全開のデッキ調整録となってしまいましたが、この記事が何かの参考になれば幸いです。ご意見、質問なども受け付けておりますのでお気軽にtwitterで話しかけてください!