『きっかけとしてのHPVワクチン副反応被害(背景/ワクチン推進・啓発ムーブメント/被害者への誹謗中傷)【過去記事】』
【過去記事を加筆・修正 ゴータイのカメの文化誌 2022/3/30】
ゴータイのカメの文化誌で何度か"HPVワクチン副反応被害"の問題を取り上げましたが、4月からHPVワクチン積極的勧奨が再開されるというタイミングで、整理をしたいと思いました。
立場としてゴータイはHPVワクチン積極的勧奨は反対です。
HPVワクチン副反応被害の背景として、日経新聞(2013/6/14)の記事から引用。
"予防接種の安全性を議論する厚生労働省の検討部会は14日、4月から定期予防接種の対象に加えた子宮頸(けい)がんワクチンについて「積極的な勧奨は一時やめる」との意見をまとめた。接種後、体の複数部分に慢性的な痛みが生じる重い副作用が相次いで報告されたため。これを受け厚労省は、対象者への接種呼びかけを中止するよう自治体に勧告した。"
HPVワクチン積極的勧奨により副反応で生活困難になる方々が続出し、後に国と製薬会社に集団訴訟を起こす展開となる(日経新聞2016/7/28)。
このような積極的勧奨の中止勧告や集団訴訟に対して、ツイッター上では不平・不満に嘲笑が目立ちます。「HPVワクチンで救われる子宮頸がん患者の命が失われている」「けいれんや発作は心因性で、ワクチンは有効だ」といった内容です。
細かくみれば一理あるでしょうが、論点のすり替えにしか見えません。
HPVワクチン副反応被害は当事者が集団訴訟を起こしたりで知っていましたが、印象的なのはツイッター上でのHPVワクチン推進・啓発ムーブメントです。「子宮頸がん患者3000人の命が失われている」とHPVワクチン積極的勧奨が中止になり、そこを危惧して行われたものと感じます。
HPVワクチン積極勧奨中止により「そんな歪みが生まていたのか!」とHPVワクチン積極勧奨に肯定的な立場でいました。しかし、子宮頸がん患者の命を救いたい一方、それを阻害しているかのようなHPVワクチン副反応患者に「けいれんや発作は心因性」とただ心の問題や詐病扱いするコメントが目立ったりします。
それは匿名のアカウントの発信でなく、医師のインフルエンサー(ネット上で影響力が高い人)が発信元だったりします。
医師・政府・行政またはその関係者が、HPVワクチン推進・啓発ムーブメントを席巻しているのが現状と思います。その結果、集団訴訟を起こした方々をおかしな人たちがデマをふりまいて訴訟起こした空気が醸し出されています。これは侮辱以外の何物でもなく、別件で裁く機会があっていいと感じます。
そして、いまHPVワクチン副反応被害は最凶の薬害問題と表現しても大げさに思いません。
僕はHPVワクチン副反応被害の当事者でもなければその家族でもありません。ただ、この被害で苦しむ当事者や付きっきりで見ている家族の苦労を聞くと胸が痛いです。その様子に、自分自身と周りの状況が遠からずで、対岸の火事ではありません。
最初半信半疑だったとはいえ、HPVワクチン推進・啓発ムーブメントに乗ってしまった反省を込めてこの問題を注視していきたいです。
記事サムネイル画像↓