【統率者/EDH】ニューカペナの街角 統率者戦デッキレビューその4「舞台座一家の喧騒」
※本記事は全編無料でご覧になれます。
こんばんは。Lapisです。
今回も「ニューカペナの街角」の統率者デッキのレビューとなりますが、前回の記事は読んで頂けましたでしょうか?内容は連続しているわけではないですが、前回記事のリンクを下に貼っておきますので、興味がある方はそちらも見てみてくださいね。
前回は「土建組一家の猛威」についての紹介となりましたので、今回紹介は赤緑白の「舞台座一家の喧騒」の紹介となります。
それでは早速始めていきましょう。
1.デッキ紹介
改めて、今回紹介するのは赤緑白のデッキ「舞台座一家の喧騒」です。
今回もパッケージで表紙になっている《殺戮の歌姫、キット・カント/Kitt Kanto, Mayhem Diva》を統率者として話を進めていきます。
例によって、デッキレシピについては公式サイトの紹介ページをご覧ください。
2.注目カード
このデッキで限定収録されたカードは以下の17枚。
※統率者デッキ、コレクターブースターからのみ手に入るカードを指します。
《殺戮の歌姫、キット・カント/Kitt Kanto, Mayhem Diva》
《首領の腹心、ファビーン/Phabine, Boss's Confidant》
《首領の運転手/Boss's Chauffeur》
《盛大なるクレッシェンド/Grand Crescendo》
《宴の進行役/Master of Ceremonies》
《パーティーの主役/Life of the Party》
《薔薇の部屋の出納係/Rose Room Treasurer》
《注目の捕縛/Seize the Spotlight》
《パーティー粉砕/Crash the Party》
《殺しのサービス/Killer Service》
《祝賀の笏/Scepter of Celebration》
《ビビアンの暴走/Vivien's Stampede》
《魂の養育者、ベス/Bess, Soul Nourisher》
《舞台座一家の合流点/Cabaretti Confluence》
《富裕な関係/Prosperous Partnership》
《見せかけの床/False Floor》
《放蕩+三昧/Indulge+Excess》
この中でショップ価格が1000円前後のものは《注目の捕縛/Seize the Spotlight》と《放蕩+三昧/Indulge+Excess》くらいでしょうか。
《注目の捕縛/Seize the Spotlight》は投票の得票数により他プレイヤーのクリーチャーをそのターン中奪い、宝物と手札を増やすことができます。状況次第とはいえ自分に有利な状況を作り出せるカードのため、一番効果的な状態で打てるよう盤面を見極めて使用しましょう。
《放蕩+三昧/Indulge+Excess》の《放蕩》の面はこのターンクリーチャーで攻撃した時に同数の1/1市民トークンを生成する能力。盤面のクリーチャーの数を一気に倍にできるため、全体強化等と併せると強力。
《三昧》の面は「余波」のため墓地からしか唱えられませんが、効果はこのターン中にダメージを与えた自分のクリーチャーの数分宝物を生成するというもの。墓地からしか唱えられないものの、基本的には《放蕩》でトークンを大量生成しながら攻撃した後に使うことになると思われるため、そこまで不便に感じるタイミングも少ないでしょう。
面白いカードという意味では《宴の進行役/Master of Ceremonies》なんかが注目株でしょうか。
各プレイヤーに投票させ、プレイヤーごとに投票によって宝物、トークン、ドローを与えるクリーチャー。自分は投票された全ての効果を受けることができます。相手にもアドバンテージがあるものの、一番の恩恵を受けられるのは自分なので対戦相手とのリソース差をつけやすくなります。
「舞台座一家の喧騒」にはこういった相手に投票させるカードが多数収録されているので、より他のプレイヤーとの駆け引きを楽しむ要素が強くなっていると感じます。
3.デッキの動かし方
改めてキットの能力を確認してみましょう。
登場時に1/1の市民トークンを生成。各ターンの戦闘開始時に自分のクリーチャー2体をタップすることで、ターンプレイヤーのクリーチャー1体を「使嗾(しそう)」することができます。「使嗾」はちょっと難しい能力なんですが、詳しくは以下の通り。
要するに「相手のクリーチャー1体に強制攻撃させる(ただし攻撃先は自分以外)」といった感じ。派手さはないもののゲームを掻き回す性質があり、アドバンテージ源となるシステムクリーチャーを退場させたり、膠着した盤面を崩したりと多人数戦ではかなりの効果があります。
キットは毎ターンこの「使嗾」を使えるので、戦場を掻き回しゲームを動かしていくのが役割になると思います。
このデッキの勝ち筋ですが《硬鎧の大群/Scute Swarm》《軍勢の集結/Assemble the Legion》等でトークンを継続的に生産し、キットの「使嗾」で相手の盤面を崩しながら《獣使いの昇天/Beastmaster Ascension》《無形の美徳/Intangible Virtue》等で全体強化を行い物量で対戦相手を圧倒していくのが主な手段になるかと思います。
4.このデッキの長所・短所
<長所>勝ち筋が明確かつ達成しやすい。
「トークンを増やし全体強化して勝つ!」というコンセプトが明確に定められているのが強み。統率者戦は通常の対戦と違い4人対戦なので、始めたての初心者は他3人を倒し切るための立ち回りが分からない場合も多いのですが、物量で圧倒する勝ち方ならば他3人のプレイヤーを同時に倒すことも可能。初心者向けのデッキであるとも言えます。
<短所>「使嗾」により他プレイヤーからヘイトを集めやすい。
他のプレイヤーのクリーチャーを操って好き放題していれば、当然他プレイヤーからヘイトを集めやすくなります。そうならないよう上手く立ち回り盤面をコントロールする必要がありますが、これが3人のプレイヤーを相手にするとなると難しく、高いテクニックを求められます。
先ほど勝ち筋が明確な点では初心者向けと述べましたが、統率者であるキットは上級者向けなのかもしれません。
5.総評
先述の通り、勝ち筋が明確で達成しやすいという点を踏まえればこのデッキは初心者向けとも言えます。「今から統率者を始めたい!」という人に初心者向けデッキとして勧めてもいいくらいです。
改造する際も「トークンをいっぱい出せるカード」「クリーチャーを全体強化するカード」と改造の方向性が明確であるため、いじりやすいデッキであるとも思います。
6.強化案
ここからはまたこのデッキを更に強化したい場合の個人的なおススメカードの紹介です。前回と同様、比較的安価で4~5年以内のセットに収録されたカードを優先的にピックアップしていますので、入手難易度もそこまで高くないと思います。
《神聖な訪問/Divine Visitation》
自分の生成するトークンが全て天使になるエンチャント。4/4、飛行、警戒という性能は相手にとってかなりの脅威となるはずなので、継続的にトークン生成できるデッキならばかなり強く扱えます。
《選定された行進/Anointed Procession》
生成するトークンの量が2倍になるエンチャント。トークンの並ぶ速度が2倍になるため盤面制圧の速度がアップします。同様の能力を持つ《似通った生命/Parallel Lives》《倍増の季節/Doubling Season》も併せて採用してもいいかもしれません。価格面で少々難ありですが…。
《光素の泉/Halo Fountain》
トークン生成、ドロー、特殊勝利の3つの起動型能力を持つアーティファクト。2つ目の能力はキットの能力のコストでタップしたクリーチャー2体をアンタップできドローも可能なため相性はなかなか。条件は厳しいですが、特殊勝利の能力もあるため達成の可能性も忘れずに。
《宴の結節点、ジェトミア/Jetmir, Nexus of Revels》
舞台座一家のボス。コントロールしているクリーチャーの数に応じて味方全体を強化する能力を持ちます。クリーチャーを9体以上コントロールしていれば、全体に+3/+0、警戒、トランプル、二段攻撃を付与ととんでもない強化を与えてくれます。トークン展開後に一気に相手を倒し切るほどの強化を与えてくれるので、フィニッシャーとしておススメの1枚。
《ジェトミアの情婦、ジニー・フェイ/Jinnie Fay, Jetmir's Second》
自分がトークンを生成する度に、代わりに2/2の猫トークンか3/1の犬トークンを生成する能力を持ちます。1/1の市民トークンを生成しても、2/2か3/1のトークンを代わりに出せるのでトークンの質を高めることができます。トークンの性能を上げることで盤面制圧が容易になるためおススメ。
7.最後に
今回はここまでとなりますが、いかがだったでしょうか。
先述の通りこのデッキはとにかくわかりやすく、扱いやすいため初心者にもおススメです。また他プレイヤーとの駆け引きを楽しむ要素も多いため「ニューカペナの街角」から統率者戦を始めたいと思っている方、こちらのデッキを見かけたら手に取ってみてはいかがでしょうか。
次回は「壮麗な斡旋屋一家」のレビューを投稿予定です。お楽しみに。
繰り返しになりますが、本記事は有料扱いとはなっているものの記事の内容自体は全編無料でお読み頂けますので、内容が良かったと感じて頂けたら記事購入で応援して頂けると嬉しいです。
では今回はこれまで。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
※2022/5/8 《ジェトミアの情婦、ジニー・フェイ/Jinnie Fay, Jetmir's Second》のテキストについて謝りがあったため修正。
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