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2024年2月の記事一覧
「病院で《聴く》ということ」/詩と朗読 poetry night 第75夜
過去に書いたものを整理していて見つけたこのエッセイ。30代前半で書いたものだが、なぜ朗読を始めたのか、そのときどんな状況だったのかが簡潔にわかる。
このときの思いが今に続き、朗読配信をし、朗読会や朗読劇などをしているんだよと、あのときの私に教えてあげたい。びっくりするだろうな。
「病院で《聴く》ということ」(1998年/H10)
膠原病(全身性エリテマトーデス)になって十三年、ついに腎臓が
君の原石/詩と朗読 poetry night 第74夜
💎詩と朗読 poetry night 第74夜は「君の原石」。スキマ時間に聴いていただければ幸いです。
「君の原石」
薄明るい夜の底
深紅に輝く
君の原石を見つけた
砂に埋もれた
私の腕(かいな)に
宝石の鼓動
君の心臓(ハート)は
内なる火を持つ
紅い原石
その輝きは
闇の中でも
私の道標となり
ああ もうすぐ夜明けだ
「夜香蘭(ヒヤシンス)」とコロナ禍のこと/詩と朗読 poetry night 第73夜
🌿詩と朗読 poetry night 第73夜は「夜香蘭(ヒヤシンス)」とコロナ禍のこと。
スキマ時間に聴いていただければ幸いです。
↓
「夜香蘭」(ヒヤシンス)
不意に
甘い香りに包まれた
部屋の中で水栽培している
ヒヤシンスが咲いたのだ
無数の美しい根っこに支えられ
ぐんぐん伸びた茎
六芒星に似たピンクの花
ぼんやりしていた気持ちの境目が
くっきりするような
鮮やかな芳香
禍(わざわ