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怪音猫

今年のミッションを全て終え、安心と疲れに身を委ねてぐったり寝ていた深夜。突然近くでグオッグオッという怪音が。えええ!この音はまさか!ウソでしょ!ガバッと起きると、私の上には猫のシルエット。彼は掛け布団の上に吐き戻しをしていた。

信じれん、信じれん、と半起きのフラフラ頭で呟きながら、キッチンペーパーで吐瀉物を拭いポリ袋に突っ込む。シーツをはがす。あああ、部屋が臭い。あああ、ベッドの向こう側の床にも吐瀉物が落ちている。あああ。

胃が空っぽになった猫が、しれっと鳴く。カリカリくれよお。「アオのばかあぁぁ!もう嫌いだ!」と叫ぶ飼い主。ビクッとして逃げ出す猫。でもすぐ戻ってきてエサ入れの前に陣取る。なんか悪いことしたか俺?いやいやアンタは悪くない。だけどだけど布団の上なんてあんまりだ。エサくれよ。俺お腹空いたんだ。くれるまでここを動かないぞ。もおおうるさいうるさい。根負けし、ため息つきながらエサをやる。このままの布団じゃ寝れん。すっかり目が覚めちゃったよどうすんの私。取り敢えず珈琲淹れるか。午前3時になった。

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