【統率者/EDH】ダスクモーン:戦慄の館 統率者デッキレビューその2「積み上がる死者の山」
※本記事は全編無料でご覧になれます。
こんばんは。Lapisです。
今回は前回記事の続きで「ダスクモーン:戦慄の館」の統率者デッキのレビューの2回目となります。前回記事は以下にリンクを貼っておきますので、興味がある方はそちらも見てみてくださいね。
前回は白青黒のデッキ「奇跡の人」についての紹介となりましたので、今回は黒緑のデッキ「積み上がる死者の山」の紹介となります。
「購入を検討している」という人や「購入して改造したいけど何を入れればいいのかわからない!」という人の参考になれば嬉しいです。
では、今回も始めていきましょう。
1.デッキ紹介
今回紹介するのは黒緑のデッキ「積み上がる死者の山」です。
今回はパッケージで表紙になっている《身勝手な日和見主義者、ウィンター/Winter, Cynical Opportunist》を統率者として話を進めていきます。
詳しいデッキレシピについては、下記の公式サイトの紹介ページをご覧ください。
注意点として、上記のカードテキストは誤訳を含みます。墓地のカードを追放する際、追放したカードの中にカードタイプ4種を含んでいなければカードを場に戻すことができないので注意。正しいテキストは下記のカードイメージと公式ホームページをご覧ください。
攻撃する度に切削で墓地を肥やし、終了ステップに墓地のカードを任意の枚数追放することでその中からパーマネント1枚を場に戻すことができます。この手の能力では珍しくクリーチャー以外のパーマネントも戻せる能力なので、そこを活かしたゲーム展開を行いたいですね。
2.注目カード
まずは今回新規収録となるカード・再録されたカードを一言コメントを添えて紹介していきます。
新規カード
このデッキで新規収録されたカードは以下の10枚。
※統率者デッキ、コレクター・ブースターからのみ手に入るカードを指します。
再録カード
続いて再録カードの中でも再録が珍しいもの、他のデッキにも使い回せる汎用性が高いものを紹介。
3.デッキの特徴
改めて、ウィンターの能力を確認しましょう。
キーワード能力の接死に加え、能力が2つ。
1つ目は自身の攻撃時に切削を行う誘発型能力。攻撃時のため着地後から即座に使用はできませんが、3枚切削はかなり量が多いので墓地肥やしとしてはそれなりの性能でしょうか。
2つ目は自分の終了ステップに墓地のカードを任意の枚数タイプが異なるように4種以上追放することで、その内1枚のパーマネント・カードを最終カウンターが載った状態で場に出す誘発型能力。カードタイプ4種以上というのが難しくデッキ構築の段階から気を配る必要がありますが、場に出すカードはパーマネントなら何でも良いのでコストの重いエンチャントやアーティファクトを場に出すことも可能というのが特徴。
自身の切削で墓地を肥やし、墓地からコストは重いが強力なパーマネントを直接場に出すというのが基本的な戦い方になるかと思います。このデッキでは《破壊の落とし子/Demolisher Spawn》《死橋の詠唱/Deadbridge Chant》等が該当するでしょうか。
しかしリアニメイト能力を使う際には毎回墓地のカードを追放しなければならず、能力を使う度に墓地のカードが減っていきます。墓地肥やしをウィンターの切削だけに頼るのは少々心許ないので、このデッキに採用されている《過去との取り組み/Grapple with the Past》《忌まわしい回収/Grisly Salvage》等を併用し墓地を素早く肥やしていきましょう。
4.デッキの長所・短所
<長所>場に戻すカードに制限が無い。
基本的にリアニメイト系カードはクリーチャーを場に戻すものが一般的ですが、ウィンターの能力はパーマネントなら何でも場に戻すことができるので強力なアーティファクト、エンチャントもノーコストで使うことが出来ます。継続してアドバンテージを稼げるようなカードを出すことで、ゲームを有利に進められるでしょう。
<短所>能力のために墓地のカードを追放し続ける必要がある。
リアニメイト能力を使うためには墓地のカードを追放する必要があるため、連発すると墓地がすぐに枯渇してしまう他、墓地のカードを複数枚追放しなければいけない都合上、他の墓地利用カードの価値が若干落ちてしまう事が大きなデメリットとなります。
5.総評
ウィンター単体でも墓地肥やしとリアニメイトの両方をこなせるため、能力自体は完結していて使いやすいものの、墓地利用の能力ながら墓地のカードを消費してリアニメイトを行う都合上、他の墓地利用系のカードとの相性が悪いのが玉に疵。能力を使う際は数ターン後の動きも意識しつつ墓地のカードを追放する必要があるので、予想以上にテクニカルなデッキとなります。
改造の方向性はシンプルで、コストの重い継続してアドバンテージを稼ぐパーマネントを複数採用するだけでも強化が可能。そういった意味では改造のし甲斐のあるデッキとも言えるでしょう。
6.強化案
ここからはこのデッキを更に強化したい場合の個人的なおススメカードの紹介です。記事投稿時点でスタンダード使用可能な入手しやすいカード、スタンダード範囲外だがあれば強いカードで分けて数枚ずつ紹介させてもらいますね。
スタンダード使用可能カード
(『団結のドミナリア』~『ダスクモーン:戦慄の館』)
《ひきつる人形/Twitching Doll》
アーティファクト・クリーチャーと1枚で2枚のカードタイプを持つカード。これに限らず、1枚で複数のタイプを持つカードはウィンターの能力で追放する際に1枚でカードタイプ2種類以上のカウントとなるため、こういったカードは墓地の追放枚数の節約になるので積極的に採用しましょう。
《ファイレクシアへの門/Portal to Phyrexia》
場に出た際に各プレイヤーにクリーチャー3体を生け贄にさせ、自分のアップキープごとに墓地のクリーチャーを吊り上げる強力なアーティファクト。9マナと非常に重いものの、ウィンターの能力で吊り上げる分には関係ないのでリアニメイト候補として有力。除去にも展開にもなるため、一度着地すれば盤面差で押し切ることもできます。
《事件現場の分析者/Aftermath Analyst》
場に出た際にライブラリーを3枚切削。また起動能力で墓地の土地全てを場に戻すこともできます。3枚切削は墓地肥やしの性能としてはなかなか高く、他の切削カードで落ちた土地をまとめて場に戻すことでマナ加速にも貢献します。2マナと軽く序盤からでも使いやすいのも良いですね。
スタンダード範囲外のカード
《ゴルガリの墓トロール/Golgari Grave-Troll》
「発掘」持ちのクリーチャー。墓地にあるとドローの代わりにライブラリートップを落としながら回収できます。1枚で落とせるカードの枚数が6枚と非常に多く、切削でこれが墓地に落ちればそこから更なる墓地肥やしに繋がるため、墓地の枚数が重要なデッキでは十分採用範囲となる1枚。
《無名の墓/Unmarked Grave》
ライブラリーから伝説ではないカードを選んで墓地へ送るソーサリー。クリーチャー以外のカードも落とせるので、リアニメイトしたいカードをピンポイントで落としておけます。《納墓/Entomb》も同様の能力で、かつインスタントで1マナと取り回しやすいですが、こちらの方が断然安いというメリットがあります。
《不死のさざ波/Ripples of Undeath》
ライブラリーを3枚切削し、その中から1枚を回収できるエンチャント。墓地肥やしと手札増強を同時にできるためデッキとの相性は良好。継続したアドバンテージ源ではあるものの、誘発するタイミングが戦闘前メインフェイズ開始時なので、置いてすぐに切削ができない点には注意。
《ネクロマンシー/Necromancy》
墓地のクリーチャーを場に戻し、そのオーラとして場に出るエンチャント。切削で墓地に落ちた中から強力なクリーチャーを場に戻せるため採用しておくと便利。インスタントタイミングで唱えることも可能でその場合は終了ステップに生け贄となりますが、後でウィンターの能力で再利用も可能なので使い回しも可能。同様の能力を持つ《動く死体/Animate Dead》も合わせて採用してもいいかも。
《破滅的な行為/Pernicious Deed》
Xマナを払い生け贄にすると、マナ総量X以下のアーティファクト、エンチャント、クリーチャーすべてを破壊するエンチャント。全体除去でありながらウィンターでリアニメイトできるエンチャントなので、除去が必要な時に引っ張っておけるように採用しておくのもアリではないでしょうか。
ウィンターのリアニメイトは自分の終了ステップにしか使用できませんが、これはインスタントタイミングで起動できるという点でも相性が良いです。
各種フェッチランド
墓地に能動的に土地を落としつつライブラリーを圧縮できるので「昂揚」との相性は良好。『モダンホライズン3』で採録された《汚染された三角州/Polluted Delta》等は今なら手に入りやすいので、採用するのも良いでしょう。
7.結び
今回はここまでとなりますが、いかがだったでしょうか。
墓地のパーマネントなら何でもリアニメイトできるという珍しい能力で、採用するカードも色々と考えられるので、拡張性が高く改造前提であれば長く遊べるデッキになっていると思います。興味がある方は手に取ってみてはいかがでしょうか?
さて次回は緑青の構築済みデッキ「ジャンプスケア」のレビューを投稿予定です。お楽しみに。
では今回はこれまで。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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