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Poetry night

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2023年4月の記事一覧

「春と修羅」宮澤賢治/詩と朗読 poetry night 第45夜

「春と修羅」宮澤賢治/詩と朗読 poetry night 第45夜

いかりのにがさまた青さ
四月の気層のひかりの底を
唾し はぎしり ゆききする
おれはひとりの修羅なのだ

*****
🌱「詩と朗読 poetry night」
第45夜は宮澤賢治「春と修羅」。
朗読と、無謀にも解説のようなものを試みています。さて、どうなることやら。
いつもより少し長くなりましたが、スキマ時間に聴いていただければ嬉しいです。(16分半くらい)

0:00〜朗読
3:50〜解説のよ

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藤の花の下で。

和気町藤公園の藤まつりへ
様々な種類の藤の花
どれも美しく
歩く私たちを
ほのかな甘い香りが包む

路地を歩けば/詩と朗読 poetry night 第44夜

路地を歩けば/詩と朗読 poetry night 第44夜

「路地を歩けば」

古い町並みの
静かな道を往く
ふと呼ばれたような気がして
家と家の隙間から
路地裏へと入り
壁に手をあてながら
ゆっくりゆっくり歩いた

冷んやりしたブロック塀の
足元から蔦が
もさもさ這い上がる
焼き板の塀はじっとり光り
なまこ壁はどっかと構える
瓦屋根から猫が覗き
出窓の下には植木鉢
色とりどりの花が揺れて
如雨露も子供の自転車も
さっきまでいた 人の温もり

ふふふ  と

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花も嵐も/詩と朗読 poetry night  第43夜

花も嵐も/詩と朗読 poetry night 第43夜

ここまで頑張って
生きてきたんだもの
ふふふ
これからは もう 軽やかに、さ

*****
「花も嵐も」

努力なんか
したくはない
歯を食いしばってなんか
生きたくはない
振り返らずに
ウチを出よう
こうして君と
手に手をとって

この身に舞い散る
花びらキララ
跡も残さず
私はいくよ
笑いさざめく
裸足の夜に
花も嵐も
投げ捨てて

🌱「詩と朗読 poetry night」
第43夜は「花も

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